ゆうわファミリーカウンセリング新潟 (じーじ臨床心理士・赤坂正人)     

こころと暮らしの困りごと・悩みごと相談で、じーじ臨床心理士が公園カウンセリングや訪問カウンセリングなどをやっています。

グッゲンビュール・クレイグ(山中康裕監訳)『老愚者考-現代の神話についての考察』2007・新曜社

2024年06月14日 | ユング心理学に学ぶ

 2019年のブログです

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 本棚を眺めていたら、「老」とか「愚」とかいうじーじにぴったりの文字(?)が目に飛び込んできて、思わず手に取ってしまいました。

 『老愚者考-現代の神話についての考察』(2007・新曜社)。

 よく見ると、じーじがユング派の中で一番好きなグッゲンビュール・クレイグさん。

 『心理療法の光と影』や『結婚の深層』などという名著があります。

 そして、訳者があの山中康裕さん(今ごろ気づくなんて、山中さん、ごめんなさい)。

 これは読まずにはすませられません。

 久しぶりに再読をしました。

 付箋やアンダーラインで賑やかですが、例によって、あまり記憶がありません。 

 新鮮な気持ちで読みました。

 副題にあるように、現代社会に見られるさまざまな神話について検討しています。

 平等神話や進歩神話、教育神話などなど、いくつかの神話を丁寧に検討し、その意味と功罪を論じます。

 どれもが、ある時期のスローガンとしては大切な概念なのですが、今の世の中に見られるようにそれらが一面的になってしまうと硬直化してしまい、弊害が大きくなってしまいます。

 グッゲンビュール・クレイグさんは神話の一面化、硬直化の弊害を警告し、柔軟で矛盾に富んだ豊かな存在であることを提唱します。

 一方で、科学より神話の中から生きるために大切なものが出てくる、とも述べられ、神話の大切さを説かれます。

 そして、人間が最後に直面する老いの問題を論じます。

 グッゲンビュール・クレイグさんは、ユング派がいう老賢者の神話がやはり世俗化してしまい、それより老愚者のほうがいいのではないか、と主張されます。

 何もせずに、いるだけで意味のある老愚者、の勧めです。

 なかなか意味の深いお話で、参考になります。

 じーじも老愚者をめざして、さらに勉強をしていこうと思いました。      (2019. 10 記)

 

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またまたマスコミ「裁判官」さま(?)を見てしまいました、です-じーじのひとりごと

2024年06月14日 | ひとりごとを書く

 2023年6月のブログです

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 昨日の夕方、ニュースを見ていると、またまたマスコミ「裁判官」さま(?)を見てしまう。

 ところは、とある交差点。

 右折待ちの車が渋滞をしている。

 たまに右折信号が出ても、右折できる車は5~6台。

 右折待ちの車は一向に減らない。

 そんなところに、交差点手前右側のコンビニ駐車場に右折をする車が出現、さっそくカメラが追いかける。

 記者が運転手に、危ないと思いませんか、迷惑に思う人がいますよ、と正論を述べる。

 運転手は沈黙。

 しかし、コンビニ駐車場に右折をする車が後を絶たない。

 カメラや記者は取材で大忙し。

 マスコミ「裁判官」さま(?)の大活躍。

 しかし、正論だけど…、何か違うな、と思う。

 マスコミならば、交差点の管理者である警察や市役所に、右折信号の実態を訴え、改善の余地はないのか、を取材すべきではないのか。

 弱いものいじめではなく、あぐらをかいている行政の責任を追及すべきではないか。

 取材の対象が違う感じがする。

 かりに運転手に取材をするにしても、右折信号がもう少し長いと助かりますよね、などと聞けないのかと思う。

 マスコミが「裁判官」さま(?)になってはいけないのではないか。

 後味の悪いニュースを見てしまった。      (2023.6 記)

 

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