小学6年の娘が、昨年の誕生日プレゼントにねだったものは、あさのあつこ著『THE MANZAI』だった。
「前に図書館で読んだとき、すごく面白かったから、全部欲しいんだよね」
日頃から読書の習慣がなく、テレビばかりを見ている子なので、ちょっと感動した。文庫本4冊を手にして大喜びだ。あっという間に読みきり、読書感想文を書くと張り切っていた。
しかし……。
「何かうまく書けないから、お母さん見て」
まだ4行程度しか埋まっていない原稿用紙片手に、私を頼ってきた。
「この本は、心のきずを負った歩が転校してきて漫才をする話です。
友達はいいなと思いました。
歩と秋本の漫才は面白いと思いました」
なんじゃ、こりゃ。
文と文の関連はないし、感想が羅列されただけになっている。
親としてはここが腕の見せどころ。適切なアドバイスをして、作文の書き方を教えなければならない。
「思いました、って言葉をつかい過ぎ。考えました、感じましたとか、違う言葉で表現しないと」
「どうして歩が心に傷を負っているのか、説明しないとわからないよ」
「一番心に残ったのはどの漫才? 本文を引用すれば、どのくらい面白かったのかが伝わるよ」
「友達はいいなと思いましたは、最後に持ってきたほうがいいね」
何とか字数を増やすことばかりを考えていた娘も、描写や構成を丁寧に行えば、自然に字数が多くなると気づいたようだ。原稿用紙3枚をびっしりと埋め、得意げに見せてきた。
「いい感想文ができたね。これなら、読んだ人が面白そうな本だと思うよ」
ほめられ、自信満々で感想文を提出したらしい。
しかし、後日、思いがけないことに発展してしまった。
「お母さん、こないだの読書感想文なんだけど、先生がよく書けているから区のコンクールに出すかもしれないって言ってたよ」
私は仰天した。
しまった! 口出ししすぎたかな?
ズルしたようで良心がとがめる。最初の段階の、稚拙な感想文が脳裏をかすめた。
が、一週間ほどして、娘から報告があった。
「こないだの読書感想文なんだけど、結局、1組の人が代表になったって。『THE MANZAI』はまだ終わってないから、完結している本で書いた人を優先したんだって」
口をとがらせて、ちょっと悔しそうだったが、私は逆にホッとした。
ああ、よかった……。
その一方で、こうも思う。
1組の子も、親に教わっていたりして……。
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「前に図書館で読んだとき、すごく面白かったから、全部欲しいんだよね」
日頃から読書の習慣がなく、テレビばかりを見ている子なので、ちょっと感動した。文庫本4冊を手にして大喜びだ。あっという間に読みきり、読書感想文を書くと張り切っていた。
しかし……。
「何かうまく書けないから、お母さん見て」
まだ4行程度しか埋まっていない原稿用紙片手に、私を頼ってきた。
「この本は、心のきずを負った歩が転校してきて漫才をする話です。
友達はいいなと思いました。
歩と秋本の漫才は面白いと思いました」
なんじゃ、こりゃ。
文と文の関連はないし、感想が羅列されただけになっている。
親としてはここが腕の見せどころ。適切なアドバイスをして、作文の書き方を教えなければならない。
「思いました、って言葉をつかい過ぎ。考えました、感じましたとか、違う言葉で表現しないと」
「どうして歩が心に傷を負っているのか、説明しないとわからないよ」
「一番心に残ったのはどの漫才? 本文を引用すれば、どのくらい面白かったのかが伝わるよ」
「友達はいいなと思いましたは、最後に持ってきたほうがいいね」
何とか字数を増やすことばかりを考えていた娘も、描写や構成を丁寧に行えば、自然に字数が多くなると気づいたようだ。原稿用紙3枚をびっしりと埋め、得意げに見せてきた。
「いい感想文ができたね。これなら、読んだ人が面白そうな本だと思うよ」
ほめられ、自信満々で感想文を提出したらしい。
しかし、後日、思いがけないことに発展してしまった。
「お母さん、こないだの読書感想文なんだけど、先生がよく書けているから区のコンクールに出すかもしれないって言ってたよ」
私は仰天した。
しまった! 口出ししすぎたかな?
