ふむ道,小道,数多く

趣味いろいろ。2014/9に別ブログを合体したので、渾然一体となってしまいました(笑)

ROTK読書:語り手

2004-08-21 19:40:12 | Tolkien・LOTR
The War of the Ring : Chapter 2: The Passing of the Grey Company続き
映画でお目にかかれないシーンはさらに続きます。
アラゴルンのお仲間のレンジャーさん達について細かい描写があります。外見は全く飾り気がなく,暗いグレーのマントに,左肩に星のブローチ,それに,あ,兜をかぶっていたんですね。そしてアラゴルンはハスフェルから自分の馬ロヘリンに乗り換え。(彼が原作で乗っていた馬の名前をすっかり忘れてました(汗))彼は死者の道を行かねばならぬと言って,セオデン,エオメル,メリーとお別れします。セオデンの一行がヘルム峡谷を出発すると,そこまでメリーの視点で描かれていた話が,突然,ギムリの視点に変わるんですね。つまり,物語の語り手が変わるんですよ。

語り手が変わる‥‥トールキンさんの小説,ホビットの冒険やLOTRでは,しばしば語り手が変わるんですよね。ROTKでは最初の章は明らかにピピンの視点で語られていました。日本語でお読みの方,あるいは英語がもっとできる方は,問題なくついていけたと思いますが,このように英語を読んでいて章の途中で突然語り手に代わられてしまうと,急に話がつながらなくなって,私は,置いてけ堀を食らう事があります。(汗)

今回は2回目でしたので,なんとかついてきました。ここでハルバラドの言ったセリフが私はとても好きです。
"A little people, but of great worth are the Shire-folk. Little do they know of our long labour for the safekeeping of their borders, and yet I grudge it not."

そういう事だったのね,周りが戦乱にさらされているのに,長い間シャイアがずっと平和だったのは,彼らが密かに守っていたから。しかもそれをホビット達が知らなくても気にしないよ,とは,何と太っ腹な人達でしょう。
でも,"great worth"って,パイプ草? ビール?(笑)その為にシャイアを守るとはトールキンさんらしい! ‥という意味で,大好きなセリフなワケです。(爆)

そしてアラゴルンは,レゴラスとギムリに自分が違う道を行く理由を説明します。映画ではアラゴルンが言ってる"I do not fear the dead."は実はレゴラスのセリフだったんですね。ここでギムリのリアクションが面白いです。原作ではそんなにたくさん面白い事ばっかり言ってはいないのですがね。
"I hope that the forgotten people will not have forgotten how to fight."


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