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里山の山野草

里山と山野草の復活日記。

マタタビの花(マタタビ科、マタタビ属)

2006年06月21日 | 花 木
マタタビは、サルナシやオニマタタビ(キウイフルーツ)の仲間だが、非常に面白い
植物だ。

いちばん有名なのは、“猫にマタタビ”と言う言葉。
マタタビの臭い(マタタビに含まれるマタタビ酸)に対し、ネコ科の動物が恍惚感を感
じて強く反応するのだそうで、愛猫家の間ではネコのストレス解消、健康・食欲増進に
用いられているそうだ。

次は葉の裏技と効能。
山道を走っていると白い花を沢山つけているように見えるので、何の花かと思って近づ
いてみると、これが実は葉なのだ。
花期が近づくと葉が白くなり、花が終わると又元の緑に返るそうで、大きな葉の裏に隠れ
て見え難い花へ昆虫を誘引する為の裏技なのだそうだ。
おまけにこの葉は、春の若芽は天婦羅にして食べられると言うし、初夏に伸びた蔓は乾燥
して煎じて飲んだり、或いは風呂に入れたりして疲労回復に用いられると言う。

花については特に変わった事は無いが、完全に葉の裏に隠れているので、枝をひっくり返
して見ると5弁の白い花をつけており、別名を夏梅と呼ばれるだけあって、意外に清楚な
感じがする可愛いくて香りの良い花だ。

最後は実。
名前の由来が、
「疲れきった旅人がマタタビの実を食べて元気を回復し、又旅を続けた事から名付けら
 れた」
と言われるだけあって、「マタタビ茶」や「マタタビ酒」にして飲用すると、疲労回復、
冷え、強心、神経痛、利尿などの効能があるそうだ。

実については、8月末に熟するのでその時に改めて紹介します。

コアジサイ(ユキノシタ科、アジザイ属)

2006年06月16日 | 花 木
県北では、もうひとつ満開の花があった。
車が林のやや薄暗い所に差し掛かると、一面に紫色の花が咲いており鮮やかであった。
名前はコアジサイ。 小型である為に「小紫陽花」と呼ばれる少し地味な花だ。
画像は紫色が余り出ていないので余計に地味に感じるが、実物はもっと紫色が鮮やかで
私の好きな花のひとつだ。
コアジサイコアジサイ


タニウツギ(スイカズラ科、タニウツギ属)

2006年06月16日 | 花 木
暫くぶりに県北をドライブしたが、至る所にタニウツギが咲いており綺麗であった。
こちらのタニウツギは殆どが桃色だが僅かに白色、紅色の種類も自生しており、民家周辺
には三色に咲き分けるハコネウツギが観賞用に植えられていた。
タニウツギ(桃)タニウツギ(白)
タニウツギ(赤)ハコネウツギ

タニウツギ
 別   名  :ベニウツギ、タウエバナ、サオトメバナ
 名前の由来:谷の中へ生え茎が空洞だから“タニウツギ”と名付けられた。
         別名は、花色や田植え時期に咲く事から名付けられた。
 
ハコネウツギ
 別   名  :源平ウツギ、サキワケウツギ
 名前の由来:箱根地方に生育しているので“ハコネウツギ”と名付けられた。
         別名は紅白に咲き分ける事から名付けられた。
 特   徴  :花は始めは白色で後に紅色に変わる物が多いが、始めから濃紅色や
         白色の花をつける物もある。

ヤマアジサイ(ユキノシタ科、アジサイ属)

2006年06月04日 | 花 木
庭のヤマアジサイが咲いた。 どれも友人から貰って、挿し木で育てたものだ。
花の色が段々変化する事から武士には節操が無いと嫌われ、「移り気」「浮気」
という花言葉も生まれたらしいが、私には気に入っている花だ。
黒姫七段花
甘茶

アジサイの名前の由来は、
藍色の花が集まって咲くと言う意味で“アヅサイ、集真藍”と名付けられ、それ
が訛って“アジサイ”となったたそうで、漢字の“紫陽花”は、中国の詩人・白
楽天(772-846年)の詩に由来するそうだ。
日本各地には色々なアジサイが自生して居り、その内山間部に自生するものを
“ヤマアジサイ”と名付けたそうだ。

