OMOI-KOMI - 我流の作法 -

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佐用姫伝説殺人事件 (内田 康夫)

2024-04-15 12:47:53 | 本と雑誌

 かなり以前に読んでいた内田康夫さんの “浅見光彦シリーズ” ですが、このところ、私の出張先が舞台となった作品を、あるものは初めて、あるものは再度読んでみています。

 ただ、私の出張先も以前勤務していた会社のころを含めるとそこそこの都道府県にわたるので、どうせなら “浅見光彦シリーズ” の制覇にトライしてみようと思い始ました。

 この作品は「第20作目」です。
 今回の舞台は佐賀の “唐津” “有田”。唐津には昔熊本勤務時代に家族で訪れたことがあります。作品に登場している “呼子” にも足を伸ばしました。
 また本作品は “陶芸” がモチーフになっているのですが、“有田” にはここ数年、毎年のように顔を出しています。町の中心から少し外れたところにある「CHINA ON THE PARK」は深川製磁の工房やギャラリーがあって見学するだけでも楽しいです。超お勧めですね。

 で、肝心の作品の印象です。
 ネタバレになるとまずいので内容には触れませんが、トリックも月並み、オーソドックスな内田作品といった感想ですね。犯行の動機には少々無理があるように感じるのがちょっと残念です・・・。

 さて、取り掛かってみている “浅見光彦シリーズ制覇チャレンジ”、それほど強い意志をもって完遂しようとも思っていませんので、まあ、“どこまで続くことやら”。

 次は、「恐山殺人事件」ですね。

 

 

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〔映画〕犬神家の一族(2006)

2024-04-14 13:00:03 | 映画

 

 2006年に公開された日本映画です。

 1976年、一連の「角川映画」のヒットシリーズの嚆矢として制作された「犬神家の一族」のリメイク版です。

 素人目には、新旧でシナリオや演出もかなり似通った感じなので、大きな違いは、キャスティングということになりますね。

 主要人物の犬神家の三姉妹は、旧作の高峰三枝子さん、三条美紀さん、草笛光子さんに対し、新作では富司純子さん、松坂慶子さん、萬田久子さん。ヒロイン役は、島田陽子さんに松嶋菜々子さん。どちらもその当時としては超豪華な面々で “甲乙つけ難し” です。

 そんな中、私としては、坂口良子さんと深田恭子さんの対比が一番際立ちましたね。
 坂口さんは、この後の横溝正史原作の金田一耕助シリーズには欠かせない存在感を醸し出していました。

 

 

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〔映画〕敦煌

2024-04-13 10:36:16 | 映画

 
 1988年に公開された日本映画です。
 
 原作は、井上靖さんの同名の小説なので、どの部分までが「史実」なのか・・・、当時隠匿された幾万もの経典が20世紀に発見され “敦煌学” の礎となったのは事実ですが、それ以外はどうなんでしょうね。
 
 さて「映画」としての印象ですが、ストーリーで惹きつけられるというところはなく、また、役者の方々のパフォーマンスも、異国の長期ロケで大変だったとは思いますが、正直なところ特筆して云々ということもありませんでした。
 見どころといえば、多数の人と馬を動員しての大規模な戦闘シーンぐらいでしょう。
 
 中国を舞台にした日本の時代劇のようで、やはりちょっと不自然さが先に立ったようです。

 

 

 

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〔映画〕ある閉ざされた雪の山荘で

2024-04-12 16:08:00 | 映画

 
 2024年に公開された日本映画です。

 30年以上前の東野圭吾さんのミステリー小説が原作の作品ですが、映画化にあたって、そこそこストーリーに手が入っているようです。
 なので、原作を踏まえたミステリーの出来としての評価はできませんね。
 
 ただ「映画」としてはどうでしょう・・・、出演者が「劇団員」ということで意識的だったのかもしれませんが、台詞回しは妙に不自然、演出も、役者さんが整列して順番に演技といった“学芸会” 的なノリで、かなり残念なレベルでした。
 
 

 

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〔映画〕必殺! 主水死す

2024-04-11 12:22:38 | 映画

 
 1996年に公開された日本映画です。
 
 「必殺仕事人」シリーズのテレビドラマは結構リアルタイムで見ていました。本作品は、その「中村主水シリーズ」の幕引き、最終回との位置づけです。
 
 ラストシーンは、今後の復活があっても大丈夫なように “無理やりの連続性” は確保した形にはしていますが、これはこれで “The End” にした方がいい出来栄えでした。
 
