金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
最近アマゾンKindleから「インフレ時代の人生設計術」という本を出版しました。

パウエル議長の緩和スタンス維持発言でS&P500は新高値へ

2019年10月31日 | 投資

昨日(10月30日)米連邦公開市場員会FOMCは2日間の会合を終え、政策金利の0.25%引き下げを決定した。これでふぇどファンドレートの目標レンジは1.5~1.75%になった。

相場が注目していたのはパウエル議長の発言だった。連銀はこれまで過去3回のFOMC会合後の声明で使っていたact as appropriate(適切の行動する)という言葉を取り去り、The current stance of policy is likely to remain appropriate as long as the economy expands moderately and the labor market stays strong「経済が程よく拡大し、労働市場が強含んでいる限り、現在の(金利)政策は妥当性を維持している」と述べた。

これまでの声明にも今回の声明にもappropriateという言葉が使われているので、同じようなものではないか?と思うかもしれないが、過去3回のact as appropriateは政策金利の引き下げを示唆したと考えられるので、今回は削除したと解される。

つまり連銀は年内の更なる政策金利の引き下げ期待を冷やすとともに、将来景気や雇用市場が悪化した場合は金利引下げを考えると述べ、かつ引き続き緩和基調を持続すると表明した。

株式市場をこのスタンスを好感し、S&P500は新高値を更新した。日本株も小高く寄り付いている。

ただし明日の雇用統計待ちで大きな方向感はでないだろう。

昨日発表されたADP(民間給与計算会社)の10月の雇用増は125千人で事前予想の100千人を若干上回っている。ただし単月のADPデータは必ずしも、非農業部門雇用者数と連動するものではないので、まあ明日の数字は出たとこ勝負ということで・・・・

 

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