(この記事には、映画『マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙』の一部内容が含まれておりますことをご了承ください)
毎月1日は映画サービスデーである。吉高由里子ファンの娘が、先週あたりから『僕等がいた 前篇』を見に行く計画を立てていた。
「4月1日だったら、1000円で見られるんだよね。友達5人と行ってくるわ~」
「きっと混んでるよ」
「へーき、へーき」
私も先日、映画に行ってきた。たまたま水曜日だったので、レディースデーで1000円となり、かなりのお得感があった。作品は『マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙』である。『シャーロック・ホームズ シャドウゲーム』も捨てがたかったのだが、アカデミー主演女優賞を獲得した、メリル・ストリープのサッチャーを見たいと思った。
英国初の女性保守党党首、女性首相であることは知っていたが、「小さな政府」を目指した政策以外に予備知識はなく、元首相の人となりに触れることができた。
サッチャー氏は、食糧雑貨商の家に生まれ、家業を手伝って成長する。遊びに出かける同じ年頃の女性を横目に、店の前を掃除して、つつましい生活をしてきた。学業のほうも怠りなく、オックスフォード大学に進学する優秀さを見せる。
20代半ばで臨んだ最初の選挙には落選するが、その後、夫・デニスと結婚し、心の支えを得る。双子を生んだあと、30代半ばで下院議員に初当選し、政治家として活躍していく。当時、議会は完全な男性社会で、女性議員は非常に肩身の狭い思いをしたようだ。男性と戦い、自身を認めさせるまでに、相当なエネルギーを費やしたはずである。これも、最愛の夫がいたからこそ、できた芸当だったのかもしれない。
臆病で腰抜けばかりの男性議員に腹を立て、保守党党首に立候補してからは、首相街道まっしぐらである。自信にあふれ、断固とした態度で演説を行い、人の心を動かしていく様は、まさに「鉄の女」に見えた。自身の主張は曲げないから、周りの男性たちが合わせていくしかない。このあたりは、サッチャー氏の活躍が小気味よく描かれており、胸のすく思いがする。
政策に反対する民衆に囲まれても、顔色ひとつ変えず、正しいと考える道を選ぶ。これも、夫・デニスの存在が大きかったように思える。
圧巻は、フォークランド紛争だ。イギリス領のフォークランド諸島へ、アルゼンチン軍が侵攻し占拠した事件は記憶に新しい。このとき、首相は奪回のために、ただちに軍を派遣する。あいにく戦局が悪く、艦艇を失い何人もの兵が死にさらされると、内部からも非難の声が出る。しかし、彼女は一貫して強硬な姿勢を崩さなかった。
結果、2カ月後にはフォークランドを奪還するのだ。支持率は一気に上昇し、国民がいかに強い指導者を求めているかを如実に物語っていた。
だが、人頭税の導入を機に支持を失い、辞職へ追い込まれることになる。それでも彼女は涙ひとつ見せなかった。サッチャー氏が泣いたのは、唯一……。
いわば、政界を舞台にしたラブストーリーに、大変心が温かくなった。ぜひ、たくさんの方に見てもらいたい映画である。メリル・ストリープは、現役時代のパワフルなサッチャー氏と、老いて認知症を患う同氏の演じ分けが素晴らしい。さすがは、2度のオスカーに輝く大女優だ。
映画サービスデーの今日、よりによって娘の体調が悪くなった。
「どうしよう、風邪をひいて頭が痛い。捻挫した足もうっ血しているし、今日はやめておこうかな」
急いで友達にメールを送ったらしい。しかし、予想外の反応に戸惑っていた。
「やだなぁ、ウソでしょだって! 信じてもらえないよ~!」
4月1日は、エイプリルフールでもある。去年、娘は「今度、引っ越すことになりました」というウソのメールを送り、友達をだましては喜んでいた。今年も、その延長と思われたらしい。
「くそっ、本当に具合が悪いんだってばよ~!」
親としては、『僕等がいた 前篇』より、『マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙』を見てもらいたい気もするが……。高校1年生には難しいか。
クリックしてくださるとウレシイです♪
※ 他にもこんなブログやってます。よろしければご覧になってください!
