さきち・のひとり旅

旅行記、旅のフォト、つれづれなるままのらくがきなどを掲載します。 古今東西どこへでも、さきち・の気ままなぶらり旅。

伊那旭座で映画を観る

2020年10月07日 | 関東甲信越


こちらが伊那旭座です。寂れた住宅街にありますが、ここは旭座2で、向こう側に
旭座1があり、スクリーンが2つあるのです。


こちらが1。1913年(大正2年)竣工の木造建築。ここの歴史は古く、この前の建物は
明治時代の芝居小屋だったそうです。よくぞ残してあるよなあ~。


さて旭座2は「ドラえもん」。論外。しっかり者ののび太とか頼れるジャイアンは
見たくない。「一度も撃ってません」って、やくざ映画?ドンパチ系は趣味じゃないなー。
まあ「撃ってない」って言ってるんだけど。そうなると消去法で「いつくしみふかき」?
なんだかヒューマンドラマ?しょーもないチンピラ流れ者が飯田(すぐ近くだ)に
やってきて、町に大変なトラブルを巻き起こす。そいつが産ませた子供が育ち、
「悪魔の息子」として村のつまはじきになり、ひきこもりになる。そしていずれその
父親と会うことになるわけだが。。。


なんかなー、と思って見てみたが、これがなかなかの秀作で選んでよかったと思う。
高田の「世界館」でも、「これかあ」と思いつつアフガニスタンが舞台のアニメ
「ブレッドウィナー」を観たらとってもよかった。ここ「伊那旭座」でも、期待せずに
「まあな」という気持ちで見てみたら当たりだった。

考えてみれば、本との出会いも、何が書いてあるかわからずに、ふと手にする機会が
あってそれが大きな広がりのきっかけになったりする。だからどれくらいの評価で
どんな内容で、言ってしまえばどれくらいのものが得られるのか、という判断材料が
なくたって、いろんなものに触れてみることの大事さを思い出させてもらえました。
それが冒険ってものなんだからね。目的地がわからない旅もたまにはないとね^^


チケット売り場の窓口、閉まっていたでしょう?中に入って声を出したら、奥から
年配の係員が出てきました。料金を払ったら、まだ上映時間には20分ほどありましたが、
「中にどうぞ」と言ってくれました。

中は暗い。すると電気がつきました。世界館に続いて「ひとり観客」。真ん中に座る。
すると、大きなスピーカーからクラシックが流れ始めました。俺のために流してくれた
のですね。「タイ―スの瞑想曲」、「ショパンのノクターン」と名曲が続く。贅沢♪

もとは芝居小屋の伝統があるからか、舞台があって、実は回り舞台もあるとか。
きっと運営は赤字だよね?誰が支えているの?文化の灯を残して下さいね。また来ます。



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