金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
最近アマゾンKindleから「インフレ時代の人生設計術」という本を出版しました。

後でぞっとした赤岳滑落事故

2009年06月22日 | 

今日のお昼、週末の八ヶ岳登山の写真を仲間に見せていたところ、「ところで昨日赤岳で滑落事故があったのをご存知ですか?」といわれたので、ネットで新聞記事を見たところ、何と我々が下った地蔵尾根で半日後に滑落事故で男性が一人亡くなっていた!http://sankei.jp.msn.com/affairs/disaster/090622/dst0906220118001-n1.htm

記事を読んで他人事ではないという思いを強くした。

地蔵尾根は八ヶ岳連峰の主峰・赤岳に西側(茅野側)から登る一般道で、文三郎尾根と並ぶポピュラーなルートだ。だが上部は鎖場や鉄のはしごが連続する急な道でしばしば滑落事故が起きている。事故があった日曜日(6月21日)は前夜から激しい雨が降り続き、岩や鎖、はしごは濡れて滑りやすくなっていた。岩はフリクションが効くので、濡れても簡単には滑らないが、金属製のはしごや階段は濡れると非常に滑りやすいので神経を使う。新聞記事によると今回の滑落事故ははしご場で起きたということだ。ご冥福をお祈りする。

鎖場やはしご場における滑落防止について私なりに注意していることを書いてみたい。ご参考になると幸甚である。

  • まず鎖・ロープ・はしごなどの人造物は、全体重をかける前に強度が十分かどうかチェックしたい。特に夏山開き前でルート整備がされていないときは要注意だ。
  • 次に手袋をつけることだ。普通の軍手を使う人がいるが、濡れると滑りやすくなるので、手のひらにゴムなどの滑り止めがついているものが良い。今回私は皮製の沢登用のクライミング・グローブを使ったが濡れても滑らず安心感があった。
  • 地面を這う鎖や金網には特に注意する。踏むと滑りやすいからだ。また積雪期にはアイゼンの爪を鎖に引っ掛ける事故が起きているので要注意だ。
  • 危険な場所の通過時には「三点支持」を励行する。これは両手両足の内3つは固定して、1つだけを動かす。こうすると万一動かした1つの手(または足)がスリップしてもバランスを保つことができる。
  • なおこれでも不安を感じる場合は、ロープを使って確保する必要がある。一般的にはそれ程の不安を感じる場合は止めるべきだ。だが天候悪化やメンバーの体調不良ということも考えられるので、大人数のパーティの場合は念のため補助ザイルを持って行くことが望ましい(勿論ザイルワークができることが前提だが)

なおより一般的な注意事項として「天気の悪い時にはできるだけ難所を通らない」「疲労が蓄積する夕刻などにはできるだけ難所は通らない」という登山計画を作ることが大事である。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 晴のち雨の八ヶ岳 | トップ | 自作のナスを食べる »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

」カテゴリの最新記事