レイジーなガキ

小説、コミカルミステリー?下品なので要注意。カミサン伝説研究中。真面目に読んでも考えてもまして怒ってはいけません。

「露天風呂の覗き方」

2008-09-30 18:32:43 | シナリオ
「露天風呂の覗き方」

 タヨウ、永久そして木太郎を除いた
一同は露天風呂の外周へ向かった。
 「まず、覗けるとしたら、砂利道のところですね」
アスカが言う。「さあ、早く行きましょう。
懐中電灯を持ったキタジマの後に、
アスカ以下が続く。
 砂利道のところへ着くと、
背の高いアスカが鉄柵の中を覗き込む。
「背伸びしても無理ね。誰か台代わりになってくれない。
エイタが「僕がなります」という
と早速四つんばいになる。
「悪いわね。失礼するわ」
アスカはエイタの上に乗ってみたが、
「やっぱり、無理ね」と何故かがっかりする。
「木太郎が居た場所が怪しいんじゃないかしら」
ヒトミの言葉に一同頷く。
エイタが、木太郎のいた場所まで、
一同を案内する。
「このあたりで、あいつは這いつくばっていました」
エイタが説明する。
「上からじゃなくて、下からなのかしら」
アスカが今度ははいつくばる。
アスカがいろんな動作を試すが
「だめ、まったく中は見えない、
やっぱり、上からではないかしら」
と言うと、もうエイタがその場で
四つんばいになっている。
「ありがとう。エイタさん。失礼するわ。」
アスカは背伸びしたり、ややかがんだりするが、
「やっぱり、見えないわ」とがっかりする。
キタジマやアユメ、ヒラメもその場で
いろいろ試すが、いずれも覗きは成功しない。
「木があって、中に高い硝子があって、
しかも湯気が出ているから、かなり、
背が高くても無理よ」アユメが呟く。
キタジマがエイタに肩車してもらって、
中を見ようとするが、「硝子の天井が
結構奥まであって、湯煙で、中はまったくみえませんな。」
とキタジマが肩車の上から、報告する。
一同、また、いろいろ試すが、成功しない。
「何か、盲点があるはずよ」今度はヒラメが執着する。
「道具を使ったら、どうかしら」
アスカの思いつきに、エイタが
「残念ながら、あの時、木太郎は
何ももってませんでしたよ。」と答える。
「その上で動くと大きな音がする砂利
が敷いてあるということは、
覗き対策だと思ったんだけどな」
エイタが呟く。「それよ、木太郎も同じことを考えたのよ。
でも、実際はだめだった。
そして、ヒラメちゃんのお母様が入ってきて
びっくりして、這いつくばったままでいた。それが真実よ」
アスカが断言する。
 「木太郎はバカなことあるから、アスカさんの意見に賛成です。」
エイタも同調する。
「まあ、そんなところかもしれませんな」
キタジマも頷く。
「他の皆様はどう思いますか」アスカが尋ねると
「まあ、そんなところね」とヒトミが言い、
残ったヒラメ、アユメ、チウメも頷く。
結局、実験の結果、一同の意見は木太郎は
覗きに失敗したオオバカ者という結論になった。
「これで、木太郎の悪事も判明したことだし、
戻って、白状させましょうよ」ヒラメが
威勢良く言うと、チウメを除き、一同うなづく。
「チウメちゃん、しょうがないわよ。
猫だって、悪いことをしたら、叱らないと、
だめなの、躾が大事よ」アスカの言葉に、
チウメも頷く。
(続く) 


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