2019年のブログです
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先日、精神科デイケアにお邪魔した時にケース検討会があった。
その時に、あるスタッフさんが、メンバーさんから、調子が悪いので休んでいます、と言われた時に、無理をしないで休んでね、と言うべきか、それとも、もう少しだけ頑張ってみない?と言うべきか、あるいは、他に言い方があるのか、すごく迷う、との発言があった。
無理を重ねて病気になったメンバーさんが多いだけに、難しいところだ。
その時はうまい話ができなかったが、ずっとそのことを考え続けている。
今、考えていることは、スタッフさんの迷いをそのまま返してみてはどうか、ということ。
無理をしないで休んでほしいと思うけれど、少しだけ頑張ってみることも大切かな?とも思うんだけど、迷うね、とでもお話をすればいいのかな、と思ったりする。
いずれにしても、スタッフが、性急に結論を出してしまうと、メンバーさんはそこで考えることをやめてしまうので、スタッフは結論を保留して、結論はあくまでメンバーさんが考え、決めることが大切になりそうだ。
それが、メンバーさんの成長や自立に繋がるのだろうと思う。
スタッフに求められるのが、ここでもキーツさんのいう消極的能力(負の能力)になるようだ。
考えてみれば、これはカウンセリングでも同じことだ。
カウンセラーが、焦ることなく、早わかりをしないようにして、じっくりと、丁寧にクライエントさんに付き合うことが大切なんだろうと思う。
つい早わかりをしてしまうく悪い癖のあるじーじには、大切なことになりそうだ。 (2019.2 記)
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2022年5月の追記です
拙い経験だが、わからないことに耐えることやあいまいさに耐えることの実践バージョンの一つの例のような文章かなと思う。
経験を積み重ね、さらに考えを深めていければと思う。 (2022.5 記)
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ゆうわファミリーカウンセリング新潟(じーじ臨床心理士・赤坂正人・個人開業)のご紹介
経歴
1954年、北海道函館市に生まれ、旭川市で育つ。
1970年、旭川東高校に進学するも、1年で落ちこぼれる。
1973年、某四流私立大学文学部社会学科に入学。新聞配達をしながら、時々、大学に通うが、落ちこぼれる。
1977年、家庭裁判所調査官補採用試験に合格。浦和家庭裁判所、新潟家庭裁判所、同長岡支部、同新発田支部で司法臨床に従事するが、落ちこぼれる。
1995年頃、家族療法学会や日本語臨床研究会、精神分析学会、遊戯療法学会などで学ぶ。
2014年、定年間近に放送大学大学院(臨床心理学プログラム・修士課程)を修了。
2017年、臨床心理士になり、個人開業をする。
仕事 個人開業で、心理相談、カウンセリング、心理療法、家族療法、遊戯療法、メールカウンセリング、面会交流の援助などを相談、研究しています。
所属学会 精神分析学会、遊戯療法学会
論文「家庭裁判所における別れた親子の試行的面会」(2006・『臨床心理学』)、「家庭裁判所での別れた親子の試行的面会」(2011・『遊戯療法学研究』)ほか
住所 新潟市西区
mail yuwa0421family@gmail.com