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趣味いろいろ。2014/9に別ブログを合体したので、渾然一体となってしまいました(笑)

Through the Looking Glass (5)

2006-10-23 00:03:55 | BookClub
Chapter 7:The Lion and the Unicorn
この章名「The Lion and the Unicorn」は英国王室の紋章だそうです。Wikipediaの説明はこちら。ライオンはイングランド,ユニコーンはスコットランドを表しているのだそうで。英国王室の紋章はライオンだけが王冠を被っておりますが,スコットランドの紋章は,昔はユニコーン2頭の紋章で,現在はライオンとユニコーンですが,両方王冠を被ってます。

#つまり,「The Lion and the Unicorn」とは,「菊の紋章」とか「葵の御紋」とかとほぼ同意語って事ですね。これはなかなか勉強になります。

以前のこブログで,ユニコーンは偶蹄類か奇蹄類か?という議論で盛り上がり(笑),いや元々はケンタウロスは偶蹄類か奇蹄類か?という話から盛り上がったのですが(爆) (その辺りはこちらの記事及びコメントで)先ほどの英国王室の紋章の絵では,ユニコーンの足ははっきり偶蹄類の「チョキ」ですね。(笑)

sparknotesの「Questions for Study」には,Discuss the relationship between the red and white chess characters(赤と白のチェスのキャラクタの関係について討論しなさい)という問題があります。そう言われてみると,赤の女王様はかなり威厳があって偉そうだったけれど,白の女王様はどこか親しみのあるオバサン風(失礼!)だったし,皆の出来事は赤の王様の夢の一部(→赤の王様は相当エライ?)ですが,この章に出てくる白の王様は,皆をコントロールするのにやや苦労しているような印象を受けます。

ところで,白の王様の2人のメッセンジャーは,Haigha(ヘイヤと読むらしい)とHatta(ハッタかな)というのだそうですが,‥‥Haighaはベタな「アングロサクソン的」な仕草でのろのろと振舞います。ところで,挿絵の中のHaighaって何故耳が長いの? Hattaは帽子屋だし‥と,ふと思って,‥‥子供の時からの愛読書なのに,今始めて気が付きました! 3月うさぎ(Hare)と帽子屋(Hatter)です! 註にも,HaighaとHattaは,それぞれ,HareとHatterのアングロサクソンの綴りと書いてありました。

「アングロサクソン」とは,辞書で引くと「典型的なイギリス人(英語)」というような書き方をしていますが,ちなみに,私がアングロサクソンと聞いてすぐ思い出すのは,あのトールキン教授が専門とした,いわゆる「古英語」。ここではいわゆる古式ゆかしいイギリス人,を意味しているのだと思います。そう言えば,HaighaとかHattaとかいう綴りは,指輪物語に出てくるローハン(言語的に古英語という位置付け)という国の,人や地名に何となく似ているような気がします。Brytta(昔の王様の名前)とか,Stybba(ポニーの名前)とかね。

その後Aliceは,喧嘩していた?ライオンとユニコーンに会いに行きますが,ライオンはイングランド,ユニコーンはスコットランド,を知っていると彼らの会話は興味深いです。Aliceは彼らにケーキを切り分けてあげるのですが,切ってから分ける事ができず,「分けてから切る」ライオンが2倍大きな切れ端を取ったと怒るユニコーン。。。なるほどねえ。(註によると,lion's share=大部分,不当に大きな分け前,というイディオムを示唆しているとも)


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