「いとをかし~笹木砂希~」(エッセイ)
「うつろひ~笹木砂希~」(日記)
毎月1日は映画サービスデーである。吉高由里子ファンの娘が、先週あたりから『僕等がいた 前篇』を見に行く計画を立てていた。
「4月1日だったら、1000円で見られるんだよね。友達5人と行ってくるわ~」
「きっと混んでるよ」
「へーき、へーき」
私も先日、映画に行ってきた。たまたま水曜日だったので、レディースデーで1000円となり、かなりのお得感があった。作品は『マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙』である。『シャーロック・ホームズ シャドウゲーム』も捨てがたかったのだが、アカデミー主演女優賞を獲得した、メリル・ストリープのサッチャーを見たいと思った。
英国初の女性保守党党首、女性首相であることは知っていたが、「小さな政府」を目指した政策以外に予備知識はなく、元首相の人となりに触れることができた。
サッチャー氏は、食糧雑貨商の家に生まれ、家業を手伝って成長する。遊びに出かける同じ年頃の女性を横目に、店の前を掃除して、つつましい生活をしてきた。学業のほうも怠りなく、オックスフォード大学に進学する優秀さを見せる。
20代半ばで臨んだ最初の選挙には落選するが、その後、夫・デニスと結婚し、心の支えを得る。双子を生んだあと、30代半ばで下院議員に初当選し、政治家として活躍していく。当時、議会は完全な男性社会で、女性議員は非常に肩身の狭い思いをしたようだ。男性と戦い、自身を認めさせるまでに、相当なエネルギーを費やしたはずである。これも、最愛の夫がいたからこそ、できた芸当だったのかもしれない。
臆病で腰抜けばかりの男性議員に腹を立て、保守党党首に立候補してからは、首相街道まっしぐらである。自信にあふれ、断固とした態度で演説を行い、人の心を動かしていく様は、まさに「鉄の女」に見えた。自身の主張は曲げないから、周りの男性たちが合わせていくしかない。このあたりは、サッチャー氏の活躍が小気味よく描かれており、胸のすく思いがする。
政策に反対する民衆に囲まれても、顔色ひとつ変えず、正しいと考える道を選ぶ。これも、夫・デニスの存在が大きかったように思える。
圧巻は、フォークランド紛争だ。イギリス領のフォークランド諸島へ、アルゼンチン軍が侵攻し占拠した事件は記憶に新しい。このとき、首相は奪回のために、ただちに軍を派遣する。あいにく戦局が悪く、艦艇を失い何人もの兵が死にさらされると、内部からも非難の声が出る。しかし、彼女は一貫して強硬な姿勢を崩さなかった。
結果、2カ月後にはフォークランドを奪還するのだ。支持率は一気に上昇し、国民がいかに強い指導者を求めているかを如実に物語っていた。
だが、人頭税の導入を機に支持を失い、辞職へ追い込まれることになる。それでも彼女は涙ひとつ見せなかった。サッチャー氏が泣いたのは、唯一……。
いわば、政界を舞台にしたラブストーリーに、大変心が温かくなった。ぜひ、たくさんの方に見てもらいたい映画である。メリル・ストリープは、現役時代のパワフルなサッチャー氏と、老いて認知症を患う同氏の演じ分けが素晴らしい。さすがは、2度のオスカーに輝く大女優だ。
映画サービスデーの今日、よりによって娘の体調が悪くなった。
「どうしよう、風邪をひいて頭が痛い。捻挫した足もうっ血しているし、今日はやめておこうかな」
急いで友達にメールを送ったらしい。しかし、予想外の反応に戸惑っていた。
「やだなぁ、ウソでしょだって! 信じてもらえないよ~!」
4月1日は、エイプリルフールでもある。去年、娘は「今度、引っ越すことになりました」というウソのメールを送り、友達をだましては喜んでいた。今年も、その延長と思われたらしい。
「くそっ、本当に具合が悪いんだってばよ~!」
親としては、『僕等がいた 前篇』より、『マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙』を見てもらいたい気もするが……。高校1年生には難しいか。
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「いとをかし~笹木砂希~」(エッセイ)
「うつろひ~笹木砂希~」(日記)
