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ミステリ専門書店(翻訳もの限定)
ワニと読むミステリ(首なし騎士と五月祭)
![]() | 首なし騎士と五月祭 (創元推理文庫) |
ケイト・キングズバリー | |
東京創元社 |
![]() | Eat, Drink, and Be Buried: A Gourmet Detective Mystery |
Kate Kingsbury | |
Minotaur Books |
読むと、愛憎は変わるもの。
(ケイト・キングズバリー著)
ペニーフット・ホテルのシリーズ4作目です。
今回は、ホテルの常連客フォーテスキュー大佐が〈ジョージ&ドラゴン〉亭で酔っぱらっての帰り道、恐ろしいものを見てしまうところから始まります。大佐が道に迷ってうろついていると、首なしの騎士が馬に乗り、猛然と大佐めがけて突っこんできます。間一髪で難を逃れた大佐が、やれやれとさまよっていると、今度はメイポールにからまった女の死体を見てしまいます。ホテルに帰ってからセシリーたちに昨夜の悪夢のような出来事を話すのですが、日ごろから少々常軌を逸している大佐のこと、誰も理解しません。
が、宿泊客の一人から、昨夜妻が帰ってこなかったとの訴えを聞いてからは、セシリーはもしやと気になって仕方ありません。心配は現実となり、犯人はこのあたりに住み着いたジプシーではないかと疑われますが、それに納得のいかないセシリーは独自に調査を始めます。
時代設定は1907年、五月祭が間近な季節です。
メイポールの回りをまわるダンスを村の娘たちに教え込もうというフィービ(ホテルの催しもの担当で、牧師の母)の苦労は並大抵ではありません。いくら教えてもリボンがからまってしまいます。このダンスはずいぶんと難しいのですね。
前作マクダフ医師のまちがった葬式でホテルの厩番頭イアンと結婚したガーティは妊娠してうれしいはずですが、イアンの秘密がほころんで、二人の仲はどうなってしまうのか、とても気掛かりな状況になってしまいます。
ホテルの宿泊客の殺人事件もどう展開するかおもしろいですが、ホテルの従業員や村の人々の動静も見逃せませんね。
■既刊
これまでに3冊出版されています。
ペニーフット・ホテル受難の日 ← 宿泊客の婦人が墜落死します
バジャーズ・エンドの奇妙な死体 ← 灯台建設の現場監督が不審死します
マクダフ医師のまちがった葬式 ← マクダフ医師の葬儀でとんでもない事件が発生。柩のなかにいたのはドクターではなく、見知らぬ若い男で、心臓を刺されて殺されていました
主人公: セシリー・シンクレア(ペニーフット・ホテルの女主人)
場所: イギリス、バジャーズ・エンド
グルメ: なし
動物: なし
ユーモア: 中
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