今日の女王サマ

映画、本、音楽、お出かけ、思ったことなどズラズラ書き連ねています。

アン・リー

2006年03月10日 | 映画&本&音楽&TV
今年、『ブロークバック・マウンテン』でアカデミー賞の監督賞を取った人です。

私が最初に彼の作品を知ったのは、NHK教育テレビで(だいぶ前に)放送された『ウエディング・バンケット』という映画です。アン・リーという名前から、最初は女性かと思っていました。漢字で書くと李安です。

『ウエディング・バンケット』はアジア系青年と、その恋人である白人青年アジア系女性がからむ三角関係の話ですが、これがもう~ホントに面白かった。

ニューヨークに住み、そこそこ成功しているアジア系青年のもとに台湾から両親が会いにやってくる。結婚しない息子にお見合い相手を紹介しようとやってくるのですが、青年はゲイで、両親の紹介する相手とは結婚できないんです。で、アパートの一室を貸しているアジア系女性に、グリーンカードを条件に偽装結婚を申し出ます。
その偽装結婚で間違って妊娠してしまった女性は、自分ひとりで育てることを決意するけど、結局は3人で暮らすことになるというお話。

ゲイの2人がいいムードになったとき、出かけていた両親が帰ってきて、アタフタとズボンをはく場面、料理がからっきしダメな女性が、両親に手料理を振舞わなくてはならなくなり、ゲイの2人がバレないようにサポートする場面、家族でにこやかにアルバムをめくっていたら、仲良く写ったゲイの2人の写真があり、全員が一瞬沈黙する場面など、気の毒やらおかしいやらで10年ほど経った今でも強く印象に残っています。

全てを知った父親は、ゲイの恋人のことも受け入れて台湾へ帰っていきます。この家族愛にはついホロリ。観たあと清々しくなる映画でした。

その他の作品、『アイス・ストーム』ではアメリカ人家庭の崩壊を、『楽園をください』(タイトルいいですよね)では南北戦争をはさんだ青春群像を描いています。

『グリーンデスティニー』以降は観る機会がなかったので、『ブロークバック・マウンテン』は久々のリー作品です(またゲイの映画ですねぇ)。
現在は渋谷シネマライズの単館上映、18日から全国拡大公開です。『ジャーヘッド』のジェイク・ギレンホールにまた会えちゃうなぁ。

◆『ブロークバック・マウンテン』公式サイト→ http://www.wisepolicy.com/brokebackmountain/