これは したり ~笹木 砂希~

ユニークであることが、ワタシのステイタス

『ミステリと言う勿れ』原作を読む

2023年11月05日 20時57分26秒 | エッセイ
 田村由美さんは大好きな漫画家のお一人だ。『巴がゆく!』でファンになり、『BASARA』はリアルタイムに楽しませていただいたが、就職やら育児やらですっかり疎遠になっていた。
『ミステリと言う勿れ』が映画化されたことで、今はこの作品を描かれていると知り、読みたくなってオンラインで取り寄せた。



 ページを開いたところで違和感に気づく。
「そうか、今まで読んだ作品は、女の子が主役だったからかな」
 この久能 整(くのう ととのう)君が、驚異的な記憶力と観察力で、いくつもの事件を解決しちゃうのだからビックリする。特に便利な暮らしに慣れている現代人は、記憶の代わりにデジタルを使った記録ですませ、対面から得られる情報に疎くなっているので、スーパーマンに見えるのかもしれない。
 1巻は「ふむふむ、なるほど」と軽く読めた。整君のすごいところは、自分の思考を余すところなく言語化できる能力だ。私も結構勘の働く方だが、どうしてそうなるかを上手く説明できなくて、「何となく」とか「適当に」などとお茶を濁すこともある。整君にはそういうところがなくて、バッサバッサと謎をぶった切って進んでいくところに憧れる。
 だが、2巻、3巻と進むにつれ、登場人物が増えて人間関係を理解するのに手間取り始めた。
「ああ、今日はもうやめておこう。頭がついていかない」
 整君の理路整然とした謎解きを堪能するには、自分の頭も整理しないといけないのだ。髪型だけ整えたって、頭の中がグチャグチャだと面白さが半減してしまう。いや、髪型だって乱れていると家族に指摘されたのだっけ……。
 ひとまず、昼間からスパークリングワインを飲んで、理解力が低下しているときはやめておこう。次は最初に読むであろう5巻を一番上にして、私は全巻を届いたときの段ボールにしまい始めた。続きは、アルコールが入っておらず、頭が働くときに読むことにする。
 うれしかったのが、巻末の「たむたむタイム」である。



 田村センセイのお人柄なのだろうが、仕事中の裏話などが描かれていて、いつもクスッと笑ってしまう内容になっている。久しぶりに再会して、独身時代に戻った気分になった。読み終わったら娘がこの漫画を読むので、母子2代で楽しませていただこう。

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6 コメント

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ミステリと言う勿れ (ヤッギー)
2023-11-06 11:16:36
「ミステリと言う勿れ」ってドラマでもやっていましたよね。面白そうです。

図書館にあったら、読んでみようと思います。
ドラマ (砂希)
2023-11-06 20:58:32
>ヤッギーさん

友人に指摘されて知りました。
そうか、ドラマにもなっていたのか~。
映画は動画配信されたら見ます(笑)
図書館に原作があるといいですね。
BASARA! (白玉)
2023-11-08 14:57:34
知人から借りましたが、名作ですね。
ミステリはTV見て、整くんのファンに。
先日映画も行きました。
同じく、原作買おうかと迷ってたところです♪
12巻…買ったら読書が止まっちゃうw
情報量 (砂希)
2023-11-08 21:08:43
>白玉さん

やはり、白玉さんにはわかっていただけると思いましたよ!
私の本棚にはもう収納スペースがないので、娘の場所を借りています。
あらためて田村センセイの漫画を見ると、吹き出しが多くて情報量が豊富とわかります。
予想よりも進まず、斜め読みして理解が浅くなったことは失敗でした。
また読み直してもいいか~(笑)
Unknown (心機朗)
2023-11-10 08:28:38
ほー、原作を手にしましたか…。
僕が学生の頃はコミック立ち読みし放題でしたが、現在はそんな状態なく、僕は実写化版を見ましたが、原作漫画はノータッチです。
「記憶力」と「言語化能力」。
僕は舞台観劇しても直ぐに忘れていくし、感想も「面白かった、楽しかった」くらいしか書けません。
整くんや砂希さんみたいに豊かに語り、書きたいものです。
こだわり (砂希)
2023-11-11 21:22:54
>心機朗さん

言語化能力へのこだわりが、多くの活動の原動力になっています。
感じたこと、考えたことを上手く表現できないことがストレスなんです。
ピッタリの言葉が見つかるとものすごく嬉しいです。
しかし記憶力は衰えるばかり。
60歳になったら仕事をやめて、好きなことだけして体と脳を労わりたいですね。

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