昭和58年にNHK朝の連続テレビ小説で放送され、社会現象にまでなった「おしん」が映画化され、12日から全国公開される。主演は9歳の濱田ここね。山形弁もみごとにこなし、熱演が光った。
時は明治40年の早春。小作農の子で7歳のおしんは“口べらし”のため材木店に1年の奉公に出されることになる。泣いていやがるおしんを手元に残そうと、母親のふじ(上戸彩)は、身ごもった子供を堕(お)ろすため冷たい川につかる。そんな姿を目にして、おしんは奉公に出る覚悟を決める。
八重の桜も撮影が終了しました
温暖な宮崎県出身の濱田には、冬の山形県は驚きの連続だった。「雪を見るのは初めてで、最初はうれしかったけど、だんだん見たくないようになりました。冷たくて冷たくて」
撮影は50日以上に及んだ。「家族と長く離れて暮らすのは、本当にさみしかったです」。苦労するおしんになりきるため、電話もメールも禁止された。撮影していないときでも、はしゃいだりすると監督やスタッフから注意されたという。
心の支えは、母親役の上戸だった。「優しくしてくれて、本当のお母さんのような人でした。上戸さんが現場に入ると心が落ち着きました。ずっと一緒にいたいと何度も思いました」
これまでに作品を4回見た。「見るたびにだんだん感動が大きくなりました。映画を見た両親がとてもよろこんでくれて、そのことが何よりうれしかったです」と、あどけない表情で語った。(櫛田寿宏)
残り1個しか無い「岩牡蠣」をカキフライにしてもらったS嬢さん
おしんの精神が息づいております!?