ゆうわファミリーカウンセリング新潟 (じーじ臨床心理士・赤坂正人)     

こころと暮らしの困りごと・悩みごと相談で、じーじ臨床心理士が公園カウンセリングや訪問カウンセリングなどをやっています。

河合隼雄『「老いる」とはどういうことか』1997・講談社+α文庫-老人のちからを考える

2024年06月20日 | ユング心理学に学ぶ

 2019年のブログです

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 河合隼雄さんの『「老いる」とはどういうことか』(1997・講談社+α文庫)を再読しました。

 この本もかなり久しぶりです。

 読売新聞に連載されたコラムが本になったものですが、気楽に、楽しく読める本です。

 河合さん流のジョークが満載で笑いながら読みましたが、しかし、とても大切なこともいっぱい述べられていて、前回、チェックした部分も含めて、いつの間にやら、付箋とアンダーラインだらけになってしまいました。

 例によって、今回、印象に残ったことを一つ、二つ。

 まずは、何もしないでいるだけの老人の意味ということ。

 河合さんは、青年や中年があれこれと走りまわるのは、実は生きることへの不安をごまかすためではないか、と喝破します。

 そんな時に、何もしないが、確かに存在をしている老人が大切になる、とおっしゃいます。同感です。

 次に、趣味に熱中するのはいいが、遊びを忘れないことが大切、と述べます。

 やはり、遊びやゆとり、が大切なようで、遊びの意義を再考しました。

 さらに、マザーテレサさんを紹介されます。

 思いどおりにいかない時や苦しい時にどうされますか?と問われて、マザーテレサさんが、祈ります、と述べたことを紹介され、祈ることの大切さを述べます。

 じーじは、ここを読んで、中井久夫さんが、患者さんに薬を渡す時に、効きますように、と祈るというお話を思い出しました。

 すごい人たちは、共通する何かを身につけておられるんだなあ、と感心をしました。

 じーじも、もっともっと、謙虚に、生きていきたい、と思いました。     (2019.9 記)

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 2023年秋の追記です

 祈ることの大切さ、というところで、じーじは、人間の限界、ということを連想しました。

 世の中、お金や教育でなんでも可能、という幻想に満ちていますが、どんなにお金があっても、どんなにいい学校に入っても、それで幸せになれるとはかぎりません。

 そういうものの大事さを否定はしませんが、それだけが目標になってしまうのは間違いでしょう。かえって危ない気がします。

 お金や教育の限界、さらには、人間のできることの限界を見すえたうえで、そんな万能感を排して、謙虚に生きていくことが大切になりそうです。 

 さらに、不安をごまかすために躁的に行動している現代人、との指摘も鋭いと思います。

 不安から目をそらさずに、不安を直視して、わからないことに耐えていくことが重要になりそうです。     (2023.9 記)

 

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さーちゃんはあしたからしゅうがくりょこうですか?-じいじからのおてがみ・セレクト

2024年06月20日 | じいじの手紙を書く

2022年6月、小6と小3の孫娘たちへのお手紙です

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さーちゃん・あーちゃん、げんきですか。

じいじはげんきです。

ばあばはすごくげんきです。

さーちゃんはあしたからしゅうがくりょこうですか?

さどですよね?

たのしみですね。

よるはまくらなげたいかいになるかもしれませんね。

きをつけてたのしんできてね。

あーちゃんは、となりにさーちゃんがいなくても、ねむれるかな?

いつもけっぽっているさーちゃんがいなくてもだいじょうぶかな?

かわりにぽちゃっこくんをけるのかな?

たのしいおもいでができたら、こんどきたときにおしえてね。

にいがたのじいじより

(2022.6 記)

 

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