ろろろ川のおと

ながらへば またこのごろや しのばれむ

「さ」の原風景(穴堀-11)

2019年04月11日 20時34分56秒 | 日記

 朝目覚めると身体をゆっくり動かして不調や痛みがないかスキャンする。老体に何も無い日は無い。風邪がいよいよ頭痛になった。頭痛には慣れているつもりだがヤル気は削がれる。
 北風に吹かれた桜の花びらが隣から舞い込んで芝生に散らばっている。桜も盛りを過ぎた。

 さつき・さなえ・さおとめ・さみだれの「さ」は、田の神の事だとは聞いていたが、さくらの「さ」も同じだとは知らなかった。「くら」は座のことだから、桜は田の神が降りてくる神木なんだと。
 母が若い頃、つまり早乙女が早苗を植えていた頃は、田植えが終わると寿司を拵え酒を持ち寄り、田の周りに明かりを灯してお祝いしたという。それが「さのぼり」という行事で、慰労の意味もあったのだろう。
 桜が開く頃に田植えを始め、花が散る頃、「さ」は「くら」を離れて天に昇って行く。早乙女は見なくなったが季節の移ろいは変わらない。

 午後、外出から帰ってコーヒーを飲むと頭痛が嘘のように消えた。カフェイン依存の頭痛だったのかと思ったが、鼻詰まりも消えたので、やはり風邪だったのだろう。
 ヤル気が出た、冷たい風が穴掘りには丁度いい。

 セメントの塊が大きすぎるので、別の穴を掘り足した。

 ハンマードリルで孔をあけ、タガネを打ち込んで砕いたら蟻の巣があった。

 穴はまだ余裕がある。


 水槽のウミウシは、泡が気に入ったのか昨日から動かない。