 | 新 入試評論文読解のキーワード300大前 誠司明治書院このアイテムの詳細を見る |
大前誠司『新入試評論文読解のキーワード300』 明治書院、２００７年
定価１０００円＋税金、 ３０４頁
この本は比較的最近に改訂されてキーワード本（以下、「ボキャ本」とする）である。第一章時代区分（古代～近代・現代まで）からはじまり、第七章、補章とつづく本である。
時代区分を最初にもってきたのには驚いたが、私などはナルホドとちょっと感心する。２１世紀の「現代文」の主要テーマの一つが近代主義批判だとしたならば、近現代を歴史的に思想的に相対化する視座が必要になってくるからだ。
もっとも著者は、第二章と第三章をまず先に読んでも良いと述べている。やはり、ふつうに使いこなそうと思ったら、第二章（基本用語２０）と第三章（最重要キーワード７０）を中心に読むべきだろう。第二章と第三章だけならば、約１００頁だけだからだ。
問題は、やはり詳しすぎる点だ。第一章を除いてすべて二段構えにぎっしりと文章がと詰め込まれているのだ。新書本サイズなので字も小さく見にくい。例文が沢山載っていて重宝するかもしれないが、ふつうの一流大学受験生では挫折してしまうだろう。思想史的テーマに関心のあるに高校生以外には、あまり薦められない気がする。ちょっと難しすぎるのだ。
なおamazonの古本だと安く買える。私は送料を含めて３００円台で入手した。
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