振り出しに戻る「落陽日記」

旅や日々の生活の一コマ。60代半ば、落陽期を迎えながら気持ちは再び振り出しに戻りたいと焦る日々です。

「どこかにマイル」を使って山形へ(5)銀山温泉の共同湯、しろがね湯で入浴

2019-12-11 17:25:17 | 旅行
昨晩は酒田駅の近くのホテルに泊まったが、ホントは銀山温泉に泊まりたかった。山形行きが決まった時、二つの宿泊サイトで銀山温泉の宿を探したが1軒も掲載がなかった。宿のサイトも2軒検索したが、満室または高額な部屋の掲載があっただけなのであきらめた。肘折温泉はそんなことはなかったのに、銀山温泉は何故に満室になるほど人気があるのか、興味の方は益々わいてきた。

酒田から車で約2時間、峡谷にある温泉街の手前の山の上にある、日帰り客専用駐車場に車を駐車。大型バスや温泉宿の駐車場も近くにあり、ここからは温泉街に向かって下り坂を歩いて行く。坂を下ると銀山川の両岸に温泉宿が並んでいた。







銀山温泉の名前のとおり、15世紀~17世紀には銀の採掘で繁栄した場所で、温泉はその時期に発見されて鉱夫達の癒しの場だったらしい。銀が採れなくなると湯治場として残ったが、大正初期の大洪水で温泉街が壊滅。その当時に再建した旅館の建物が大正ロマン建築として今も残り、どうやらこれが昨今の「インスタ映え」で脚光を浴びているようだ。

午前10時過ぎの時間だったが、中国語をしゃべる沢山の観光客がカメラやスマホで撮影していた。そしてちょうど今、NHKで「おしん」が再放送されているが、おしんが初めて奉公に出された頃、彼女の母親が出稼ぎに行った所が銀山温泉の宿と言う設定だ。

誰もが使える足湯の設備もあったが、この時期では使っている人もいない。



自分の目的には温泉に浸かることもあるので、温泉街の外れ、銀山川の下流にある共同湯、しろがね湯に行った。そこそこの施設だろうと想像していたが、あっさりと裏切られた。あやうく通り過ぎるところだったが、崖に張り付いたような黒い小屋がしろがね湯。





おじさんが一人いて、自分が本日の第1号の客とのこと。入浴料の500円を払うと、風呂は1階と2階の2ヶ所あり、どちらにするか聞かれた。本来は2階が女湯らしいが、1号客へのサービスためなのか選択させてくれるようだ。おじさんの東北訛りが強く、よくわからないところもあったが、取りあえず下見させてもらった。

1階の浴室は周囲が壁に囲まれ、薄暗い上に湯気が朦々としていた。2階は半分がすだれで囲まれ、外気が入るので少し寒いが半露天で外が少し見える。おじさんに2階を使うと言って入浴した。



お湯は少し濁っていて、鼻を近づけると少し硫黄の臭いがする。しばらくするとおじさんが上がって来て、湯加減はどうだと言いながら、壁にあるバルブを回すと少しずつ熱くなってきた。前のままでいいよとお願いしたが、外気は入るものの、湯に浸かっているとちょうど気持ちが良い。



誰もいなかったので、セルフで撮ってみた。日帰り入浴をさせてくれる旅館もあると思うが、一人旅の山奥の湯治場ならこの雰囲気の方がピッタリのように思う。


この後で山形空港から帰りの飛行機に乗ったが、ちょうど中華航空のB737が到着していた。チャーター便らしいが結構頻繁に来ているようだ。銀山温泉で見た観光客も、多分台湾の人達なのだろう。







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