 ストーリーはともかく、出演者の面々の個々の存在感が格別でしたね。
 藤田まことさんのメリハリの利いた凄み溢れる表情はもちろん、敵役の津川雅彦さんの “怪演” はまさに彼ならではの迫力でしたし、ヒロイン役の名取裕子さんもとても魅力的でした。あとは、東ちづるさん、美保純さん、細川ふみえさんといった懐かしい方々・・・。
 
 最近は、こういった “コテコテのエンターテインメント時代劇” はめっきり見かけなくなりましたが、まあ、私にとっては、今日のように、昔の作品を掘り起こして出演者の方々の当時の若々しい姿を楽しむのがよさそうです。

 

 

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〔映画〕1秒先の彼

2024-04-10 11:06:35 | 映画

 
 2023年に公開された日本映画です。

 2020年公開の台湾映画の「リメイク版」とのことです。
 
 タイムトラベルものに代表されるように「時間」の見せ方の工夫は、映画の奇抜なプロットの定番のひとつですが、この作品の設定はなかなか秀逸でした。
 
 また、宮藤官九郎さんの脚本も“さわやか系”で、キャスティングと合わせてとても心地よいものだったと思います。
 
 そのキャスティングですが、やはり最高に魅力的だったのは、やはり清原果耶さん。気になる若手女優さんの筆頭格ですが、こういう自然体のキャラクタもいいですね。
 あとは、久しぶりの羽野晶紀さん。そして笑福亭笑瓶さん・・・。

 

 

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黒い海 船は突然、深海へ消えた (伊澤 理江)

2024-04-09 09:22:38 | 本と雑誌

 いつも聴いている大竹まことさんのpodcastの番組に著者の伊澤理江さんがゲスト出演していて、本書についてお話ししていました。

 漁船(第58寿和丸)沈没事故発生(2008年6月23日 千葉県銚子市犬吠埼灯台の東方沖350 km)から11年後の2019年、別の取材で訪れた小名浜港(福島県いわき市)での事故関係者たちの会話をきっかけに、その沈没時の状況とそれに対する公式報告の不自然さを奇異に思った伊澤さんが、事故の真相を粘り強い調査・取材で顕かにして行きます。

 数々の興味深いエピソードが記されていましたが、それらの中から特に私の関心を惹いたところをいくつか書き留めておきましょう。

 まずは、第58寿和丸の運輸安全委員会による事故報告書。それは、まさに東日本大震災が福島を襲った直後に公表されました。

(p145より引用) そうした大混乱が全く収まっていない2011年4月2日、運輸安全委員会は第58寿和丸の事故報告書を公表したのだ。混乱の渦中にいた野崎や酢屋商店の関係者たちは、これをどう受け止めたのか。野崎が振り返る。
 「すごくショックだった。うちらだけでなく、福島全体の漁業もどうすんだ、こうすんだって やっているそんな時期に寿和丸の報告書を出すんだな。ひどい。本来は1年で報告書を出さなければいけないはずなのに、それを過ぎても委員会は報告書を出さなかった。『結論を出さないのはおかしいんじゃないんですか』と、ずっと言っていたんだけど、出されてみると、あのタイミングか、と」
 野崎や第58寿和丸の生存者らにショックを与えたのは、報告書の公表時期の問題だけではなかった。彼らを納得させる内容にはほど遠かった。
 報告書は、大きな波が第58寿和丸を襲い、船を転覆・沈没させたと結論付けていた。船体が損傷したのではないかという生存者や僚船の乗組員らの証言は、完全に無視されている。「船体損傷」の根拠と考えられていた大量の油の流出については、驚くべきことに、そもそもそこまで大量の油など流出していないという結論になっていた。

 そして、こう述懐は続きます。

(p147より引用) 酢屋商店社長の野崎は、最初に報告書を見たとき「あり得ない状況を組み合わせることで、どうやったら波で転覆させられるかを一生懸命考えたような内容だ」と思った。

 ここまで現場の証言や物証を無視し、委員会の「推定の積み上げ」を根拠とした報告内容がいかなる背景のもとで作成されたのか、伊澤さんの取材はその核心に迫っていきます。

 しかしながら、調査関係者の記憶を辿る道は遠く、また(ご都合主義?の)守秘義務の壁に阻まれ、得られたとしてもその証言は断片的で要領を得ないものでした。

(p184より引用) いずれにせよ、事故原因を特定できなかった運輸安全委員会は結局、「波が原因」という海保の見立てに追随して結果ありきの路線を進み、海事部会で議論を進めたのだろう。
 第58寿和丸の取材に着手した当初、私は、運輸安全委員会は何らかの真実を隠すために潜水調査を拒み、強引な報告書を作成したのではないかとの疑念を持っていた。それはある意味、買いかぶり過ぎだったのかもしれない。実際にはリソースが限られるなかで、「教訓を残す」という役割を外形的に整える仕事をこなしただけのように思えた。