ズルしたようで良心がとがめる。最初の段階の、稚拙な感想文が脳裏をかすめた。
が、一週間ほどして、娘から報告があった。
「こないだの読書感想文なんだけど、結局、1組の人が代表になったって。『THE MANZAI』はまだ終わってないから、完結している本で書いた人を優先したんだって」
口をとがらせて、ちょっと悔しそうだったが、私は逆にホッとした。
ああ、よかった……。
その一方で、こうも思う。
1組の子も、親に教わっていたりして……。
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お子さんになりすましたんですね~!
先生は気づかなかったんでしょうか。
大人びたことは書けないから、気を遣ったのではないかしら。
楽しい思い出ですね♪
子供が小さいときに、先生に見せる日記帳を手伝いました。それを見た先生はいたく感心して文通状態に(汗
子供のフィルタを通してしばらく、楽しく過ごしました(笑
お嬢ちゃんの下請けをしているダンナさまが、そわそわ見に行く様子を思い浮かべると……。
「ああっ、ボクが書いたの、貼り出されてなーいっ!!」なんてしょげて、トボトボ帰って来たんでしょうね。
お嬢ちゃんにとっては、「こんなものを提出するくらいなら、出さないほうがマシ」だったなんて~!
将来、表彰してもらえるように、今からソースと花束の課題を書いておきます(笑)
ああ、おもしろかった。
みそぎさせてくれますか。
夫です。女子高の夏の課題 理科と社会なんです、自由研究、 いつも娘が発注してました。
優秀賞 最優秀とか廊下はりだしなんです。夫はそわそわみにいきました(失笑)でも
つまんないんです テーマが。理科「惑星」
社会「15代将軍」ただPCから とっただけ。
女子高らしく「おソースで十円ふいたらどうしてぴかぴかになるか」とか「花束をながもちさせる方法」とか表彰でした。(将来参考にしてね)
娘はおやじすぎて 提出しなかったみたいよ。 わたしは 先祖代々 口だしされるの 当たり前でした。(ますます失笑)母親 教育委員だったの うへ、 時効ね。
先生は「そういうもんだ」と諦めているのかしら。
誰がどう見ても、子供にゃ作れまいっていう本棚を持ってきちゃったりして…。
宿題を片付けるお父さん。
果たして子供に感謝されるのか、いいように使われるだけなのか、疑問だわ。
砂希さんが 加筆されたら そりゃもう
ちびっこ相撲に 朝青龍がきたようなもんでしょ。 小学校の夏休み明けのときなんて
お父さんの大工さん仕事発揮大会みたいなかんじで まんま欽ちゃんの仮想大賞はじまるかとおもった・・・ みたいな。 たのし~ きらいじゃないネタです ww
読んだ先生の反応が見たかった~!
きっと、職員室で「ウルマ君たら、こんな感想文書いてきたわよ」「見せて見せて」なんてやり取りに発展していたことでしょう。
いい本に出会えたときの感想文も、小学生離れしていたんじゃないですか??
登場人物の表情性格描写が薄く感情移入不可の記号になってるとか、
ラストで完結させない手法はいいとして最低限の回収はどーたらこーたら、
最後に、
「読書感想文の素材としてはもうひとつ」
…いや、なんかそういう読書感想文、子供の頃に自分、本気で書いてた
覚えがあって。
時間がなくて、まだ読んでいません。
「友達に貸しちゃうよっ」と叱られていますが、母子で本の貸し借りをするのもいいですね。
かなはなさんちのお子さんも、むっちゃんちと同様に優秀のようで素晴らしい!!
絵は自力でいいのが描けるかもしれないですよ~!
それで、感想文の題材に選んだんだから本人にとっては心に残ったんでしょうね、とっても。
きっと、砂希さんのお嬢さんだもん、近いうちに文作の頭角発揮するかもっ!
うちの子も、昨年選ばれちゃって、嬉し半分ちょい困り
今度は絵描くぅ~…ですと。
あたしの苦手分野。ママの出る幕なし
子供の宿題を見ていて、あれこれ教えていると、自分が子供のときを美化してしまいそうです。
娘も、お母さんはさぞかしいい成績だったのだろうと誤解しているみたい。
親になればわかることですが…。
一風変わったコメントこそ、オリジナルの味わいがあっていいじゃないですか!
