19日日曜日会社の同僚H君と赤岳の県界尾根を登った。県界尾根とは山梨県と長野県を分ける尾根で赤岳2899mからほぼ東に派生している。上部は岩場やガレ場が連続するちょっと面白いコースだ。
18日土曜日正午にJR武蔵野線・新小平駅でH君をピックアップして、府中ICから中央高速に入るが1000円効果で高速道路は大渋滞だ。清里から県界尾根の取り付き口(清里スキー場の奥)を確認してから、民宿りんどうに入った。宿到着は午後4時半。「りんどう」は設備が古くハイカラな雰囲気は全くないが、一泊二食で6,500円と安いのが取り得だ。晴れていると八ヶ岳が目の前に見えるが、この日は分厚い雲が標高2千メートル以上に覆い被さっていた。
19日午前4時起床。民宿で用意してくれた朝飯用のおにぎりをもって出発。5時15分登山開始(車は登山口手前の道路脇のスペースに止めた)。しばらく林道を歩き、5時45分登山道入り口到着(標高1770m)。
曇っているが視界は良い。ここから小天狗(標高2178m)までは急な登りだ。6時45分小天狗到着。小雨が降ってくる。頂上まで行くべきかどうか迷いが出るが、行けるところまで行こうと考えて雨具を着て出発。小天狗から大天狗までの稜線は緩い登りだ。大天狗は樹林に囲まれた変哲もない岩の突起。さらに4,5分登るとヘリポートに使われるという小さな平地に着く。ガイドブックにはここから赤岳がよく見えるとあるが、この日は分厚い雲が広がるばかりだ。
大天狗から傾斜の増したダケカンバの林を登っていくと岩壁帯に到着。時計を見ると8時25分だ。ガスは深いが雨はほぼ止んでいるので、赤岳に向けて後1時間の急登を決行した。写真の赤い線が岩壁基部のトラバース路でその上に鎖場とはしごが続いているが、霧のため下からは見えない。
鎖場で私はできるだけ鎖を使わないで登ることを心がけている。理由は二つ。一つは折角の岩登りのチャンスだから自分の手足で登りたいということ。もう一つは鎖頼みで登ると腕力の消耗が激しいということだ。腕の筋肉は足の筋肉より疲労しやすいので、腕を使い過ぎると体力の消耗が早い。しかし雨の中早く登りたい気持ちも強く、今回は鎖をかなり使った。
頂上に近付くと稜線を登る人の声が聞こえてくる。ふと見上げると頭の上に頂上小屋があった。9時15分赤岳頂上到着。丁度4時間で登った。小屋で暖かいコーヒーを頂き、昼食を食べて10時出発。稜線の西側は風が強い。
記念のため頂上で一枚写真を撮る。霧雨の雰囲気をだすため白黒に転換した。下山路は赤岳天望荘の手前まで稜線を下りそこから県界尾根にトラバースした。こうすることで上部の鎖場を省略することができる。下部の鎖場は鎖をつかんでサクサク降りてしまった。正午小天狗手前の岩が点在する見晴らしの良いところで最後の休憩。午後1時10分車に戻る。下山3時間10分。
小淵沢の日帰り温泉(スパティオ小淵沢)「延命の湯」で汗を流した。ここは露天風呂もあり気持ちが良い温泉なのだが子供が多いのが欠点だ。子供は走り回るし、風呂には飛び込むしまことにせわしない。お父さん達、自分が温泉に入りたいからといって子供を連れてくるのではなく、子供はプールに連れて行ってあげなさいと言いたいところだ。
3時前に高速道路に入ったが、笹子トンネルと小仏トンネルでは渋滞が始まっていた。おもしろうてやがて辛きは中央道の登山かな・・・である。毎度のことながら。