「お母さん、カーボン紙持ってない?」
昨夜、娘が困った顔で尋ねてきた。
「ないよ。使わないし」
「なら、明日ダイソーで買うしかないか。何時オープン?」
「10時」
「遅い」
どうやら、明日が友達の誕生日だから、仲間内でアルバムをプレゼントをするらしい。娘は友達の名前と誕生日を、アルバムの表紙に貼りつける係なのだという。パソコンで打ち出した文字をアクリルシートに写すとき、カーボン紙がないとできないことに気づいたようだ。
時計は午後11時を指しており、店はとうに閉まっている。もっと計画的に準備すればいいのに、平成生まれは時間の感覚が足りない。
「どうしよう」
あるもので何とか工夫するのが昭和生まれである。私には、すぐに解決策が浮かんできた。
「2Bの鉛筆持ってる?」
「うん」
「これで紙に色をつけて、自家製のカーボン紙を作ってみたら」
「え?」
いらない紙で十分。芯を寝かせて何度も往復し、広い面積に線を描く。
これをアクリルシートの裏側に挟み、カーボン代わりに使ってみる。文字の輪郭を、ボールペンなどの硬いものでなぞってみると……
「あっ、写った! すごいすごい」
「でしょ」
「これで明日の朝までにできるよ。お母さん、ありがとう」
「どういたしまして」
夜中に作業を終え、朝方にはプレゼントが完成していた。
実は、子どものとき、好きなキャラクターを写すためにやったことがある。
たとえば、こんなキャラクター。
娘が作った自家製カーボンを使い、せっせとボールペンを動かした。
昭和の時代、100均はおろか、携帯やパソコンも存在しなかった。知恵と工夫で、やりたいことを実現するしかなかったのだ。そんなことを思い出しているうちに、写し絵が完成した。
こんなチャチいカーボン紙でも、十分機能するのだ。
キャラの選択にも、昭和テイストが漂っているでしょ。
↑
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※ 他にもこんなブログやってます。よろしければご覧になってください!
「いとをかし~笹木砂希~」(エッセイ)
「うつろひ~笹木砂希~」(日記)
昨夜、娘が困った顔で尋ねてきた。
「ないよ。使わないし」
「なら、明日ダイソーで買うしかないか。何時オープン?」
「10時」
「遅い」
どうやら、明日が友達の誕生日だから、仲間内でアルバムをプレゼントをするらしい。娘は友達の名前と誕生日を、アルバムの表紙に貼りつける係なのだという。パソコンで打ち出した文字をアクリルシートに写すとき、カーボン紙がないとできないことに気づいたようだ。
時計は午後11時を指しており、店はとうに閉まっている。もっと計画的に準備すればいいのに、平成生まれは時間の感覚が足りない。
「どうしよう」
あるもので何とか工夫するのが昭和生まれである。私には、すぐに解決策が浮かんできた。
「2Bの鉛筆持ってる?」
「うん」
「これで紙に色をつけて、自家製のカーボン紙を作ってみたら」
「え?」
いらない紙で十分。芯を寝かせて何度も往復し、広い面積に線を描く。
これをアクリルシートの裏側に挟み、カーボン代わりに使ってみる。文字の輪郭を、ボールペンなどの硬いものでなぞってみると……
「あっ、写った! すごいすごい」
「でしょ」
「これで明日の朝までにできるよ。お母さん、ありがとう」
「どういたしまして」
夜中に作業を終え、朝方にはプレゼントが完成していた。
実は、子どものとき、好きなキャラクターを写すためにやったことがある。
たとえば、こんなキャラクター。
娘が作った自家製カーボンを使い、せっせとボールペンを動かした。
昭和の時代、100均はおろか、携帯やパソコンも存在しなかった。知恵と工夫で、やりたいことを実現するしかなかったのだ。そんなことを思い出しているうちに、写し絵が完成した。
こんなチャチいカーボン紙でも、十分機能するのだ。
キャラの選択にも、昭和テイストが漂っているでしょ。
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