ゆうわファミリーカウンセリング新潟 (じーじ臨床心理士・赤坂正人)     

こころの困りごと・悩みごと相談で、じーじ臨床心理士が公園カウンセリングや訪問カウンセリングなどをやっています。

村上春樹『ラオスにいったい何があるというんですか?-紀行文集』2018・文春文庫

2022年05月28日 | 村上春樹を読む

 2018年春のブログです

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 村上春樹さんの『ラオスにいったい何があるというんですか?-紀行文集』(2018・文春文庫)を読みました。

 2015年に単行本が出ていて、2回くらい読んでいたのですが、今回の文庫本には、その後にあった熊本地震の後に書かれた「熊本再訪」が収録されているとのことでしたので、さっそく買ってしましました。

 やっぱりおもしろかったです。

 表題は、ラオスに行く途中に、飛行機の乗り継ぎで寄ったヴェトナムのハノイの人の言葉ですが、村上さんは、その何かを探すために旅をするのだと思う、と書いています。

 たしかに、団体旅行やパック旅行とは違って、自分の足で歩く旅というのは、そういうものかもしれません。

 今回の村上さんの旅は、ボストン、ニューヨーク、ギリシャ、イタリア、ラオス、アイスランド、フィンランド、熊本、などなど。

 アイスランドはじーじの大好きな椎名誠さんも訪れていて紀行文がありますが、なかなか興味深い国のようです。

 シーナさんも村上さんも、アイスランドの火山や生きもの、料理などをていねいに報告されていて、しかし、それぞれにお二人の人柄が出ている感じがあって、おもしろいです。

 特に、村上さんのパフィンの赤ちゃんのお話は、こころ温まるものでした。

 ギリシャとイタリアは、村上さんが昔、『ノルウェイの森』などを書いた思い出の地。

 当時、日本のバブル景気のバカ騒などから逃げて、静かな外国に出られた村上さんにとって、現在、現地の建物などは変わっても、人々の暮らしや人情などは、全然変わっていないことに安堵している姿が印象的です。

 ラオスでは、托鉢の僧侶と人々の姿を見て、「儀式の力」や「場の力」を考えます。

 また、ガムランの音楽を聴いて、「土着の底力」についても考えます。 

 いずれも、単なる理性だけでなく、無意識や宗教などについて深く考え、書いておられる村上さんならではの旅のように思われました。

 おもしろい旅の連続なのですが、そこには何か哀しみや慈しみが流れているような村上さんの旅行記は、読んでいてとても心地よいもので、読者もいい旅をしたような気分にさせられます。

 じーじも楽しく、そして、有意義な旅をさせていただいたように思います。(2018.4 記)

 

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河合隼雄『河合隼雄のカウンセリング入門』1998・創元社-河合隼雄さんのカウンセリングに学ぶ

2022年05月28日 | 分析心理学に学ぶ

 2011年6月のブログです

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 河合隼雄さんの『カウンセリング入門』(1998・創元社)を読みました。

 なぜか読みそびれていて、しかも実際の講演は1965年~68年に行われたもので、河合さんがユング研究所で資格を取って間もなくの時期の講演ということになります。

 ちなみにじーじは1977年に今の家裁調査官の仕事について、河合さんの『コンプレックス』や『ユング心理学入門』などを読んでカウンセリングの勉強を始めましたので、とても懐かしい感じがしました。

 じーじはその後、家族療法や精神分析、遊戯療法と興味の範囲が広がっているのですが、最近、なぜかまたユング心理学に興味が出てきているところで、この本も興味深く読みました。

 じーじ自身は最近は逆転移や投影同一化などという概念について考えることが多いのですが、この本で河合さんはほとんど理論的なことはおっしゃらないで、実際にロールプレイでカウンセリングのあり方を示されたり、質問の聞き方そのものや質問内容のまとめ方などを示すことで、カウンセリングの実際を具体的に示そうとされていて、とても新鮮な刺激になりました。

 理論も大事だけれども、カウンセリングや心理療法を具体的に示すことができるということは本当に力のある人でないと難しいと思います。

 読んでよかったですし、今後も大切な一冊になるだろうなと思いました。 (2011.6 記)

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 2021年6月の追記です

 何でもそうかもしれませんが、具体例を示すということはとても大切で、かつ、なかなか難しいことだと思います。

 事例研究会でも、その点が大切になりますが、いざ、それを実行するということになると、かなりの力量がないとできません。

 さらに力をつけていきたいと思います。 (2021.6 記)

 

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こころの困りごと・悩みごと相談で,じーじ臨床心理士が訪問カウンセリングや公園カウンセリングなどをやっています

