村上春樹がクラシック讃歌のエッセイを執筆した
以下は文春の紹介である。
『古くて素敵なクラシック・レコードたち』は、クラシック音楽をこよなく愛し聴き巧者である村上春樹さんが、LPレコード約470枚をカラーで紹介しながら、縦横無尽に論じるという待望の音楽エッセイです。
これまで、村上さんは、音楽に関する書籍として、和田誠さんとの共著のジャズエッセイ『ポートレイト・イン・ジャズ』『ポートレイト・イン・ジャズ2』、和田誠さんとの訳詩集『村上ソングズ』、音楽エッセイ『意味がなければスイングはない』、小澤征爾さんとの対談集『小澤征爾さんと、音楽について話をする』などを刊行されていますが、クラシックについての単著はこれがはじめてとなります。
私は小欄でソフィーマルソー主演の「マーガレットと素敵な何か」で以下の文を書いた
ソフィーマルソーのいち面でもある清純な魅力が、少女時代を夢見るノスタルジックな気分を盛り上げる。また、ため息をつきながら回想する場面とクラリネットの音色がマグリットのハートを優しく温める。
仕事に疲れた時のおすすめ作品である。
この曲がモーツァルトのクラリネット協奏曲である。
村上春樹の新エッセイにモーツァルトのクラリネット協奏曲がとりあげられている。まだ読んでいないが、この本は購入する予定である。
私自身はクラリネットの柔らかい音色の独奏と独奏を支えるオーケストラの他の楽器との調和が好きである。朝目が覚めるとまずこの曲を聞き朝の空気を柔らかく運んでくれるこの旋律に心を委ねてボーッとしている。
クラリネットとファゴットが組む部分は低音のクラリネットを追うファゴットの共鳴がボーッとした頭をほぐしてくれる。
で、村上ラヂオのある日
We'll Meet Again
Peggy Lee with Benny Goodman
Benny Goodman And Peggy Lee
CBS SONY次はペギー・リーがベニー・グッドマン楽団と一緒に歌います。“We'll Meet Again”。これは1942年のヒットソングです。1942年といえば戦争のまっただ中です。だからこれは、兵隊として戦地に赴く恋人を送る歌なんです。そう思って聴くと、なんだか心に沁みます。
コロナとの戦いは戦争のようなものだ、そういう言い方をする政治家がいます。でも僕はそういうたとえは正しくないと思う。ウイルスとの戦いは、善と悪、敵と味方の対立じゃなくて、ぼくらがどれだけ知恵を絞って、協力し合い、助け合い、それぞれをうまく保っていけるかという試練の場です。殺し合うための力の戦いではなく、生かし合うための知恵の戦いです。敵意や憎しみは、そこでは不要なものです。簡単に戦争にはたとえてほしくない。そうですよね?
戦争に例える政治家、安倍である。コロナに打ち勝つ!そして体育会バカの菅の根性主義。村上春樹の指摘はじんわり染みてくる。そして優しさが立ち上がる。戦争の宿悪を描く村上春樹ならではのラジオDJでした。
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