 伊澤さんはそのようにも思い始めました。

 そして、その後も事故原因の究明に資するであろう専門知識を深め、関係者への取材を続けた伊澤さんは、幾重にも重なる “機密” の壁に遮られながらも、最終的には「潜水艦との衝突」が事故原因であったであろうと信ずるに至りました。

 今、第58寿和丸の事故原因を究明する営みは、公文書の情報開示請求に対する「不開示決定の取消」を求める伊澤さんたちの運輸安全委員会を相手取った行政訴訟という「司法」の手に委ねられています。

(p294より引用) 船体が沈んでいる以上、第58寿和丸の側から原因を特定し、証明することはほぼ不可能かもしれない。この先も続く私の取材は、結果として潜水艦の特定には至らないかもしれない。
 それでも私は、17人もの船員が命を落とした大事故について当事者たちの証言に忠実に記録を残したいと考えてきた。

 伊澤さんの真実追及への熱意が溢れ迸る本書、まさに “渾身の力作” です。

 

 

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〔映画〕わたしの幸せな結婚

2024-04-08 11:14:51 | 映画

 
 2023年に公開された日本映画です。

 オンライン小説が原作とのこと、実写映画のほかにも、コミック・朗読劇・アニメなどいろいろなメディアで人気を博しているようです。
 
 物語は、“SFファンタジー” 的なテイストですが、キャスティングも、目黒蓮さん、今田美桜さんという旬な二人のダブル主演で、要は「ロマンチック・コメディ」ですね。よくあるトラブルもおとなしめで、とても素直なストーリーだと思います。
 
 エンドロール後のワンシーンは続編を予期させるものですが、どうでしょうね。まさかですが、今度は「ヒロインもの」になるのでしょうか・・・。

 

 

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〔アニメ〕ブルーロック

2024-04-07 12:17:38 | 映画

 
 2022-23年に放映された日本アニメです。
 
 「キャプテン翼」をはじめとして「サッカー」をモチーフにしたコミック・アニメはそれこそ山のようにありますが、ここまで “サッカー” らしくない描き方をされたものは寡聞にして知りません。
 
 ともかく、「方程式」だとか「化学反応」だとか、放送の半分が “ウジウジした独白” で埋まっているので、私にはまったく合いませんでした。
 こんなことを考えながらサッカーをしていて楽しいですか?と聞きたくなります。

 

 

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〔映画〕顔のないスパイ

2024-04-06 16:40:42 | 映画

 
 2011年に公開されたアメリカ映画です。
 
 ネタバレで済みません。「二重スパイ」という設定は “ひと昔前のスパイ映画” といった趣きですが、ラストのサプライズで、二重スパイをさらに交錯させたのはなかなか面白いアイデアですね。
 
 ただ、キャスティング面でいうと、ちょっとピンときませんでした。
 リチャード・ギアといえば、私の場合、「プリティ・ウーマン」や「Shall We Dance?」をまずは思い浮かべてしまうので、本作での “冷酷なスパイ” という役柄にはちょっと線が細く、押し出し不足といった感じは否めませんでした。

 

 

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〔映画〕大河への道

2024-04-05 12:50:18 | 映画

 

 2022年に公開された日本映画です。

 立川志の輔師匠の創作落語が原作とのこと、ご本人も出演しています。
 
 現在と江戸時代の2つの時間軸で物語は進んでいきますが、役者のみなさんが「ひとり二役」で異なる時代の登場人物を演じる構成と演出は、なかなか面白いアイデアですね。
 
 ストーリー自体は極めてシンプルでこれといったインパクトはないのですが、橋爪功さん、平田満さん、西村まさ彦さんといった一筋縄ではいかない面々が、 “いぶし銀” 的ないい味を出していました。

 

 

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〔映画〕ヘンゼル & グレーテル

2024-04-04 09:45:19 | 映画

 
 2013年に公開されたアメリカ映画です。
 
 有名な童話をモチーフに、その “後日譚” という設定のホラーファンタジー作品ですね。
 
 ジェレミー・レナー、ジェマ・アータートンにファムケ・ヤンセンというキャスティングは結構魅力的なのですが、如何せん、ストーリー自体がかなり情けない水準なので、エンターテインメント作品としては今ひとつといった出来栄えでした。

 

 