2022年05月27日 | カウンセリングを考える

 こころの困りごと・悩みごと相談で,じーじ臨床心理士が訪問カウンセリングや公園カウンセリング,メールカウンセリングを新潟市と北海道東川町(夏期)でやっています。また,面会交流の相談・援助もやっています。

 訪問カウンセリングは,屋内で行なう個人カウンセリングや親子・夫婦の家族カウンセリング,子どもさんの遊戯療法などで,ご自宅やお近くの屋内施設で,じっくりとご自分やご家族のことなどを考えてみます。

 料金・時間は1回50分3,000円で,週1回,隔週1回,月1回などで行ないます。

 公園カウンセリングは,屋外で行なう個人カウンセリングや家族カウンセリング,子どもさんの遊戯療法などで,お近くの公園や自然の中で,ゆっくりとご自分やご家族のことなどを考えてみます。 

 料金・時間などは訪問ウンセリングと同じです。

 メールカウンセリングは,メールによるカウンセリングや心理相談で,1週間に1往信で行ない,1往信700円です。

 面会交流の相談・援助は,相談はご自宅などで行ない,1回50分3,000円,援助はお近くの公園や遊戯施設,あるいはご自宅などで行ない,1回60分6,000円です。

 カウンセリング,相談・援助とも,土・日・祝日をのぞく平日の午前10時~午後4時に行なっています。

 じーじのカウンセリングは,赤ちゃんや子どもさんがご一緒でもだいじょうぶなカウンセリングですので,お気軽にご利用ください。そういう意味では,深くはないけれども,現実の生活を大切にしたカウンセリングになるのではないかと考えています。

 また,公園カウンセリングというと,めずらしいと思われるかたもいらっしゃるかもしれませんが,屋外でカウンセラーとクライエントさんがベンチに横並びになって行なう形の面接を勧められている精神科医もおられ,有効な方法の一つではないかと考えています。

 料金は,低めに設定させていただいていますが,月収15万円未満のかたや特別なご事情のあるかたは,さらに相談をさせていただきますので,ご遠慮なくお問い合せください。

 ちなみに,消費税には反対なのと,計算がややこしいので,いただきません。

 お問い合わせ,ご予約は,メール yuwa0421family@gmail.com までご連絡ください。

   

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エディプス・藤山直樹さん・小此木啓吾さん-2019年精神分析学会・その3

2022年05月27日 | 精神分析に学ぶ

 2019年秋のブログです

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 昨日は学会3日目、最終日。

 午後からシンポジウムがありました。

 テーマはエディプス・コンプレックス。

 フロイトの時からの精神分析の大事なテーマ。

 藤山直樹さんが指定討論をされるので、楽しみに参加しました。

 藤山さんが初めて精神分析学会のシンポジウムに登壇した20数年前もテーマがエディプス・コンプレックスだったそうで、その時の論文は藤山さんの『精神分析という営み』に収録されているとのこと。

 帰ったらさっそく読みなおそうと思いました(ブログもあるので、よかったら読んでみてください)。

 その時のスーパーヴァイザーとのやりとりや小此木啓吾さんとの討論を懐かしそうにお話されているのが印象的でした。

 さて、エディプス・コンプレックス。

 重要な概念で、藤山さんの説明でもそのことは伝わってくるのですが、なんせ経験不足でもどかしい感じもします。

 もっともっと、経験と勉強を深めなければと思いました。

 しかし、藤山さんの精神分析にかける熱意を感じられただけでもよかったとは思います。

 やはりすごいです。

 今回は3日間とも藤山さんのお話を聞く機会があって、贅沢でした。

 それだけでも、札幌まで来た甲斐がありました。

 今後も、もっともっと、勉強を深めていきたいと思います。 (2019.10 記)

 

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マイクル・コナリー(古沢嘉通訳)『ブラックボックス』(上・下)2017・講談社文庫

2022年05月27日 | 小説を読む

 2018年1月のブログです

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 この間読んだマイクル・コナリーさんの『転落の街』がとても面白かったので、最新作の『ブラックボックス』(上・下)(2017・講談社文庫)も読んでみました。

