振り出しに戻る「落陽日記」

旅や日々の生活の一コマ。60代半ば、落陽期を迎えながら気持ちは再び振り出しに戻りたいと焦る日々です。

上海で見たとてつもない台数のシェアサイクル

2017-11-18 10:50:27 | 日記
全国の在庫も含めると何億台にもなると聞いていた中国のシェアサイクル(自転車)を上海で見たが、想像を超える規模だった。

15年前に上海に行った時は中国のモータリゼーションはまだ始まっていなかった。その代りにたくさんの自転車が専用道を川の流れのように走っていた。現在のベトナムで見る莫大な数のバイクの流れのようだった。

その後は自動車や電動バイクの増加とともに自転車の台数は減少したようだがこの数年、大都市ではシェアサイクルが爆発的に増えたようだ。


上海では道路沿いの歩道の部分にずらりと自転車が並んでいる。市街地の大きな道路沿いでは交差点付近などを除いてはどこも同じ状態だ。


狭い道に入ったら一般の自転車(あまり多くない)や電動バイクも混ざって歩くスペースにも困る。




自転車にはGPS機能とインターネット接続機能を持った機器が装着され、利用者はスマホのアプリで機器のバーコードを読み込むと解錠でき、料金はクレジットカードで決済されるようだ。

30分で1人民元(約18円)となっていたが、免費のシールを貼った自転車もあった。

よく見るとタイヤにエアーバルブがないのでソリッドタイヤのようだ。チューブのない子供の三輪車のタイヤみたいなものだ。そのせいかちょっと重そうにペダルをこいでいるようにも見える。


電動の自転車は30分で2人民元らしい。日本の電動自転車は電動アシストでペダルをこがないと走らないがこちらのヤツはペダルを踏まなくてもスイスイ走っていた。充電量を表示するメーターが付いていたが補充電や電池交換はどうしているのだろうか?


広場に山積みされたシェアサイクルがあったがガイド氏は故障して修理に回されると言っていた。

歩道に整然と並べられた台数に比べて走行している台数が少なすぎるようにも感じた。また乗り捨て自由なので偏在する自転車をトラックで移動させているような現場を見たし、自転車のチェックや利用者へのアドバイスをしているような専属のスタッフも巡回していた。


8年くらい前に行政によって試行が始まった中国のシェアサイクルだが現在は数社の民間企業で運営されているようだ。日本でもつい最近札幌などで試行が始まったと聞いている。

驚くのはわずか数年でこの規模にまで拡大する凄まじいばかりの中国の実行力と資金力。人口が増大する大都市部の交通対策、増加する自動車による大気汚染への対策などが背景にあると思われる。

また、スマホとクレジットカードによる契約と決済が社会インフラとして定着していることも見逃せない。

日本での報道では山積みされた自転車の画像などで利用者のマナーの悪さばかりが強調されるが少し視点を変えて見る必要もある。


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