さきち・のひとり旅

旅行記、旅のフォト、つれづれなるままのらくがきなどを掲載します。 古今東西どこへでも、さきち・の気ままなぶらり旅。

ドヴォルザーク・フェスティバル

2013年12月14日 | オーストリア・チェコ



さてこちらは「芸術家の家」という音楽ホール。この日はここのドヴォルザーク・ホール
でジュリアン・ラクリン指揮、チェコ・フィルハーモニー管弦楽団による「ドヴォルザーク・
プラハ・国際音楽フェスティバル」の演奏会があるのです。

実はこのフェスティバルの最終日は二日後で、「新世界」をやることになっており、
是非それを聞きたかったのですが~、先にウィーンでウィーン・フィルの室内楽を
予約してしまったのですぅ~w ううう、しかたねえ。。。

 

ホールの前にはドヴォルザーク先生が立っておりました。



この近くには、ユダヤ人街があります。ユダヤ教の教会、シナゴーグがいくつもあり、
ひとつの観光スポットになっています。



私は入りませんでしたが、けっこう人はいましたよ。



さてホールのなかに入りました。居酒屋やら観光地ばかりを歩いていたので、
雰囲気がガラリと違いました。ウィーンのシュターツ・オーパーよりもドレスコードが
厳しい感じでした。上流階級の世界っつ~か~(^益^;



内装もゴージャスですが、チェコ・クラシック界最高峰の舞台という緊張感があります。

真ん中に通路がありませんでしょ。あとから入ると人の前をず~っと歩かなければ
ならなくなりますw

 

この日の演奏は、グリンカの「ルスランとルドミラ」序曲、メンデルスゾーンのヴァイ
オリン協奏曲、そして交響曲第4番「イタリア」です。



席は前から3列目、やや左の位置ですから、指揮者がよおく見える^^

ラクリンはまだ30代前半?コンマスの青年もせいぜい30くらい。若いー。

 まずはグリンカの序曲でばっちり景気の良いスタートをかましてくれた。そして次の
ヴァイオリン協奏曲はなんとラクリンの弾き振り。前にも一度ヴァイオリン協奏曲の
弾き振りは見たことがありますが、ラクリンはオケの部分になると弓とヴァイオリンを
片手に持って、全くの指揮者になるのでした。

 
協奏曲ってソリストの目立つ場面もあるけれど、全体構成としてはオケとの掛け
合いであって、それを統括するのが指揮者なんだろうけれど、こういう二役の弾き振り
だとオケは完全にBGMになって、あとはラクリンの独壇場。ヴァイオリンとのやりとり
ではコンマスと50㎝ぐらいまで顔を寄せるので、左のすぐ前に座っている俺の目の前
で音のやりとり。うしろの管に指揮をしながら弾くときは背を向けてあっち側でやりとり
しているので、まるで向こう側で聴衆を無視してやり合っているよう。

 これじゃあ聴衆が聞いている音としてはよくないかもしれませんが、ひとつの
協奏曲を演じるライブとしてはなかなか面白いです。

 そして
ソロの部分になるとこっちに戻ってきて独り舞台だ。協奏曲のソロの部分では、
指揮者って演奏が自分の手から離れてしまって、なんか手持無沙汰に待ち続け
なければならない感じになるけれど、こういう弾き振りはまわりを全部従えたやりたい
放題の王様ですなー。

 
最後の交響曲は「イタリア」。この曲はとにかくヴァイオリンが主役のよう?目の前が
ヴァイオリンなので特にそう感じる。チェコ・フィルのヴァイオリンは、ピアニッシモの
部分も繊細かつ見事に綺麗に統率されていた印象。この国で選ばれた最高峰の
連中が最高の舞台で演奏するもんだから、その伝統と風格に圧倒されるよう。
空気に酔いますね。

 
アンコールでは、なんと「フィガロ序曲」。終わってから、これからお楽しみが始まり
ますよ~という曲かぃ。ウィーンおふざけ楽団の演奏を思い出す。しかし「本物」は
全く別次元でしたなぁ。



興奮冷めやらず、夜のプラハの街をホテルへ向かいました。



途中でカレル橋の前を通ります。夜遅くまで沢山の人で賑わっていました。