昨日(7月7日)に発表された米国民間雇用サービス会社オートマチック・データ・プロセッシング(ADP)が発表した6月の民間雇用者数は15.7万人と前月の4倍になった。これは市場予想の7万人を大きく上回る数字だった。
また欧州中銀がムーディズに格下されたポルトガル国債を担保基準の例外とすると発表したことも市場で好感された。
FTは「古典的な”リスクオンシナリオ”の中で、コモディティ価格は堅調で原油は4%上昇して118ドルに上昇、コアの債券利回りはじりじりと上昇し、ドル指数は0.4%低下した」と述べている。
「リスクオン」Risk onとは、投資家がリスクを取る意欲を高めている状態で、反対にリスクを回避しようとしている時はRisk offと呼ぶ。
市場一番注目しているのは今日(8日)発表される6月の非農業部門雇用者数だ。FTによると市場予想の平均値は9万人。もし発表値がこれを大きく上回るようだと、最近のアメリカのソフトパッチ(景気の踊り場)は、一時的なものに過ぎなかったという強気の見方が高まる可能性がある。そうするとリスクオンムードが続きそうだ。