タイはアジアの中で、ビルマ、ラオス、中国、カンボジア、マレーシアなどの国と国境を接する国であり、
タイ民族をはじめ、様々な民族から構成されている。
タイ北部、山岳地帯には、いくつもの少数民族の村がある。
ミィエン(ヤオ)族、アカ族、ラフ族、リス族、モン族、カレン族など。
これらの民族の多くは、もともとチベットから中国の雲南地方に居住していたが、
およそ100年前から、政治的、または多民族との対立の問題により、ビルマ、ラオスを経由してタイ国内へと移住してきた。
せっかくタイにいるのだから、タイの中で生きる人たち、タイの中で融合する文化を見たいと
山岳民族の村を回った。
今までにも、山岳民族のことちらほら書いてきたが、ここで いったんまとめ。
カレン族(首長族)
もともとはミャンマーに住んでいたカレン族。
軍事政権に対して独立闘争を行い、戦乱を避けて10万人規模がタイへ難民化したとされる。
タイ北部、ミャンマーとの国境近くに住み、「首長族」と呼ばれる人たちが住んでいる。
首長族というのは民族の名前ではなく、カレン族などの一部が、女性の首を長くしていたために、呼ばれるようになった。
1本の真鍮でできたコイル状の輪を首と、腕、足に巻いている。
首輪はかなり重く、3~4kg。
首輪は5歳くらいからつけ始め、徐々に長い首輪に変えていくため、年老いた女性ほど首が長い。
ここでは、首が長いほど美人とされる。
だけど、私が見る限り、この民族は美人が多い。これでもか、これでもかと美人が出てくる。
商業化されているため、観光のために、美人を選りすぐって表に出しているのか、
それとも、本当に美人が多い民族なのか、その辺りは謎。


ビッグイヤー カレン族
足に巻いたコイル そして、耳に注目。

他の村では、車を降りたとたんに、物売りが押しかけてくるという、生活のための仕方のない状況があったのだが
ここ、カレン族の村はそれがなく、村全体にゆったりとした雰囲気が漂う。
実はこの村、他の村と違って入場料がかかる。
しかも、首長族として知名度が高いので、観光客はひっきりなしにやってくる。
それでなのか。すでに必死に商品を売り上げなくてもやっていけるからだろうか、
写真を撮るのも にっこり微笑んで、サービスがいい。
ゆったりとした、他の村にない雰囲気があった。

女の子や大人の女性が、首にコイルを巻いて店先に立ち、
男性達はちっとも姿を見せない。
あら、いた、いた、と思ったら、子どもたち。 そこに混じって遊ぶ、コイルを巻いた女の子が。
真鍮のコイルを巻いて、即席で首長体験。
あごがつっかえて、こんな無様にしか下を向けない! これをつけて首を自由に動かせるって、かなりすごいこと!
うぐっ くるしい!!
アカ族
過去ブログ→ 「ゴールデントライアングルツアー 2 ~ラオス領・メーサーイ・アカ族・ヤオ族の村~」
女性が頭にかぶっている銀製の兜が特徴的。 上記過去ブログ参照。

ヤオ族
上記過去ブログ参照
中国文化の影響を強く受けている民族で、中国語を話せる人が多く、漢字が書ける人も。
リス族とこのヤオ族は、家もタイスタイルの高床式ではなく、中国スタイルの土間。
リス族
特に色彩感覚に優れた民族として知られ、手工芸品も緻密で色鮮やか。
誇り高く、「高貴な人」という意味を持ち、背が高く体格にも優れている。
女性が普段着として身につけている民族衣装は原色の布を縫い合わせた華麗なもの。
そして、毎日の洗濯と水浴びを欠かさないとても清潔な民族でもあります。
昔ながらの精霊信仰(アニミズム)を続けているが、最近ではキリスト教に改宗した村民も多い。

モン族
過去ブログ→ 「誇り高き民族 モン族」
おはぐろを見せて にっかり笑う女性。 私もにっかり。
どの村も、多くが観光客に対して群がって、懸命に物を売ろうとする。
車を降りたら、物売りの女性たちに囲まれ・・・・・・
少数民族社会の変化は厳しい。
自給的な農業が出来ない、貧困、教育の問題。
価値観の変化。
共同体で助け合い、自給自足の暮らしが成り立っていた昔から、
現代では生活のすべてに“現金”が必要不可欠となり、
テレビ、車等が豊かさの象徴とされるようになった。
そして現金収入を得るために都会に働きに出ていくようになり、
そこから村に戻ってきた人々は、価値観が変わり、村の生活を営むことが難しくなる。
村の連帯も、昔よりも薄れていくだろう。
現金が必要な、現代の生きる道。
その中で折衝をはかりながら、外の文化に押しつぶされないよう、
これまでの生活を保持していくことがどれほどのことか。
懸命に手工芸品を売ろうとする人たちの姿に、その背景を感じた。
カレン族の村は、いまやツアーでも大々的に広告し、首長族と耳長族を前面に出しているが、
それは
村を部分的に観光地化することで生きる道を見出し、
すでに確立させている一つの例のように見えた。

