WSJによるとトランプ大統領は同紙との昨日(1月11日)のインタビューで北朝鮮との外交路線を模索する方向感を示唆した。
大統領の言葉をできるだけ正確に訳すると次のようになる。
「私はおそらく金正恩(労働党委員長)と非常に良い関係を持っている」(大統領が既に金正恩と話をしているのか?という質問に対して)「コメントしたくない。私は話をしているともしていないとも言わない。ただコメントしたくない」
また大統領は中国が北朝鮮に核プログラムを終了させる圧力をかける上で助けになっていると評価しながらも中国はもっとできるはずだと述べた。
昨年10月にティラーソン国務長官が北朝鮮との直接対話の用意があると発言した時、大統領はツイッターで「小さなロケットマン(金正恩)と交渉しようと試みることは時間の無駄だ」と国務長官の発言を牽制した。
しかし昨年12月初旬に国連事務次官が北朝鮮を訪問し、北朝鮮の外相と会談したことや、米国のCIA等諜報機関が「金正恩は合理的行動者と位置付け対話の可能性を示唆」したことを考えるとトランプ大統領が金正恩との対話路線を模索してきたことは間違いないだろう。
昨年遅い時期の、トランプ・金正恩の「侮辱の応酬」は、内政的配慮の結果なのかもしれないとも考えられる。
さて北朝鮮が対話に向けて舵を切り始めている背景をどう考えるか?
シナリオは2つある。一つは核・ICBMの開発が一定レベルに達したので、米国と対等に近い交渉のテーブルに着けると北朝鮮側が判断していることである。
もう一つは経済封鎖の影響が高まり、何等かの譲歩を見返りに封鎖の緩和を求めざるを得ないと判断していることである。
それは私には分からないが、トランプ大統領には分かっていることを期待している。
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