金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
最近アマゾンKindleから「インフレ時代の人生設計術」という本を出版しました。

ツイッターで片山さつきさんがフォローしてくれました

2010年09月01日 | ブログ

ツイッターは使っているけれどブログ程力を入れていません。「つぶやき」というのが苦手なのかもしれません。「言いたいことがあるならハッキリ言え」という環境で育ったからかもしれません。

でもツイッターというのも面白いですね。少し前に参議院議員の片山さつきさんのツイッターをフォローしたら、今日片山さんがあなたのツイッターをフォローしていますというメールが入っていました。

うーん、こんな風にしてネットは広がるのだなぁと思った次第。でもやはりブログの方が僕には向いているかなぁ?(ツイッター的ブログになってしまいました)

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「ゆとり教育」と「財政赤字」、病根は共通している

2010年09月01日 | 社会・経済

昨日(8月30日)テレビ東京の「ガイアの夜明け」を見ていた。テーマは「ゆとり教育を受けた世代が社会に出始め、企業側が戸惑いながら彼等を教育していく」というものだった。印象に残ったエピソードは、某有名大学院を卒業して、丸紅に入り、ベトナムの火力発電所建設プロジェクトに直ぐ配属された青年の話。彼の仕事は現地に滞在する建設チームのホテルを確保する仕事だが、何と彼が最初に見つけてきたのは、アメニティは立派だけれど現場から1時間半も離れたホテル。当然先輩はダメを出す。

「何と使えない奴だ」というのが私の印象だ。常識がないというよりは「目的意識や問題解決意識がない」というべきだろう。もっともこのような青年が生まれる原因を総て「ゆとり教育」に帰属させてよいのかどうかは分からないが。

「ゆとり教育」について私は詳しくないので、ウイキペディアからポイントを引用すると「1992年度から教育のゆとり路線が強化され」「1998年に教育指導要領が全部改正され」「2002年からゆとり教育が全面的に実施された」

「2004年のOECD学習達成度調査により日本の点数低下が問題となり」「2005年に中山文部科学相が学習指導要領の見直しを要請し」「日教組はゆとり教育の継続を主張するが、2008年に新学習指導要領案が告示され」「2011年からゆとり教育からの脱却が始まる」・・・・というものだ。

ところで昨夜のニュースでヘッドラインを飾ったのは「民主党党首選に菅・小沢両名が立候補を表明した」件だ。菅首相側によると「消費税の取扱」が大きな論点になる。一方小沢前幹事長側は昨年総選挙時のマニフェスト(子供手当の全額支給など)実行を主張する。だが既に明らかになっているとおり、民主党が掲げた政策を実行する財源はない・・・・

この二つのエピソードを見て私は「ゆとり教育と慢性的な財政赤字は同じ病根を持っているのではないか?」と感じた。同じ病根というのは「現実から目をそらし、目先の苦労を避け、問題を先送りする」という精神構造である。

OECDの学習達成度調査PISAによると、2003年には世界第2位だった「科学的リテラシー」は06年には6位に後退。だが問題は総合順位だけではない。「科学的な疑問を認識する力」など論理力が低下していることだ。つまり「丸暗記」は依然として強いが、社会に出てから必要な仮説を立ててプレゼンテーションをするなどという応用力が欠如している点だ。

話は飛ぶが最近エコノミスト達の間で話題になっているのが、ドイツの経済回復力の強さだ。金融危機後ドイツの経済回復が英米に較べて堅調な理由について識者が色々なことを述べているが、最大公約数的なものを探ると「財政規律の維持努力や労働市場改善の効果で危機に適切に対応できた」というものだろう。(他に不動産バブルが発生しなかったとか家計の債務状況が健全だったこともあげられる)

今日日本が思い切った財政政策を取れない原因は、慢性的財政赤字とGDPの2倍に迫る国の債務負担である。その責任は現与党の民主党ではなく、自民党にあることは間違いない。しかしそれを放置したオピニオンリーダーや我々国民にも責任はある。

要は財政にしろ教育にしろ労働問題にしろ指導者は国民に耳障りの悪い、だが本当は必要なことを求めず、耳障りの良い話をしてきたのである。そして国民はそれを是としてきたのである。しかしそのツケが回ってきた様だ。

今我々に必要なものは耳障りに良い話ではなく「不都合な真実」なのだろう。

コメント (1)
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