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〔映画〕ディア・ドクター

2024-04-03 09:46:33 | 映画

 
 2009年に公開された日本映画です。

 西川美和さんのオリジナル作品で、監督・脚本も彼女です。
 
 “にせ医者” という設定自体はそれほど珍しくはありませんが、「嘘と嘘」を重ねる構成は秀逸でしたね。
 
 そして見事なキャスティング。映画初主演の笑福亭鶴瓶さんも話題になったようですが、やはり “演じる” という面では、余貴美子さん、八千草薫さんのお二人は別格でした。
 
 あとはラスト。こんなことが起こるかという不自然さはありますが、印象的なシーンでしたね。八千草さんの視線の動きとそれに伴う微妙な表情の変化、これで決まりです。

 

 

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訂正する力 (東 浩紀)

2024-04-02 10:16:07 | 本と雑誌

 いつも利用している図書館の新着本リストで目についたので手に取ってみました。

 東浩紀さんの著作は「ゲンロン戦記-「知の観客」をつくる」に続いて2冊目です。
 先の本は “ビジネス書” 的な内容だったので、この著作では、本来?の東さんらしい思索的メッセージに触れられるかと期待して読んだものです。

 多彩なテーマに関する東さんらしいコメントや示唆がありましたが、それらの中から特に私の関心を惹いたところをいくつか書き留めておきましょう。

 まずは、「はじめに」に記されている「訂正する力」の定義

(p4より引用) ものごとをまえに進めるために、現在と過去をつなぎなおす力。それが本書が言う「訂正する力」です。

 “リセット” とは違います。“老いる” ことも「訂正」のひとつの姿だというのです。

(p6より引用) では、老いるとはなんでしょうか。それは、若いころの過ちを「訂正」し続けるということです。・・・同じ自分を維持しながら、昔の過ちを少しずつ正していく。それが老いるということです。老いるとは変化することであり、訂正することなのです。

 イントロダクションとしては、分かりやすい説明ですね。

 そして、「訂正する力」の発揮は、「じつは・・・だった」という気づきを発見しそれを積み重ねていくという現実的なプロセスをたどります。

(p111より引用) 社会はリセットできない。人間は合理的には動かない。だから過去の記憶を訂正しながら、だましだまし改良していくしかない。それが本書の基本的な立場です。

 そうやって「訂正」することを認めあう人間関係が、そこに生きる人々の人生を豊かなものにしていくのだと東さんは語るのです。

(p156より引用) 人生は、訂正する力で豊かになります。自分のイメージが他人のなかでたえず訂正され、他人のイメージも自分のなかでたえず訂正されていく、そういう柔軟な環境が生きることをとても楽にしてくれるからです。

 「訂正を認め合える」ということは そこに “信頼関係” が築けているということでもあるからです。
 そして、東さんは、「訂正を認める」ことにより “極論を共存させる” こともできると指摘しています。

(p236より引用) 縄文と弥生。朝廷と武士。攘夷と開国。明治と戦後。閉じることと開かれること。作為と自然。漢意と大和心。保守とリベラル。ふたつの極論の対立は何回も何回も繰り返される。そして両者を往復するかたちでアイデンティティが形成される。

 そこに、日本が持つ “両義的な文化的ダイナミズム” の源があり、その点をもって「日本は、じつは “訂正できる国” だった」と東さんは主張しているのです。

 さて、本書を読み通しての感想です。

 先に読んだ「ゲンロン戦記」とは全く異なるテイストです。こちらの方が東さんが本来得意とするジャンルでしょうから、前著と比較すると納得性や読みやすさに圧倒的な差がありますね。

 私自身、東さんの著作はほとんど読んだことがないので、彼の思想そのものはまだ全く理解しているわけではありませんが、“A or B” という「0(ゼロ)1の結論」を突きつけてくる昨今の短絡的議論のトレンドに対し、本書で東さんが提起している「現実的な弁証法的思考スタイル」は “思索のプロセス” としては十分採るに値するものだと思います。

 

 

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〔映画〕ルーム

2024-04-01 15:33:30 | 映画

 
 2015年に制作されたカナダ、アイルランド、イギリス、アメリカの合作映画です。
 
 物語の設定がとてもシビアなものなので、作りようによっては大味の荒れた感じになるところですが、過度にセンセーショナルにならないよう演出はかなり抑えられていますね。
 
 その分、登場人物の立場ごとにひとりひとりしっかりとキャラクタ分けをして、難しい人間模様を落ち着いたトーンでまとめ上げた良質の作品だと思います。
 
 キャスティング面では、子役のジェイコブ・トレンブレイの秀逸さが目立ちましたが、ブリー・ラーソン、ジョアン・アレンらのしっかりした演技も印象に残りました。

 

 

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