これからも引き続き、ユニークにコメントをお願いします!
純さん、私も読書はほとんどせず、マンガばかり読んでいましたよ。
エッセイを書くようになってから、他の人の文を読みたくなったんです。
純さんの文はどこも変じゃないし、キャパの広さを感じます。
何より、マメなところが素晴らしい!!
こけしちゃん、いいものを書こうとすると、力んで空回りすることがありますよね。
適当でいいやという姿勢が自然体につながり、賞状に結び付いたのかも。
いい加減はよい加減、ってやつかな?
本のあとがきそのまま引用するよりまマシなのかな(笑)
子供の感想文読んだら口出ししたくなりますよね~♪
絵の上手な友達が描いた絵を見て、先生は「親に描いてもらったんだろ!」と決め付けたんです。
「違います」と反論しても聞き入れてもらえませんでしたね。
でも、その絵がコンクールで金賞をとったので先生は「自分で描いた証拠だな。悪かった」と謝りました。
今だったら訴訟モノでしょうね。
mineさん、お加減はいかがですか?
感想文に「つまらなかった」とか「読まなければよかった」などと書いてみればよかったですね(笑)
最後まで読み切るのが困難な本や、設定に無理がある本なんていうのも、たくさんありますもの。
賞は無理ですが。
ジョバンニさんは子供の頃から文才に恵まれていたんですね。
正確な文法に裏付けられた、ソフトで温かい言い回しは誰にも真似できませんよ。
先生の目はたしかです。
読書は結構好きなんですが。
でもいつか適当に書いたもので賞状をもらったこともあります。
何がよかったんだか…
私も砂希納言さんに指導してもらいたいですね~
なんせ本を読まない(小学校時代は、ほぼ漫画だけ)
そんなんじゃ書けませんよね。
とにかく学生時代は(大学に入っても)本を読む事が嫌いでした。
30歳前にやっと星新一にハマリ、
その後、母の影響で(大の推理小説ファン)推理小説を読み始めました。でもそれ以外のジャンルは未だにダメですね。
みなさんのコメント見ていても上手くまとめてらっしゃるけど、
私に文才は無いのでまとまらなくて、いつも長文になってしまいます。すみません。
俺の日記のコメなんか娘さん以下かも たまに自分の書いたコメ見て…ナニ書いてんのかと思うときがしょっちゅう 誤字、脱字…
先生!適当に直しておいて下さい
代表者の作文はどこか大人っぽい(笑)
時間がなくて
後書きみて書いた感想文が
県に行っちゃって
焦りました
勘弁してよ
今でもそう変われへんかも。
そもそもうちは親に宿題見て貰うとかそういうのあり得なかった。と今気がつきました。
高度な課題を添削する母親も大変だし。
でも、学術的な内容には文学的描写は必要ないですから、創意工夫しなくていい点では楽だと思います。
むっちゃんちのお嬢ちゃん優秀なんですね!
3人ともですか? スゴ~イ!!
元がいいときは、親や教師が多少の手を加えても問題ないと思います。
ただ、ウチの場合は落差が激しくて、赤点レベルがカンニングで最高点になったようなものですからね。
かなり気がひけました。
しょうゆさん、娘はこれまで1人で感想文を書けたのに、年々バカになっているのか、今年は書けませんでした。
思い入れの強い作品はまとまらない感想文になることもありますが、語学力がもともとないのかなと思ったりして。
教わったことは、一応覚えているようですよ。
どんどん書いて実践してほしいものです。
コンクールの件はある意味一番いい形だったのかもしれませんね。文章の良さは評価されているわけですし。
今回のアドバイスを踏まえて次に自分ひとりでどこまで書けるようになっているか、が楽しみですね。
なので感想文もわりと得意で区の「○○のこら」に出たことも。
でもわたしも娘の感想文にはアドバイスしちゃいます
ついでに、先生も(笑)
娘+先生+わたしの合作でしょうか