『段階の解消とおなぎように室温のバリアフリーが必要です!』
(写真はイメージです)
厚生労働省の人口動態統計によると、2009年に1万2873人。交通事故死の7309人(警察省統計は4914人)と比べると、その多さが分かります。もっともリラックスでき、安全であるはずの自宅が、道路より危険な場所になっているのです。
見過ごせないのは 65歳以上が占める割合。交通事故では半数程度ですが、家庭内では実に80%近くに上ることなのです。
運動能力などが低下する高齢者が急増する社会の反映ですが、身近な危険を未然に防ぐ手だてを考えなければなりません。
家庭内事故で最も多いのは入浴中の『でき死』が31%。次いで食物を詰まらせるなど『窒息』が30%、『転倒・転落』が21%と続きます。
九州大の栃原裕副学長が、仙台で開かれた雪氷研究大会のシンポジウムで行った報告は興味深いです。
欧米では転倒・転落事故が多く、入浴中のでき死が高率なのは日本だけに認められる特徴で、75歳以上では欧米の10倍にも達するということです。
そして、発生は当然ながら『冬季』に集中している。東京では外気温が10度を下回る11月から2月にかけて急増します。
日本の家屋では脱衣所や浴室まで暖房されていないことが多いため、暖かい居間を出て服を脱げば血圧が急上昇し、脳出血を起こしやすい。熱すぎる湯も要注意。血管が膨張して血圧が低下し、虚血性心疾患を発症することがあります。
過度に発汗すれば血液の粘度が増し、心筋梗塞や脳梗塞の危険がある。風呂から出るときに急に立ち上がると、血圧がさらに下がって欠神することさえあります。
いずれも今ではよく知られていることですが、日本人は風呂好きで、しかも熱い湯に首までつかるスタイルを好むため、寒い家の中で湯冷めを防ぎたいという長年の習慣が定着しているといえそうです。
入浴中の事故が高齢者に多いことは、循環機能が低下しているほかに温度差を感じにくくなることに関係があるかもしれません。
高齢者は皮膚の温度センサーが減り、感覚が鈍くなる傾向があるといわれ、それが室内の温度が低くても気がつかないことにつながります。
暑さに気づかず多くの高齢者が倒れた今年の熱中症の、ちょうど裏返しのようなかたちになります。
部屋ごとに大きな温度差があれば、血圧変動(ヒートショック)を起こしやすいです。
それを避けるために、栃原教授は『段階の解消とおなぎように室温のバリアフリーが必要』と強調しています。入浴中の事故防止に限りません。
寒冷地では住宅内の極端な温度差で脳血管疾患を引き起こしやすく、住宅に潜む危険を軽視せず備えていかななければならないのです。
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