(参考)各地で自生するアジサイの特徴
 ・ヤマアジサイ(別名:サワアジサイ)
  福島県以西の本州・四国・九州に分布し、谷筋に生育する小型のアジサイ。
  葉に毛があるのが特徴。
  中心部には小さな「両性花」が沢山つき、周辺部には長い柄のある「装飾花」
  をつける。 
  地域差があり変化に富んでいる。それぞれ品種名(例:シチダンカ、マイコ、
  キヨスミサワ、アマチャ、エゾアジサイなど)が付けられ、最近では栽培品
  種も数多い。
 ・ガクアジサイ
  神奈川県、伊豆半島、伊豆諸島の海岸付近の日当たりのよい場所に生育して
  いる、ヤマアジサイから変化した大型のアジサイ。葉が厚く光沢がある。
  中心部に両性花があり、周辺に装飾花をつけるので、その形が額縁を連想さ
  せる事から“額アジサイ”と名付けられた。
  装飾花の3~5枚の花弁に見えるものはガクで、装飾花にも雌しべと雄しべ
  があるが結実しない 。
 ・アジサイ
  ガクアジサイを元にヨーロッパで改良されもので、西洋アジサイと呼ばれ種
  類が多い。
  ガクアジサイの両性花が全て装飾花に変化したもので、結実しない 。
  花の咲き方で、ガクアジサイ型をガク型、アジサイ型をテマリ型と呼び分け
  ている。
 ・コアジサイ
  小型のアジサイであるため「小紫陽花」と呼ばれる。
  関東以西の本州、四国、九州に分布する。
  葉は両面毛が散生し、6~7月に全て両性花の小さな房状の花を着ける。
  色は淡青色からほとんど白色まで変化がある。

 ※アジサイの分類については、出典によってアジサイ科と書いてあるものや
  ユキノシタ科と書いてあるものがある。

ツクバネウツギの見分け方

2006年06月03日 | 花 木
近隣には、ツクバネウツギ、コツクバネウツギ、オオツクバネウツギ等があるが
いずれも良く似ていて見分けるのが難しい。
一番簡単な見分け方は、ガクの数を数える方法だが、この方法もガクが落ちてし
まえばお手上げだ。

名   称ガ ク の 数
ツクバネウツギ5枚で、全部同じ大きさ
コツクバネウツギ2枚か3枚
オオツクバネウツギ5枚で、内1枚は小さい
コツクバネウツギの花花が落ちた後のガク

所で、このツクバネウツギ、
名前の由来は、果実が実ってもガクが残りその形が追い羽根に似ている事と、
茎の中心が中空と言う意味で、“ツクバネウツギ、衝羽空木”と名付けられたそ
うだ。
しかし、実際にはツクバネウツギは茎に穴が無く、コツクバネウツギには穴があ
るのでややこしい。

近隣で咲くツツジ達

2006年05月30日 | 花 木
昨日はヤマツツジを見に行った。

広島県東部から岡山県西部にかけて生育するツツジ達は、
先ず、最初にゲンカイツツジが咲き、次に、コバノミツバツツジ、キシツツジ、
シロバナウンゼンツツジ、モチツツジが咲き、最後にレンゲツツジ、ヤマツツジ
が咲くが、ようやく最後のヤマツツジが満開となり、取りをつとめるだけあって
綺麗な花を見せてくれた。
このヤマツツジとレンゲツツジは、生育場所によってはかなり花色に差があるの
で、山歩きをしていてもどんな花に出会えるか楽しみだ。
ゲンカイツツジコバノミツバツツジ
キシツツジシロバナウンゼンツツジ
モチツツジ
レンゲツツジヤマツツジ