 こちらも、ボッシュ刑事のシリーズの一冊ですが、ドキドキ、ハラハラで、すごい小説です。

 詳しくは書けませんが、ロサンゼルス暴動やイラク戦争に関係した犯罪をめぐって、ボッシュ刑事の野生の魂が叫ぶかのような刑事ものです。

 前作同様、官僚制に支配された警察組織の中で、ボッシュはただ被害者やその家族の無念さを決して忘れずに、困難さと闘います。

 現実の世の中では、つい長いものに巻かれてしまいがちなわたくしたちの目を覚ましてくれるかのような行動に、ドキドキしながらも読者は一体化してしまいます。

 ここがこの警察小説の真骨頂でしょう。 

  また、アメリカらしく、再婚同士の恋愛模様やそれぞれの家族との葛藤も描かれ、私生活でもことは楽天的にはなりえない社会が描かれます。

 何が正義で何が悪か、簡単には見極められない、時間と丁寧な生き方を貫かないとわかってこないような現代の世の中がこまやかに描かれます。

 読者も単純な判断はできず、読者は時間と丁寧さと誠実さを持って読み進めなければ、ボッシュ刑事との理解を分かち合えないような、複雑で、深い事態も描かれます。

 そこには、人々への深くて、温かで、確かなまなざしが感じられます。

 だからこそ、年寄りの私のような読者にも心地よい満足を与えてくれるのだろうと思います。

 組織や国家、人生や社会を深く考えてみたい人や正義や悪、救いなどを感じてみたい人などにはおすすめの小説だと思います。(2018.1 記)

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 2020年11月の追記です

 今ごろ、気がつきましたが、ここでも、単純な二分法に陥らずに、あいまいさに耐えることの大切さが描かれているようです。(2020.11 記)

 

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チューリップを眺めながらの公園カウンセリングは、こころも明るくカラフルになります

2022年05月26日 | カウンセリングを考える

 こころの困りごとや悩みごとの相談で,じーじ臨床心理士が公園カウンセリングや訪問カウンセリング,メールカウンセリングを新潟市と北海道東川町(夏期)でやっています。また,面会交流の相談・援助もやっています。

 公園カウンセリングは,屋外で行なう個人カウンセリングや親子・夫婦の家族カウンセリング,子どもさんの遊戯療法などで,お近くの公園や自然の中で,ゆっくりとご自分やご家族のことなどを考えてみます。

 料金・時間は1回50分3,000円で,週1回,隔週1回,月1回などで行ないます。

 訪問カウンセリングは,屋内で行なう個人カウンセリングや家族カウンセリング,子どもさんの遊戯療法などで,ご自宅やお近くの屋内施設で,じっくりとご自分やご家族のことなどを考えてみます。

 料金・時間などは公園カウンセリングと同じです。

 メールカウンセリングは,メールによるカウンセリングや心理相談で,1週間に1往信で行ない,1往信700円です。

 面会交流の相談・援助は,相談はご自宅などで行ない,1回50分3,000円,援助はお近くの公園や遊戯施設,あるいはご自宅などで行ない,1回60分6,000円です。

 カウンセリング,相談・援助とも土日祝日をのぞく平日の午前10時~午後4時に行なっています。

 じーじのカウンセリングは,赤ちゃんや子どもさんがご一緒でもだいじょうぶなカウンセリングですので,お気軽にご利用ください。そういう意味では,深くはないけれども,現実の生活を大切にしたカウンセリングになるのではないかと考えています。

 また,公園カウンセリングというと,めずらしいと思われるかたもいらっしゃるかもしれませんが,屋外でカウンセラーとクライエントさんがベンチに横並びになって行なう形の面接を勧められている精神科医もおられ,有効な方法の一つではないかと考えています。

 料金は,面接室がまだ準備できていないので低めに設定させていただいていますが,月収15万円未満のかたや特別なご事情のあるかたは,さらに相談をさせていただきますので,ご遠慮なくお問い合せください。

 ちなみに,消費税には反対なのと,計算がややこしいので,いただきません。

 お問い合わせ,ご予約は,メール yuwa0421family@gmail.com までご連絡ください。

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 チューリップを眺めながらの公園カウンセリングは、こころも明るくカラフルになりますよ。

 

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精神病・生き残ること・藤山直樹さん-2019年精神分析学会・その2

2022年05月26日 | 精神分析に学ぶ

 2019年秋のブログです

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 昨日は学会2日目。

 午前中は精神病の分科会に参加。

 みなさん、すごいケースのご紹介で、いろいろと考えさせられます。

 たくさんの学びがあったのですが、じーじとっての再確認は「生き残る」ことのテーマでしょうか。

 患者さんの攻撃性に、報復をせずに「生き残る」ことがまず出発点のような感じを持ちました。

 そのことだけでも、患者さんには大きな意味がありそうです。

 午後は終結症例の分科会。

 司会が藤山直樹さん。

 司会だけでなく、結構、自由に発言をされるので、面白いですし、とても参考になります。

 個人的には、発表者と司会の藤山さんの対談でもいいように思うほどでした。

 発表者がだんだんと率直になっていく様子が見られて、藤山さんの力量に改めて感心させられました。

 力のある臨床家は本当にすごいなと思います。

 もっともっと経験を積み重ねていきたいと切に思いました。 (2019.10記)

