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横田の里の常連さんが綴る里のネタ特集

おせちの風水的な意味合い

2015年12月14日 | 冬ネタ

おせちに使われる食材には、それぞれ意味があると語るのは風水建築デザイナーの直居由美里さん。今回はおせちの風水的な意味合いについて解説してもらった。

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 最近は、おせち料理は家で作らずに買うという家庭が増えてきました。あわただしい年末におせちを一から手作りするのは大変です。そして、年末には大掃除もありますから、おせちを購入するのも合理的なことだと思います。

 それでも、2016年に向けて、豆や根菜を使った手作りのおせちをぜひプラスしてください。なぜなら、来年は二黒土星が九星盤の中央に入る年。二黒土星は万物を育てる大地を象徴しますから、豆や根菜など地の恵みが詰まった食物をいただくことで、来年の運気に大きくプラスになるのです。

 市販のおせちにも、黒豆や煮しめは入っていますが、家族で心ゆくまで食べられるよう、たっぷり煮物を作ってみてはどうでしょうか。

 おせちはお正月に食べるお祝いの料理というイメージがありますが、もともとは自然の恵みを神様に感謝してお供えしたもの「節供」が始まりです。

 おせちに使われる食材には、それぞれ意味があります。その中で、二黒土星が司る食材をいつものお正月より多めに用意するといいでしょう。

まず、豆は「まめに働く」の語呂合わせから、1年間、健康でてきぱき動けるようにという願いが込められます。黒は、陰陽五行では水行の色で深い知恵を象徴します。そして、肉をあまり口にすることがなかった古代農耕社会では、豆は貴重なたんぱく源であり、健康的な食品です。

 根菜では、ごぼうを煮しめや昆布巻き、たたきごぼうに使います。地中深くまで細く長く根を張るごぼうの料理には、一家がその土地に根を張って末永く安泰に暮らすという意味が込められています。たたきごぼうは、別名開きごぼうとも呼ばれ、開運に通じます。そして、宮中でお正月に配られる花びら餅の芯にごぼうが使われていることからも、縁起のいい野菜だったことがうかがえます。

 れんこんも幸運を呼ぶ食材です。たくさんの穴があることから「将来の見通しがいい」「先見の明がある」という意味に通じます。仏教では仏様のいらっしゃる極楽の池に咲くのがはすの花ですから、けがれのない神聖な食べ物でもあります。

 ごぼう、れんこんは食物繊維が豊富ですから、ご馳走続きの年始に口にしたい食材です。風水では気のよどみを嫌います。家の中にホコリや邪気を溜めないのと同じく、お腹もすっきりさせてください。

 そのほか、里いも、くわいもおせちには欠かせない野菜です。里いもは親いもに小いもがたくさんつくことから、子孫繁栄のシンボルですし、くわいは芽が出ていることから「おめでたい」「頭角を現す」に通じます。

 二黒中宮の年である2016年は、農業や料理など暮らしの基本となる地道な分野にスポットライトが当たります。来年、上昇気流に乗るためにも、おせち料理は心して整えてください。食事として体に摂り入れるものによって、運気は大きく左右されます。

 そして、来年のラッキーカラーは大地の色である茶色。煮物や根菜は地味なイメージですが、幸運とは日々の地道な積み重ねの結果、得られるものです。茶色の煮物をしっかり噛んで味わいながら、2016年はどんな年にしたいか思いを巡らせてください。