金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
最近アマゾンKindleから「インフレ時代の人生設計術」という本を出版しました。

旅行プランアプリRoam Around は使えるか?

2024年10月05日 | 旅行
日常生活の中に知らず知らずのうちに入り込んでいる人工知能。インターネットの記事を読むと「人工知能AIが旅程表Itineraryまで作成してくれる」という話もあるので、少し試してみました。
使ってみたのは世界的に有名なRoam Aroundというアプリです。このアプリでは一つの旅行計画作成にトークンが1枚必要です。10トークンが310円で売られていますから、1つの旅行プランが約30円という計算です。
 入力は日本語でも可ですが、回答は英語です。
 写真のように「3日間の京都旅行」で「紅葉が見たい」「観光客が少ないところに行きたい」「京料理が食べたい」という条件をつけてプランを作成して貰いました。

その結果は...
1日目の朝 「嵐山竹林」に行き、その後保津川を散歩する。お昼は「湯豆腐嵯峨野」のような地元のレストランで豆腐料理を楽しむ。
 午後は世界遺産の天龍寺を訪問し、秋には紅葉を楽しむ。その後は大河内山荘へ。夜は「菊乃井本店」で懐石料理。
2日目の朝は伏見稲荷大社に行き、千本鳥居をくぐって山の上に短いハイキング。その後伏見の酒蔵でのランチを目指す。お薦めは「黄桜のカッパカントリー」(以下省略)
アプリの旅程表Ikineraryをスクロールしていくと、見どころPoints of interestが出てきます。それぞれの見どころには"website""phone""maps""tickets"のボタンがあり、そこをクリックするとウエッブサイト、電話番号、地図、チケット情報が得られるようになっています。ただ京都の場合は地図以外は正しく表示されませんでした(あるいはまったくリンクに移動しませんでした)。
 試しにデフォルトになっているロンドンで試したところ、かなり機能したので、日本のサイトが整備不良ということなのでしょう。

★   ★   ★
どうですか?皆さんの印象は?
私はレストランなどかなり具体的な案内があり、はじめて京都旅行をする外国人には便利なアプリではないか?と感じました。
日本人でも伏見の酒蔵・黄桜カッパカントリーの情報などは役に立つかもしれませんね。
もっとも日本の観光地の情報については、京都など外国人旅行者が多く旅するところの情報は充実していますが、外国人旅行者が少ない場所の情報は少ないようです。これはRoam Aroundの情報源が、旅行者からのフィードバックなどによるからかもしれません(これは推測です)。
ですから国内でB級グルメ的な観光を楽しもうと考えている日本人には物足りないアプリだと思います。
 一方日本人が外国を旅行する時には、便利なような気がします。
 ただしこのアプリだけで旅行のプランニングが完結するとは思いません。
「見どころをピックアップしてグーグルマップに落とし込む」「その地図を眺めながら、どこからどこへどんな手段で移動すれば良いかを考えまとめていく」「列車やバスの時刻表を確認し、必要に合わせて予約を取る」「ホテルやレストランを予約する」作業が必要です。これらの作業をワンストップで行うアプリの登場はもう少し先でしょうね。



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9月の雇用統計~消費が支えた雇用拡大で米国株躍進

2024年10月05日 | 投資
 昨日(10月4日)発表された米国の雇用統計は、事前予想を大幅に上回る強いものだった。
 9月の非農業部門雇用者増は、予想150千人を大きく上回る254千人だった。また7月および8月の雇用者数は、各々55千人、17千人合計72千人上方修正された。失業率は8月比0.1%低下して4.1%になった。
 時間給は0.4%アップ年率では4%上昇した。
 株式市場は、労働市場の堅調さを素直に好感し、S&P5000.9%、ダウ0.8、ナスダック1.2%上昇した。ダウは高値更新である。
 雇用市場の堅調さが確認されたことで、2つの予想が広がった。一つは「連銀が当面0.5%という大幅な利下げは行わない」という予想だ。
 もう一つは「堅調な経済は、大統領選挙において、経済政策では見劣りするハリス民主党候補にプラス材料だ」という見方だ。だが大統領選挙については、投票日までまだ1カ月あるので、どのようなサプライズがあるかわからない。好調な労働市場は、バイデン大統領の後継者であるハリス氏に有利なことは間違いないだろうが、決定打というほどではないだろう。
 ところで9月の雇用市場を牽引したのは、「レジャー・飲食」部門、ヘルスケア部門、政府部門で、製造業等では若干の雇用減があった。
 また7月、8月の雇用者数が上方修正されたことをみても、個人消費に直結するレジャー・飲食部門が極めて好調なことを示している。高金利環境にも関わらず、米国の消費者は全体としては財布の紐を締めなかったということだ。
 もちろん消費が活況を続けた背景には、株高の持続という資産効果もあった。
 今回の雇用統計で、米国経済がリセッションを経ることなくインフレを終焉させるソフトランディングに向かうという見込みが高まったと思う人は多いだろう。ドル円為替レートでは148円台後半までドル高が進んだ。素直を考えると米株高と合わせて週明けの日本株は急騰する可能性が高い(日経平均先物は1千円上昇している)。
 石破新政権にとっては、追い風になるだろう。まったく新政権の顔触れや政策と関係のない米国の消費者がレジャーにお金を費やした結果なのだが。
 
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