若い女性の先生が、招待券を持って来てくれました
中学の校長をなさっているおとうさんに
映画館からいつも招待券が来るらしいのです
メリル・ストリープの出演した、
「ミュージック・オブ・ハート」をDVDに録画し
何度も見たことがあります
相変わらずなエネルギッシュさにおそれいりやした(^^♪
マーガレットサッチャーですかあ。面白そうですな。DVDかりて見ようかな。あんまり政治色強い映画は苦手なんだけど、ネタばれしていただいたので見てみたくなりましたよ。(^◇^)
いや、しかしすっげーじゃないですか!!エッセイ・随筆ブログランキング12位!!おめでとう!!ぱちぱち。砂希センセってばすごすぎ。
もうすぐ新学期ですね。ミキチャンも高校生活に突入。こちらも新学期迎えるのに大変です。なにかと忙しくはありますが…まあ適当になんとなくやっていきましょ( ^^) _U~~
ミキチャンお大事に(@^^)/~~~
ま、それはそれで楽しめたんだけど。
1日は一人のアイドルさんの嘘にひっかかりましたわ。
あー、映画『ウルトラマンサーガ』見に行きたいっす。
ミキちゃんはもうすぐJKですね。
なんか全くまとまりないコメントだな。
ブッシュとかを描いたのだと、何だかコメディみたいだったりするけど、このサッチャーに関してはシリアスなんだろうね。
やっぱり、オレもまず連想するのがフォークランド紛争で、当時「強硬な女首相だな…」なんて単純に思ったよ。
でも、それらはあくまで表面だけで、それなりの背景だとか、メディアでは伝えられない人物像だとかもあるんだろうね。
蓮舫も鉄の女の気がする。^^
今日からの仕事がほ~んとに気が重くて、
外出する気にもなれず、
撮りためた番組をBR-Dに落として
HDDに隙間を作る作業にいそしんでおりました。
マーガレットサッチャーは観に行きたい映画。
おっと、ストーリーガ?と思った途端、目にブラインドが降りちゃいました。
観てきます!
おまけ
先日、上野の国博へボストン美術館展を観に行きました。ついでにパンダマカロンとパンダバウムを買いにエキュートなるものを探したら、JRの構内ですと言われ、同行の友人が「ざ~んねん!」で、あえなく断念しました。
未練タラタラです
招待券っていい響きですよね。
校長になるともらえるなんて、どういうつながりでしょうか。
映画館でバイトしていた友達から、招待券をもらったことがあります。
レディースデーなんぞ目じゃないですね。
お年玉をもらったようなうれしさでした。
しかし、メガネを忘れて、字幕が見えなかったんですよ(笑)
懐かしい。
メリル・ストリープは『マンマ・ミーヤ』の恋多き女が記憶に新しいです。
えっ、私がエネルギッシュ!?
言われたことない(笑)
職場では、テンション低いという評判ですから。
政治色の濃い映画は私も苦手です。
でも、この作品ではそれほどでもないし、アレルギーを感じず見られるかと。
ランキング上昇も、貴男をはじめとする読者の方のおかげですよ。
ホント、感謝感謝!
ミキは、なかなかよくなりません。
入学式に間に合わせないと(汗)
ご心配ありがとうございました。
たしかに、まとまりがないかも(爆)
いえいえ、書き込んでいただけるだけでありがたいです。
お休みの日は、好きなことをして過ごしたいですね。
『ウルトラマンサーガ』、早く行かないと終わっちゃいますよ~!
私は『タイタニック』が見たいなぁ。
3Dだとすごい迫力なのでは??
ミキは7日が入学式です♪
ウチの校長も「鉄の女」よ(笑)
納得しないと、絶対に自分の主張を変えないの。
もっとも、「自分は正しい」という信念あってのことなんだろうね。
私はそこまで自分を信じられないなぁ。
つい、人の意見を参考にしてしまう、「アルミホイルの女」だわさ。
長いものには巻かれろ~(笑)
蓮舫も、鉄の女の素質十分という気がする。
キツい顔立ちじゃないと無理~!
おおっと、ネタバレ失礼いたしました。
上野に行かれたんですね。
ぜひ、ボストン美術館展のご感想を…。
パンダも見たいです♪
Hikariさんは、ランチや展示をご一緒できるご友人がいていいですね。
私には、女友達が少ないです。
食事に付き合ってくれる人は、2人しかいませんし、美術展はゼロかなぁ~。
忙しくなければ、姉に遊んでもらっています。
今年は仲良しを作りたいもので…。