名    称花  期花の大きさ生 育 場 所
ゲンカイツツジ3/中~4/上3~4cm沿岸部の花崗岩の岩場
コバノミツバツツジ4/中~5/中3  cm赤松などの明るい2次林
キシツツジ4/下~5/上3~4cm県北の川岸
シロバナウンゼンツツジ4/下~5/上2  cm県北の花崗岩地域の谷や急傾斜地
モチツツジ4/下~5/下4~6cm赤松などの明るい2次林
レンゲツツジ5/下~6/中5~6cm県北の湿原や草地、明るい2次林
ヤマツツジ5/下~6/中3~4cm赤松などの明るい2次林


房状に咲くウツギ達の見分け方

2006年05月28日 | 花 木
ヒメウツギ、ミツバウツギに続いてようやくウツギが咲き始めた。

このウツギ達はいずれも房状の花を着け、一寸見ただけでは分かり難い様に見え
るが、意外に簡単に見分けられる。
一番分かりやすいのはミツバウツギ。名前の通りに小枝の先に3枚の葉をつける。
ヒメウツギとウツギは少しだけ難しいが、ウツギの方が茎や葉に毛が多く触った
時にカサカサした感じがする事と、葉の鋸歯(葉の縁の鋸の歯に見える部分)の
大きさが小さい事から見分ける。
(ユキノシタ科)ヒメウツギ(ミツバウツギ科)ミツバウツギ
(ユキノシタ科)ウツギ

所で、このウツギ、
名前の由来は、茎の中心が空洞である事から“うつろな木”の意味で、ウツギ
(空木)と名付けられたそうだが、意外にも材は硬く昔は木釘として使用されて
いたと言うから、結構 “芯(?)が強い” らしい。
又、別名を「卯の花の…」と歌われるように“卯の花”とも呼ばれるが、これは
旧暦の卯月(新暦の5/上~6/上)に花が咲くからだそうだ。
しかし、「におう垣根に…」については?だ。 ヒメウツギは良い香りがするが
ウツギは余り香りがしない。

ウツギの仲間達

2006年05月26日 | 花 木
名前にウツギ(空木)と付く花木は種類が多く、
中には近畿以東に自生するドクウツギ(別名:市郎兵衛殺し)と言う物騒な物も有り、
その甘い実を食べると死ぬ事もあるそうだ。
名前の由来は、幹や枝が中空である事からつけられたそうだが、中には中空でない種類も
あるのでややこしい。
今日は、私の地方で5月に咲くウツギの仲間の一部を紹介します。
コガクウツギバイカウツギ
ヒメウツギミツバウツギ
タニウツギコツクバネウツギ

(上記のウツギ達の分類)

花の型主 な 種 類
アジサイ型ユキノシタアジサイガクウツギ、コガクウツギ
梅花型ユキノシタバイカウツギバイカウツギ
房 型ユキノシタ ウツギウツギ、ヒメウツギ
房 型ミツバウツギミツバウツギミツバウツギ
筒 型スイカズラタニウツギタニウツギ
筒 型スイカズラツクバネウツギツクバネウツギ、コツクバネウツギ


クロカンパークの植物、ツツジ類

2006年05月22日 | 花 木
公園内には2種類のツツジが咲いていた。
一つはレンゲツツジ、もう一つはミツバツツジのような感じがしたが始めて見る種類な
ので花の名前は分からなかった。
しかし、どちらの種類も県南部の物より相当赤みが強く、鮮やかであった。

(上段がクロカンパークのツツジ、下段が県南部のツツジ)
レンゲツツジ
ミツバツツジ?
レンゲツツジ
コバノミツバツツジ


シロヤマブキ(バラ科)

2006年05月11日 | 花 木
庭の片隅で、毎年4月から5月にかけて咲く白山吹。
今はもう散ってしまったが、昨年落ちた種(画像をクリックして見て下さい)から
たくさん発芽している。

このシロヤマブキ、一般には園芸種として庭木や公園樹に利用されているので、私
も園芸種だと思い込んでいた。
所が、意外にも自生種なのだそうだ。しかも、広島県と岡山県に自生しているとは
迂闊だった。

名前の由来はヤマブキに似た花を付けるからだが、ヤマブキとは別の種類だそうだ。
クリックして下さい
(シロヤマブキ属)シロヤマブキ(ヤマブキ属)ヤマブキ