林間教育通信(「東大式個別ゼミ」改め「シリウス英語個別塾」)

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現代文の語彙増強の必要性(その3)

2010年04月19日 | 英語学習
『基礎英文解釈の技術100』をやっていた。

なかには次の文章がある。

they(females) need not "unlearn" the old military style of business organization and manners in order to run their departments or companies (62番124頁)

訳は

女性は彼女たちの部門や会社を運営するために、古い軍隊式企業組織や企業慣行を「捨て去る」必要がない

である。

さて、私にはとくに難しい文章ではないと思われたが、どうも高校生にとっては英語というよりは現代文の理解が難しいらしかったのだ。というのは軍隊式の企業組織や慣行という言葉がピンと来なかったのである。なるほど!

対処法としては、やはり現代文だとか、日本史・世界史等の様々な教科を学習しておくことではないだろうか。

近代社会建設のために重大な役割を果たしてきたのは、どの国でも軍隊であり学校であった。つまり、前近代社会が近代社会へと脱皮していく過程において、血縁関係や家といった伝統社会の組織原則をunlearnする必要があったわけだが、そこでは軍隊の規律や階級といった組織原則を取り入れたのである。(あるいは、軍隊式が強要されたのである)。要するに、軍隊式組織というのは近代社会の先兵だったということである。

しかし、近代社会が新しい社会(脱近代社会?)へと変貌を遂げようとするとき、軍隊式組織運営という組織原則を投げ捨てる必要が出てくるだろう。このとき女性は、近代的組織原則に完全に没入していないので、男性よりもずっと有利な立場にあるかも知れない。

短い英文であるが、ざっとこんな内容が読みとれる。もちろん、高校生にはそこまで理解できないのが普通であろうが、現代文を知っている人ならば誰でも簡単に出来てしまうわけだ。(図にすると、下のようになるでしょう)。

時代区分 組織原則 性 

近代社会:軍隊式(上から下へ):男中心
↑     ↑         ↑
↓     ↓         ↓ 
脱近代: 脱軍隊       :脱男中心


やはり、英語とともに現代文をやらねばならないなと実感しました。


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