ソムタム学級通信 ★さちえのタイ生活★

2010年6月より青年海外協力隊、養護隊員としてタイへ。バンコクより北へ450キロ東北部のコンケンで日々試行錯誤の記録。

なにげない一日一日の中で 自己を客観的に認識できること!

2012年03月02日 03時15分16秒 | コンケン 第9特別教育センター
日本にいる母親から送ってもらった郵便物に、入っていたメッセージ。

     

「無事を祈っています。
 自己を客観的に認識できること。」

わたしのすべてをわかる母親の言葉だから、ずしりときた。
なににしても注意力不足で、かといえば夢中になれば周りが見えなくなり、
そのせいか私はアクシデントが多く、怪我をしたり、なくしものをしたり、
あわやというひやひやする事件ばかりで、心配させている母親からの言葉。

ずしりときたけど、注意力散漫で忘れっぽいので、
忘れないように、戒めのために、財布に貼っている。




カウンターパートのピーティンが
「私はどんな人だった?」と聞く。
「ピーティンは黙って私を見ていて、心配してくれていた人です。」と答える。
「わかってるじゃないの。さちえ。そうよ、心配してたのよ。
 でも、さちえ自身は、自分のことを心配しない。」

おお、なんてズバリの一言。
夢中になると自分のことはどうでもよくて、だから、怪我やらトラブルが絶えないのか、
それを見抜いて母親と同じようなことを言う、ピーティン。
「あわてんぼうぶりもすごい。」
と付け加えられ、まさにその通り!とひざを打ちたい気分。




カウンターパートのピーティン。
きびきびとしているので、一時期はきつい人だと思ったこともあったけど、
思い返すと最初の私の全くだめなタイ語の時から、じっと耳を傾けて聴いてくれる人だった。
たどたどしい私の話を聞き、返す言葉を聞くのももどかしいだろうに、
他の人に接するのと変わらぬように話しかけ、いけないことはいけないと言ってくれた人。
思い出すとピ-ティンの嘘のない、飾り立てない本物の優しさがたくさんあって
それを感じ取れずにすねていたことも恥ずかしく、時間が戻るならばもっともっと話をしたいと思う人。
     


ピーティンは電話で私をよく呼ぶ。
呼ばれた目的は、センター見学者への私の紹介だったり、
何気ないおしゃべりだったり、時にはサチエはマッサージがうまいからマッサージしてちょうだい、というときもあった。

この日も電話で呼ばれて、なんだろうと行くと
 「さちえはソムタムが好きだからこれで日本でもソムタムを作りなさい。」
とソムタムを作るクロッを渡すピーティン。
     


 「重いのは大変だろうから、軽い木製にしたから。」
ピーティン・・・ うううっと 涙ぐむ私に
 「ハームロングハイナ!」(泣くの禁止!)
とぴしゃり一言。
 あ、ごめんなさい、泣きません、泣きません、
と、思わずこれまでの条件反射が出る。
厳しくて温かい、大好きなピーティンが
 「もし棒をなくしたら、こうやってひじでコンコンやって作るのよ!」
ゲラゲラ笑ってしまった。
     







食堂では ピーマラーがその日の給食メニューの作り方を毎日教えてくれる。
日本でさちえがタイ料理が恋しくなったら自分で作れるようにと。
ピーマラーにはどれだけ支えられてきたか分からない。
     



このセンターから私への派遣要請の1つに、
「自閉症児の急増がめざましく、自閉症児への専門的知識をもって指導できる人」
というのがあった。
確かに自閉症クラスの生徒は多く、私がこのセンターに派遣されてからも
在籍数はどんどん増えている。
     

子どもたちの視覚手助けになるように作った絵カード。
今だ、というタイミングで出すけれど、
「クーサーイ、今じゃないよ。まだ自己紹介の時間じゃないよ。」
といわれて、あ、間違えましたと引っ込める。
     
こういう間抜けなことは日常茶飯事で、今やみんな
「クーサーイは あわてんぼうで おっちょこちょい」という。


イー先生やオプ先生にもずっと理解してもらってきた。
二人がいたからできたことがたくさんある。
     



廊下で呼びとめられる
「クーサーイ よかった 会えた。」
と渡されたかわいいサンダルの形のピアス。
聴覚障害のクラスのお母さんで、以前、私がそのお母さんのつけている
サンダルのピアスをかわいいかわいいと絶賛したので
私のために探してくれたのだという。
きっと喜ぶと思って探してくれた、その気持ちがとてもとても嬉しい。
     




自閉症の子どもたちも 今は名前を呼んでくれ 近寄ってきて話をしてくれる。
目があうだけでにっこり笑う子どももいる。
        



何気なく、過ぎていく一日一日が、尊いと思う。





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