ちょっといいな、ちょっと幸せ

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ヴェルナー・パントン展

2009-12-07 23:18:22 | 芸術鑑賞
  
 東京オペラシティアートギャラリーで開催中の「ヴェルナー・パントン展」。デンマークのアーティスト、ヴェルナー・パントンの大規模な回顧展で、1950年代半ばから1970年代半ばに発表した、家具、照明、テキスタイル、模型、ドローイング、映像など約150点を展示しています。
 ヴィヴィッドな世界、色の洪水の中に居るようです。円をつなげたデザインや、流線型のデザイン。原色をわずかにくすませた色使いと、抑えた照明、布やプラスチック素材の質感を生かした空間は、過度な刺激はなく、大らかで、安らぎや心地よさを感じさせます。本展覧会のポスターにも用いられている「ファンタジー・ランドスケープ」は、1970年に開催されたドイツ・ケルンの家具見本市で発表されたのを再現した体験ゾーン。床・壁・天井を一体化させた空間は、深海や洞窟、秘密基地、細胞の中を連想させます。一歩足を踏み入れたら、冒険したくなったり、身を委ねてみたくなったりします。この時の入場者は大人のみ。この空間に小さな子どもがいたらどんな行動をとるのか見てみたいと思いました。パントン作品で特に惹かれるのがランプです。「ムーン・ランプ」や「シェル・ランプ」、ペンダント・ランプ「フラワー・ポット」。未来的なのにどこか懐かしい。洗練されたデザインでありながら、暖かみがある。身近な素材を使い、照明が直接目に入らないようにどれも工夫されたランプは、やわらかな明るさを演出しています。パントン作品のすてきなところは、そんな心遣いにあるのかなと思いました。   ~12月27日まで。


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