りきる徒然草。

のんびり。ゆっくり。
「なるようになるさ」で生きてる男の徒然日記。

バッシュ。

2010-06-24 | Weblog
娘が新しい靴を買った。

可愛いバスケットシューズだった。
娘にとっては初めてのバッシュだ。

バッシュ。

懐かしい響きだ。
僕も、10代の頃はバッシュばかり履いていた。

初めてバッシュを買ったのは、たしか15歳の時。
中学3年生だったと思う。
コンバースのオールスターのハイカット。
色は、迷わず白にした。

嬉しかった。
少しだけ、ほんの少しだけ、周りのみんなよりも
自分がオシャレな人間になったような気がした。

その1年後、高校に入学。

僕は、それまでのハイカットのバッシュ以外に、白の
ローカットと黒のハイカットのバッシュも購入し、
毎日、そのうちのどれかを履いて過ごした。

初めて、女の子とちゃんとデートした時もバッシュだった。
初めて、コンサートへ行った時もバッシュだった。
初めて、ビールを飲んでグデングデンに酔っ払った時もバッシュだった。
初めて、体育館の裏側で同級生とタバコをふかした時もバッシュだった。
初めて、女性と一夜をともにした時もバッシュだった。

人生の節目、とまでは言わないが、“僕”という人間を作ってきた最初の
一歩、二歩、三歩目くらいまでは、僕はバッシュで歩んできたのだ。

今では、年齢よりもどちらかというと風貌的に似合わないので、
さすがにもうオールスターのバッシュは1足も持っていないが、
今でも靴屋に行って、コンバースのオールスターに出会うと、
自然と顔が緩やかな表情になってしまう。

僕は思う。
きっと、コンバース・オールスターのバッシュは、
10代の専売特許のような靴なのだ。

僕の娘は今年の8月で11歳になる。
娘にとって、たった一度きりのティーンエイジがはじまる。

彼女はこのバッシュを履いて、これからどこへ向かって歩んでいくのだろう。
コメント
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