ラックストーン・レコード雑記帳 - アート・和菓子・音楽

ラックストーン・レコード主人、山口'Gucci'佳宏がアート、和菓子、音楽などなど、徒然なるまま書き綴る、まさに雑記帳。

今日の美術展 [平成二十一年十二月二十一日]

2009年12月21日 | fine arts
寒波です。良い天気ですが、寒いですね。今日は横浜へ今年、最後の墓参りに行ったついでにそごう美術館へ。そして、その足で銀座へ向かいギャラリーを見て廻りました。

1077) 院展 再興94回 於: そごう美術館
自己期待度 – 乙
自己満足度 – 乙
自己不満度 - 丁
自己関心度 – 乙
自己推薦度 – 乙
自己趣味性度 – 乙
歴史と権威のある日本画の公募展。展示は全国に巡回して行われていますが、日本美術院を興した岡倉天心氏の出身地、ここ横浜での「院展」を見るのが、ここ数年、自分の楽しみのひとつになっています。現代に於いて活動している多くの作家の作品を見れて、変化して行く日本画の技法や作風を感じ取ることが出来ますね。今回も先日他界された平山郁夫氏の作品を筆頭に素晴らしい作品の数々が並んでいました。中でも同人作家の伊藤髟耳氏によるポップ・アート日本画と言える様なパステル調の色使いが印象的な「たたずまい」や雷光を描いたダイナミックな墨絵の田渕俊夫氏「惶」などが目を惹きました。他にも良い作品が多々ありましたが、自分はやはりどちらかと言えば正統派の作品へ興味が湧きます。

そごう美術館 → http://www2.sogo-gogo.com/common/museum/index.html

1078) 「MESSAGE 2009」展 於: コバヤシ画廊
自己期待度 – 乙
自己満足度 – 乙
自己不満度 - 丁
自己関心度 – 乙
自己推薦度 – 乙
自己趣味性度 – 乙
当画廊に出展されている数々の作家の方達による小作品が並んだオムニバス展示です。小さいながらも各作家の想いが込められていて、小さい分、愛着感が高まる気がしますね。岡村桂三郎氏、袴田京太朗氏、山本聖子女子等の作品が気に入りました。特に袴田氏、いつものアクリル板を貼り合わせて削り出したものですが、小さいのでカラフルが際立って見えて印象的な作品です。

コバヤシ画廊 → http://www.gallerykobayashi.jp/

1079) 伏見行介写真展 Episode 鈴木礼央奈 禿恵の場合 於: キャノンギャラリー銀座
自己期待度 – 丙
自己満足度 – 乙
自己不満度 - 丁
自己関心度 – 丙
自己推薦度 – 丙
自己趣味性度 – 丙
普段、女性を撮ったグラビア的な写真展へはほとんど行くことがありませんが、近くまで来たので寄ってみました。写真誌「CAPA」に掲載された伏見行介氏による鈴木礼央奈さんと禿恵さんを撮影した写真の数々。雑誌サイズではなく、大きくプリントされた写真は被写体の存在感に溢れ、とても魅せられるものでした。こんな写真展も良いものですね。

キャノンギャラリー銀座 → http://cweb.canon.jp/gallery/ginza/index.html

1080) 中村明弘写真展 時空のスパイラル・熱海 於: 銀座ニコンサロン
自己期待度 – 丙
自己満足度 – 丁
自己不満度 - 乙
自己関心度 – 丁
自己推薦度 – 丙
自己趣味性度 – 丁
ごった煮感溢れる熱海のちょっとおかしな風景を撮影した写真展でした。面白いのですが、ちょっと斬新さは感じられず、この手の写真に食傷気味の自分です。

