Murder Wears a Cowl (A Medieval Mystery Featuring Hugh Corbett) 価格:¥ 1,087(税込) 発売日:1993-04-01 |
紙本読まないと黄ばんできている(笑) 最後にコーベット読んでから随分経っているので,そろそろ読むことにしました!
タイトルのMurder Wears a Cowlですが,cowlを辞書で調べると,頭巾? 「殺しは頭巾を被ってる」? あるいは僧帽の事でしょうか?(英語の常識(笑)としては,両方の意味がある可能性もありますね。また,辞書には
"The cowl does not make the monk."という諺も載ってました。
表紙は,修道院の門前のような所で,数人が何かを考えながら立っていて,物陰に頭巾を被った怪しい人物が佇んでいるという図柄になってます。
裏表紙を見ると,先ほどの諺が載っており,まさにその諺が今回のお話のキーになっているようです。
さて,プロローグです。
ラグワートという元兵士は,処刑場を住処としています。彼は元々スコットランドでエドワード1世のために従軍する射手でしたが,ある戦いで誤って熱い油の入った堀に落ちて,両足切断を余儀なくされ,失業してロンドンに渡って乞食になったのでした。乞食といっても,そのような前歴故,優しいパトロンと寒い時には泊めてくれるバーソロミュー病院があり,生活は悪くありません。
1320年5月11日,ラグワートは何か嫌な予感を感じます。物陰に潜んでいると,年輩の婦人がゆっくり歩いてきます。しかし,さらに後ろからも足音。婦人は「誰だ?何用だ?」と声を上げます。「私は神聖な用件でここにいるのだ。」婦人は後ろから来た人物を確認すると「ああ,あなたですか,何故,今?」しかし,刃物の音。人を刺す音がして,人物は立ち去ります。残ったのは女性の遺体。。
その週の後半,ロスベリー通りの娼婦イサボーは、その日3人の客を取ってご満悦。彼女は先輩ティアシート姐さんのアドバイスに従い,毎日風呂の後に鏡の役割を果たす金属板の前で1回転。実は最近女性を狙った殺人事件が多く,彼女も何をするにもとても気を付けています。仲間のアマシスが殺され,無惨な姿も目撃しました。
風呂終わってガウンを着ていると,ドアから聞き覚えのある声が彼女を呼んでます。ところがドアを開けると,頭巾を被りろうそくを持った人物。イサボーは驚いて後ずさりしますが後の祭り。。。
所変わってフランスはパリのルーブル宮殿,ノートルダム教会の地下は複雑な迷路になっていて,その行き着いた所に,絨毯でしっかり防音措置をした,フィリップ4世がお気に入りの秘密の部屋があります。中には2つの貴重品箱,それぞれ6の錠がかかっていて,さらに内部に5つの南京錠がかかった箱(何かこういう風景,ハリポタで見たような気がするなあ…)そしてその中には,フランス王フィリップの秘密の手紙,メモ,各国のスパイ情報等々。こうして,フィリップは他国の要人,王,法王,王族等を蜘蛛の巣にかけようと虎視眈々。
フィリップの向かいには大臣であり諜報マスターであるウィリアム・ノガレが控えています。この男,物腰は柔らかいが,動きは速い。そして香り立つような美しい王は,実は非常に狡猾な人物である事は承知です。
ノガレは椅子を少しずらして座ります。というのも,実はここに恐ろしいトラップドアがあり,下に串がある事を知っているからです。
フィリップは,ウィリアムによからぬご相談。何やらお金がご入用なようです。。。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます