林間教育通信(「東大式個別ゼミ」改め「シリウス英語個別塾」)

私立中高一貫校生徒を対象とする英語個別指導塾。小田急線の東林間駅(相模大野と中央林間の隣駅)から徒歩3分。

女子の理系進学について

2010年07月30日 | 数学学習
本人、または、親御さんの希望で、理系大学に進学を希望する女子生徒さんが当塾に訪れるケースは案外多い。

昨年の短期直前過去問指導を受講した高三生は、かなり優秀な理系学部志望の女子学生だった。志望校の東京農業大学に進学したが、将来的には大学院にも進み、研究成果をあげるだろうなと偲ばせてくれた。

だが、ほとんど無理な理系大学を志望する女子も、また多いのである。数学が絶望的にできず、a+bがしらないうちにabになってしまうのに、獣医学部を志望する女生徒もいた。

あるいは、ごくごく簡単なベクトル方程式、つまり教科書レベルの数学2Bレベルすらできないのに、数3Cも勉強してMARCHを狙いますという女生徒もいた。

一般論として、桜蔭などの御三家レベルは別であろうが、私立女子校の数学はかなりレベルが低いのである。学校のレベルにあわせていては、一流理系大学には合格できるものではないのだ。

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親の期待もあろう。お父さんが理系なので娘も理系に進学してもらいたいとか、理系ならば就職率がよいだろうとか、女の子なのでぜひとも薬学系に通ってもらいたいとかだ。

獣医になりたいとなどと願う本人の夢もあろう。(獣医志望の女生徒はかなり多そうだ。実をいえば、私の娘はまだ小学校の中学年だが、やはり獣医志望である)。

だが、理系は安易に考えてもらっては困る。獣医志望ならば、一番優しい日大獣医学科でも早稲田の教育学部(理系)レベルの学力は必要だ。ふつうの理系学部に進学するのだとしても、Fランク大学では無意味だ。日大・北里大、東農大などのしっかりとした大学を目指してもらいたい。その覚悟もしてもらいたい。

同時に、受験戦術も十分に考えておこう。理系といっても生物・薬学看護系ならば、多くの大学では数3までは不要だ。どうしても、東大や旧帝大系に進みたいというのでなければ、無理に数3を履修する必要はない。

また、女子大の理系学部は隠れた人気があるので、探っていく価値がある。たとえば相模女子大は、一般的にはFランク大学である。つまり希望すれば誰でも合格できる大学だ。しかし、管理栄養学科だけは資格の取れるので、人気学科なのである。だが、なんと数学が不要なのである。

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直前になって慌てるのではなく、しっかりとした判断が求められている。理系学部を目指すのであれば、夢を追いつつ、しっかりと計画を立ててがんばってもらいたい。