虹はポケットの中に

再スタート
何度でも生まれ変わる
自分の音を探す旅

ロックンロールのつくりかた7

2012-05-08 20:04:08 | ロックンロールのつくりかた
ほんの20分ぐらいの短い演奏だった
ただただ、ボクとマサの呼吸だけが張りつめていた
アイコンタクトで演奏が終わるタイミングを計った
思ったよりもお客さんが来ていたことに、機材を掃けて
店の前の路上に出て、初めて気づいた
しばらく会っていなかった友人の顔もあった
骨董屋の店内で、ノイジーなライヴ、
その奇妙なシチュエーションの余韻にボクたちは浸っていた
パラパラと、徐々にみんな帰り出し始めた
マサとボクは「お疲れです」「お疲れ様」と、言いあった
こうしてボクたちの最初のライヴは終った
帰り際に、「今日の音、録音したんで、あとでCDに
焼きますね」と、マサが言った

このライヴをきっかけにして、ボクとマサは転がるように
ロックンロールをつくっていくことになる

ロックンロールのつくりかた6

2012-05-05 20:19:06 | ロックンロールのつくりかた
観客は、まばらで、照明も無く、暮れきらない夕暮れの明かりだけで、
「そろそろ始めてくれ」と、店の人からGOサインがでたので、
ボクとマサはギターをぶらさげた
店内は静かだった
演奏は、もちろん何も決めていない・・即興である
しかもエレクトリックギター2本というセットだ
ボクたちはギターをぶらさげたままで、タイミングを伺い、互いの呼吸を謀っていた
張りつめた糸のような空気、ノイズと、時折のハウリング誰もが息をのんで
瞬間を待っていた
最初の一音を出したのはマサだった
地図の無い「音の積木のような夜会」が始まった

マサのフレーズにボクは、フィードバックで呼応していった
最初からファズのゲインは、フルだった

ロックンロールのつくりかた5

2012-05-03 17:38:54 | ロックンロールのつくりかた
マサの知り合いの、骨董品店が催事でデパートに出店するので、
空になった店内でライヴをやっちゃおうという話だった
骨董品、それだけで何故か、わくわくしてしまう・・・・
周りの店が閉店後、ということでライヴの開始は夜の8時くらいだという
ボクたちは当日までになんとなく友人関係に告知した
いよいよライヴ当日、ボクとマサは、ボクのボロボロのジムニーに
それぞれのアンプ、(マサはジャズコーラス)(ボクはヴァイブロラックスリバーヴ)と
ギターを積み込んで
人気の無い、夜の骨董屋へ着いた
機材を下ろして軽くセッティングと音出し
をしてから
とりあえず一丁先の安い焼き鳥屋で、ビールと焼き鳥で
このバンドの初ライヴに乾杯した

軽く一杯で、あたりが暗くなってきたので
ボクとマサは会場に戻った
静まり返った店内には、電源を入れっぱなしのアンプから、チリチリと
ハムノイズが今夜の予感を告げていた

ダーレ・オーエン追悼

2012-05-02 21:33:20 | 日記
稀有な才能がまたひとつ、亡くなった
追悼の意を込めてプールへ泳ぎに行った
ボクは競泳をやっていたことがあって、しかも
「彼」と同じブレストストローク(平泳ぎ)の
選手だったので、今日はそれ(平泳ぎ)だけで
泳いだんだ
ボクは何度か大会などにも出場したが
記録、などからはずいぶん遠い場所にいた
今だからこそ、アスリートと呼ばれるひとたちへの
憧れは隠せない
今日も、最後の一本は気持ちだけトップアスリートになって、
全力でダッシュしてみた
速さにはわりと自信があるのだが、水から上がったら脚がふらふらガクガク
したので「こんなもんか・・・・と、思い知ったりするのである
オーエンのために・・・・合掌