山岳民族としての文化に誇りをもって生きること、
口では簡単に言っても、実際にそうやって生きることには大変な難しさがあるはずだ。
外の人間が、簡単に言ってくれるなといわれてしまえばそれまでだけれど
この美しく素朴な山岳民族の人たちの暮らしを どうにかこのまま そのまま 大切に残してほしいと願う。
美しい首長族の人々
タイ民族をはじめ、様々な民族から構成されている。
タイ北部、山岳地帯には、いくつもの少数民族の村がある。
ミィエン(ヤオ)族、アカ族、ラフ族、リス族、モン族、カレン族など。
これらの民族の多くは、もともとチベットから中国の雲南地方に居住していたが、
およそ100年前から、政治的、または多民族との対立の問題により、ビルマ、ラオスを経由してタイ国内へと移住してきた。
せっかくタイにいるのだから、タイの中で生きる人たち、タイの中で融合する文化を見たいと
山岳民族の村を回った。
今までにも、山岳民族のことちらほら書いてきたが、ここで いったんまとめ。
カレン族(首長族)
もともとはミャンマーに住んでいたカレン族。
軍事政権に対して独立闘争を行い、戦乱を避けて10万人規模がタイへ難民化したとされる。
タイ北部、ミャンマーとの国境近くに住み、「首長族」と呼ばれる人たちが住んでいる。
首長族というのは民族の名前ではなく、カレン族などの一部が、女性の首を長くしていたために、呼ばれるようになった。
1本の真鍮でできたコイル状の輪を首と、腕、足に巻いている。
首輪はかなり重く、3~4kg。
首輪は5歳くらいからつけ始め、徐々に長い首輪に変えていくため、年老いた女性ほど首が長い。
ここでは、首が長いほど美人とされる。
だけど、私が見る限り、この民族は美人が多い。これでもか、これでもかと美人が出てくる。
商業化されているため、観光のために、美人を選りすぐって表に出しているのか、
それとも、本当に美人が多い民族なのか、その辺りは謎。






ビッグイヤー カレン族
足に巻いたコイル そして、耳に注目。


他の村では、車を降りたとたんに、物売りが押しかけてくるという、生活のための仕方のない状況があったのだが
ここ、カレン族の村はそれがなく、村全体にゆったりとした雰囲気が漂う。
実はこの村、他の村と違って入場料がかかる。
しかも、首長族として知名度が高いので、観光客はひっきりなしにやってくる。
それでなのか。すでに必死に商品を売り上げなくてもやっていけるからだろうか、
写真を撮るのも にっこり微笑んで、サービスがいい。
ゆったりとした、他の村にない雰囲気があった。


女の子や大人の女性が、首にコイルを巻いて店先に立ち、
男性達はちっとも姿を見せない。
あら、いた、いた、と思ったら、子どもたち。 そこに混じって遊ぶ、コイルを巻いた女の子が。


真鍮のコイルを巻いて、即席で首長体験。
あごがつっかえて、こんな無様にしか下を向けない! これをつけて首を自由に動かせるって、かなりすごいこと!
うぐっ くるしい!!


アカ族
過去ブログ→ 「ゴールデントライアングルツアー 2 ~ラオス領・メーサーイ・アカ族・ヤオ族の村~」
女性が頭にかぶっている銀製の兜が特徴的。 上記過去ブログ参照。


ヤオ族
上記過去ブログ参照
中国文化の影響を強く受けている民族で、中国語を話せる人が多く、漢字が書ける人も。
リス族とこのヤオ族は、家もタイスタイルの高床式ではなく、中国スタイルの土間。


リス族
特に色彩感覚に優れた民族として知られ、手工芸品も緻密で色鮮やか。
誇り高く、「高貴な人」という意味を持ち、背が高く体格にも優れている。
女性が普段着として身につけている民族衣装は原色の布を縫い合わせた華麗なもの。
そして、毎日の洗濯と水浴びを欠かさないとても清潔な民族でもあります。
昔ながらの精霊信仰(アニミズム)を続けているが、最近ではキリスト教に改宗した村民も多い。

モン族
過去ブログ→ 「誇り高き民族 モン族」
おはぐろを見せて にっかり笑う女性。 私もにっかり。


どの村も、多くが観光客に対して群がって、懸命に物を売ろうとする。
車を降りたら、物売りの女性たちに囲まれ・・・・・・


少数民族社会の変化は厳しい。
自給的な農業が出来ない、貧困、教育の問題。
価値観の変化。
共同体で助け合い、自給自足の暮らしが成り立っていた昔から、
現代では生活のすべてに“現金”が必要不可欠となり、
テレビ、車等が豊かさの象徴とされるようになった。
そして現金収入を得るために都会に働きに出ていくようになり、
そこから村に戻ってきた人々は、価値観が変わり、村の生活を営むことが難しくなる。
村の連帯も、昔よりも薄れていくだろう。
現金が必要な、現代の生きる道。
その中で折衝をはかりながら、外の文化に押しつぶされないよう、
これまでの生活を保持していくことがどれほどのことか。
懸命に手工芸品を売ろうとする人たちの姿に、その背景を感じた。
カレン族の村は、いまやツアーでも大々的に広告し、首長族と耳長族を前面に出しているが、
それは
村を部分的に観光地化することで生きる道を見出し、
すでに確立させている一つの例のように見えた。


山岳民族としての文化に誇りをもって生きること、
口では簡単に言っても、実際にそうやって生きることには大変な難しさがあるはずだ。
外の人間が、簡単に言ってくれるなといわれてしまえばそれまでだけれど
この美しく素朴な山岳民族の人たちの暮らしを どうにかこのまま そのまま 大切に残してほしいと願う。
美しい首長族の人々