昨年12月の米国株式相場は惨憺たるものだったが、1月の株式相場は過去30年で最高のパフォーマンスをあげた。
「山高ければ谷深し 谷深ければ山高し」という相場の格言通りだ。
ダウは月間で7.2%上昇し、S&P500は7.9% 上昇した。また小型株で構成されるラッセル指数は10%上昇している。米中貿易摩擦の影響をあまり受けない内需関連の小型株が買われたということだろう。
歴史的に株高になると言われている米国株式市場だが、相場を支えたのは予想を上回る企業業績(S&P500の第4四半期利益は前年同期比12%アップ)と連銀が政策金利引き上げに慎重な姿勢を示したことによる。
マイナス要因は中国や欧州の景気減速だが、投資家はとりあえず米国経済はまだ抵抗力があると判断した形だ。
米中貿易摩紛争については、2月の下旬にトランプ大統領・習主席のトップ会談が持たれる予定で、何らかの打開策が見いだせるという見方が優勢になりつつあるのではないだろうか?
とまあ幸先の良いスタートを切った2019年だが、投資家の企業業績見通しに対する見方は厳しい。昨日第4四半期の決算を発表したアマゾン。3四半期連続で最高益を更新したが、第1四半期の売上高見通しがアナリスト予想平均より低かったことや、昨年は控えめだった投資を加速するとの発表に株価は時間外取引で大きく下落した。
投資家は企業が発表する業績見通しの中に潜む景気減速のシグナルに敏感になっているのだ。
ということで1月の好調が持続するのかどうかは分からないと私は考えている。
まだまだ山谷の大きい相場が続くのではないだろうか?