ニコンサロン → http://www.nikon-image.com/jpn/activity/salon/index.htm

1081) 森馨 人形展 [Maiden baroque] 於: ヴァニラ画廊
自己期待度 – 丙
自己満足度 – 乙
自己不満度 - 丙
自己関心度 – 丙
自己推薦度 – 乙
自己趣味性度 – 丙
エロティックな人形とそれらをいろいろなシチュエーションで撮った写真作品の展示です。脈々と受け続けられる人形愛の美学、そこには人間が持つ精神性の危うさと秘めたる感情が潜んでいますね。森馨氏による人形もその際にあると思います。耽美で危険な香りを放っていました。

ヴァニラ画廊 → http://www.vanilla-gallery.com/

1082) 広告批評展 ひとつの時代の終わりと始まり 於: ギンザ・グラフィック・ギャラリー
自己期待度 – 乙
自己満足度 – 乙
自己不満度 - 乙
自己関心度 – 丁
自己推薦度 – 丙
自己趣味性度 – 丁
30年の歴史に幕を閉じた「広告批評」誌の足跡を辿り、また各時代の話題となった広告、時代背景が紹介されていました。広告は時代を映す鏡のひとつと言えるでしょう。バブル期、そして現在の様な不況、世間の状況が反映されています。そんな広告に着眼し、時代と共に切って行った「広告批評」の存在はエッジ感が溢れていたと思いますね。テレビ広告の名作VTRや本誌バック・ナムバーが見られる興味深い内容でした。

ギンザ・グラフィック・ギャラリー → http://www.dnp.co.jp/gallery/ggg/index.html

1083) 「手ぬぐい TOKYO」200人のクリエイターによる200の提案 於: クリエイションギャラリーG8+ガーディアン・ガーデン
自己期待度 – 丙
自己満足度 – 丁
自己不満度 - 乙
自己関心度 – 丁
自己推薦度 – 丙
自己趣味性度 – 丁
去年はビニール傘で今年はクリエイター200名がデザインした手ぬぐいの展示、チャリティー販売会です。細長い画面を巧く活用してイラストを描き、デザインをした手ぬぐいの数々、とても楽しさ満載でした。自分としてもいろいろ気に入った作品があったので購入しようかと迷いましたが、そうやって購入した手ぬぐいが家にわんさかあるので、今回は見送り、写真のカタログの方にしました。カタログだと画面は小さくなってしまいますが、全作家の作品を繰り返し見ることが出来ますから。自分が特に気に入ったのは、毎度のユムラタラ女史と阪本トクロウ氏による手ぬぐいでした。

リクルートの2つのギャラリー → http://rcc.recruit.co.jp/

1084) 東京国立近代博物館所蔵 工芸名品展 於: 和光ホール
自己期待度 – 乙
自己満足度 – 甲
自己不満度 - 戊
自己関心度 – 甲
自己推薦度 – 甲
自己趣味性度 – 甲
出展されていた作品のほとんどを今までに東京国立近代博物館 工芸館で見たことのある品々でしたが、いろいろな分野の工芸品をこれだけまとめて見る機械はなかったので、感動いたしました。陶磁、ガラス、漆工、金工、木工、竹工、染色、人形、意匠、各分野に於ける重要無形文化財保持者の方々による匠の技、素晴らしいとしか言い様がありません。日本文化はこの凄い技の数々を絶やさず引き継づけなけらばならないと思いますね。

1085) 色鍋島 今右衛門の世界展 - 名窯のたゆまぬ歩み 於: 和光並木ホール
自己期待度 – 丙
自己満足度 – 乙
自己不満度 - 戊
自己関心度 – 乙
自己推薦度 – 乙
自己趣味性度 – 乙
こちらは現代に受け継がれている「色鍋島」を作り続けている今右衛門氏の作品と歴史を紹介し、作品の販売を行っている催事です。やはり伝統の技は素晴らしく、その技を守り続けていることは重要なことでしょう。色鍋島は本当に美しくて欲しいと思いますが、まぁ、手は出せませんね....。でも、見ることが出来るだけでもありがたいです。前述の展示を含め日本人の技は凄いなぁ、と改めて感心しきりでした。

銀座・和光 → http://www.wako.co.jp/main

展示に対するレポート方式の詳細・説明はコチラで。