三笑会

三笑会は、平成30年6月1日~陶芸活動と陶芸教室、喫茶室、自家野菜販売、古美術・古物商経営を総合的に活動していきます。

「特定失踪者家族会要請文に思うこと」

2024-05-21 23:23:23 | 日記

「特定失踪者家族会要請文に思うこと」

 

 調査会NEWS3824(R6.5.20)によると、昨日、特定失踪者家族会が林芳正拉致問題担当大臣に要請行動を行ったことが紹介されている。

 要請項目は4項目で、これまでの調査会及び特定失踪者家族会の活動を踏襲した内容となっている。この中で私が注目したのは2項目目にある“命のあるうちに、救える人から救出して下さい”という要請で、これは去る5月11日に家族会・救う会等が主催した国民大集会において竹下珠路事務局長が壇上で発言した『認定被害者も特定失踪者もみな同じ人間なのです。命のある間に日本に取り戻せるよう、みなのさんの力をぜひお願いします』と同じ趣旨であり、特定失踪者家族会の主張として一貫している。

 それでは、特定失踪者家族会は“ストックホルム合意に基づき、拉致問題を始めとする日本人に関する全ての問題の解決に向け全力を尽していく”との政府方針にこの先どう向き合って行くのか、この際知りたいと思う。

 家族会・救う会のように 『残留日本人、日本人妻、日本人遺骨など人道問題を先行して協議するなど絶対にあってはならない』とストックホルム合意を否定し、拉致問題最優先と主張するのだろうか。しかし、竹下氏の発言にある“認定被害者も特定失踪者もみな同じ人間”なら、残留日本人、日本人妻、日本人遺骨の関係者も同じ人間である。今回の要請文にある“命のあるうちに、救える人から救出して下さい”との発言には、残留日本人、日本人妻、日本人遺骨の関係者も含まれているのだろうか。

 確かに、荒木和博調査会代表のいう『現実問題として「全拉致被害者の即時一括帰国」は北朝鮮にぶつけるスローガンとしては当然であるものの、実現させるのは不可能』なのであり、このスローガンに固執しないとした特定失踪者家族会の選択は賢明である。ただ、家族会・救う会の「全拉致被害者の即時一括帰国」と特定失踪者家族会の『一人からでも救出が実現可能な被害者から救い出し、最終的に全員を帰国させる』と救出方法の違いが鮮明になったことは一歩前進と評価するが、双方が拉致問題最優先で他の日本人の問題は後回しで当然というのなら、ただの自己優先的な方針として評価できない。

 特定失踪者家族会には、『認定被害者も特定失踪者も、それから残留日本人、日本人妻、日本人遺骨の関係者もみな同じ人間なのです。命のある間に日本に取り戻せるよう、みなのさんの力をぜひお願いします』と活動の視野と方針を広げ、北朝鮮に囚われて不幸な人生を余儀なくされている同胞の救済のために活動することを期待して止まない。

 

 

令和6(2024)年5月21日

 

救う会徳島 代表 陶久敏郎