金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
最近アマゾンKindleから「インフレ時代の人生設計術」という本を出版しました。

連休明け、少し明るそうだが・・・

2009年05月06日 | 社会・経済

5月1日(金曜日)休んだので6連休となった。山遊びとその整理などで金融や経済のことはすっかり忘れていた。休み最後の日FTに目を通すと、世界経済に信頼が戻る兆しがあるという記事が出ていた。

信頼回復の兆候は3ヶ月ドルLibor金利が1%を切るという大幅な低下を示したことだ。ドルLibor金利、つまり銀行間のドル貸借金利は昨年秋リーマンが破綻した時、銀行同士の相互不信から4.82%まで上昇したが、5月4日(月曜日)に0.9862%まで低下した。

先週の米国、ユーローゾーン、英国の購買部マネージャー指数は工業生産の減少幅が顕著に低下していることを示している。また中国の4月の製造業購買部マネージャー指数は50を越えた。これは景気拡大を示すレベルだ。

中国のビジネス活動が活気付き原材料需要が拡大するとの希望から、コモディティ価格が上昇した。原油価格は今年の最高値を付けた。

一方気になる材料は明日正式に発表される米銀のストレステストの結果だ。ストレステストの結果、19の銀行は4グループに分類される。一番悪いグループは「追加資本が必要なグループ」次に悪いのは「追加資本は必要ではないが、普通株資本が必要なグループ」(つまり優先株などではなく、ダイレクトに損失を吸収できる普通株が必要なグループ)「十分な資本を持っているグループ」そして一番良いグループは「資本余剰を持っているグループ」だ。事情通によると大部分の銀行は中間の二つのグループに入るということだ。

バンカメを例に取ると当局はバンカメに339億ドルの資本が必要だと伝えている。バンカメが必要資本を資産の売却か増資で手当てできない場合は、不良債権救済プログラム(TARP)で投入されている450億ドルの優先株を普通株に転換する必要がでてくる。だがバンカメの経営幹部によると、同行は沢山のオプションがあるということだ。例えば同行が持っている中国建設銀行の株を売却するというのも選択肢の一つだ。

まあ今日はこの辺りにして、少しずつ金融と経済の世界に戻っていきますしょうかねぇ。

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