 

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伊東徹秀『北紀行-風の恋歌』1995・麦秋社-北海道を読む

2022年05月26日 | 北海道を読む

 2015年のブログです

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 伊東徹秀さんの『北紀行-風の恋歌』(1995・麦秋社)を再読しました。

 1995年の本ですが,帯広の古本屋さんのシールがついているので,おそらくは2000年前後に買って読んだ本だと思います。

 それでも15年ほど前になります。

 北海道の山々を歩いた紀行文が中心のエッセー集で,前回は狩場山を歩いた文章が記憶に強く残っていたのですが,今回は愛山渓から大雪山の沼や山々に入る紀行文が印象的でした。

 前に自分が歩いた道が出てきて,文章家が書くとこんなふうに描写されるんだと感動しました。

 前回も文章がうまいなと思ったのですが,今回はさらにその美しさと清冽さに感心させられました。

 本当にとてもいい文章です。

 読んでいて気持ちがよくなり,こころが洗われるような,すがすがしい感じになる文章です。

 文章でもカウンセリングができるんだなと思わせるような体験でした。

 また北海道に行きたくなりました。(2015記)

 

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緑の田んぼを眺めながらの公園カウンセリングは、こころもぐんぐん元気になります

2022年05月25日 | カウンセリングを考える

 こころの困りごと・悩みごと相談で,じーじ臨床心理士が公園カウンセリングや訪問カウンセリング,メールカウンセリングを新潟市と北海道東川町(夏期)でやっています。また,面会交流の相談・援助もやっています。

 公園カウンセリングは,屋外で行なう個人カウンセリングや親子・夫婦の家族カウンセリング,子どもさんの遊戯療法などで,お近くの公園や自然の中で,ゆっくりとご自分やご家族のことなどを考えてみます。

 料金・時間は1回50分3,000円で,週1回,隔週1回,月1回などで行ないます。

 訪問カウンセリングは,屋内で行なう個人カウンセリングや家族カウンセリング,子どもさんの遊戯療法などで,ご自宅やお近くの屋内施設で,じっくりとご自分やご家族のことなどを考えてみます。

 料金・時間などは公園カウンセリングと同じです。

 メールカウンセリングは,メールによるカウンセリングや心理相談で,1週間に1往信で行ない,1往信700円です。

 面会交流の相談・援助は,相談はご自宅などで行ない,1回50分3,000円,援助はお近くの公園や遊戯施設,あるいはご自宅などで行ない,1回60分6,000円です。

 カウンセリング,相談・援助とも土日祝日をのぞく平日の午前10時~午後4時に行なっています。

 じーじのカウンセリングは,赤ちゃんや子どもさんがご一緒でもだいじょうぶなカウンセリングですので,お気軽にご利用ください。そういう意味では,深くはないけれども,現実の生活を大切にしたカウンセリングになるのではないかと考えています。

 また,公園カウンセリングというと,めずらしいと思われるかたもいらっしゃるかもしれませんが,屋外でカウンセラーとクライエントさんが横並びになって行なう面接を勧められている精神科医もおられ,有効な形の一つではないかと考えています。

 料金は,低めに設定させていただいていますが,月収15万円未満のかたや特別なご事情のあるかたは,さらに相談をさせていただきますので,ご遠慮なくお問い合せください。

 ちなみに,消費税には反対なのと,計算がややこしいので,いただきません。

 お問い合わせ,ご予約は,メール yuwa0421family@gmail.com までご連絡ください。

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 緑の田んぼを眺めながらの公園カウンセリングは、こころもぐんぐん元気になりますよ。

 

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助言・明確化・藤山直樹さん-2019年精神分析学会・その1

2022年05月25日 | 精神分析に学ぶ

 2019年秋のブログです

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 昨日から札幌で開催されている2019年精神分析学会に参加しています。

 昨日は藤山直樹さんが助言者の研修症例の分科会に出てみました。

 藤山さんはあいかわらずのきれの良さで、ポイントをズバズバと指摘されます。

 久しぶりに元気な藤山節を聴かせてもらって、こちらまで元気になりました。

 しかし、同じ資料を読んでいるのに、藤山さんの気づきの豊かさは驚きです。

 すごいな、と感心するとともに、少しでも近づきたいな、と思います。

 ポイントの指摘だけでなく、明確化のための質問の例示もていねいにされて、初学者にもとても勉強になりました。

 今日は一般演題。

 じーじは精神病の分科会などで、統合失調症の患者さんへの面接などを学びたいと思っています。 (2019.10 記)

 

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