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ふむ道,小道,数多く

趣味いろいろ。2014/9に別ブログを合体したので、渾然一体となってしまいました(笑)

ミュンヘン(ネタバレ)

2006-02-24 22:55:51 | 映画
いちおう冒頭でもネタバレとお断りしておきますが,最後のあのネタはさすがに伏字としておきますので,後でテレビででも,ちょっとでも観る気のある方は,そこだけはお読みにならない方が賢明かと思います。(笑)

この映画は,今年のアカデミー賞候補にもなっています。テーマは非常に重く,普段このジャンルはあまり観ないのですが,実は仕事上の関連でイスラエル人の知り合いがいるという事,トロイを観てエリック・バナに興味を持ったという事,監督はスピルバーグであり,音楽はスピルバーグ映画やその他数多くの映画,SWやハリポタの音楽で名高い,ジョン・ウィリアムズ,という辺りから,観てみる事にしました。

ただ,何故かイスラエル人には決して評価高くないんですよね。

まずは,イエメン歌謡で幕開け。う~~んイスラエルだ~という雰囲気がいきなり盛り上がります。(私はイエメン歌謡をルーツに持つ,イスラエルの超美人歌姫だった故オフラ・ハザのファンだったんですよ~)音楽は全般的にとてもよかったです。音楽が印象に残っている映画の多くはジョン・ウィリアムズなのですが,さすがだなあと思いました。

そしてまず,発端となったミュンヘン事件。折りしもトリノオリンピック真っ只中ですが,そもそも国同士の戦争に代わる物という役割を持っているはずのオリンピックで,武装テロリストが丸腰の選手を殺すなんて,ちょっと,単に許しがたいと言うだけでは済まされないほどの怒りを感じますね。

イスラエルのメイア首相,迫力ありました。(汗) 何気ないおばあちゃんのような方なのですが,眼光の鋭さが印象的でした。

主人公のアヴナーは,世界最強の諜報機関と恐れられるモサドのメンバーです。彼は,メイア首相の身辺警護の経験がある事から暗殺団のリーダーに抜擢。でも彼は,そんな恐ろしい組織のメンバーとは思えないような,普通の若い旦那さんです。この奥さんがまた,明るくて逞しい人です。奥さんの強さが,全編通じて救いでしたね。

エリック・バナは,トロイからの肉体をキープしていますね。やたらと服を脱いだシーンが多かったのがちょっとミソ(笑)です。元々はコメディアンだというのが信じられない素晴らしい演技力ですね。でもたまには彼のコメディアンな面も見てみたいなあ。シリアスな物しか観た事ありません。日本でも,コメディアンでありながら,シリアスドラマで抜群の演技力を見せる人は多いですが,笑いはあらゆる表現力を鍛える為には有効なのでしょうか。

舞台は,イスラエルからヨーロッパ。いろいろな言語が飛び交い,英語もいろいろなアクセントが飛び交いました。字幕が英語になったり,英語以外の時には字幕なしだったりとかもしましたねぇ。ちなみに字幕翻訳は例のあの人ではありませんでした。(まあ無理でしょう) エリック・バナはオージー訛りを出さず,少しはイスラエルぽい訛りをしようとしていた,かな。私もホンモノのイスラエルアクセント英語を聞いた事ありますが,俳優さん達の中には,かなりそれっぽい発音をされていた人もいました。

各国の建物を見るのは,この映画の密かな楽しみでした。ヨーロッパの建物は重厚で,レバノンの建物も独特な雰囲気。おかしかったのは,ギリシャのボロアパートです。ここまで汚いアパートがあるかって。しかし「パパ」と呼ばれる謎のレジスタンス組織のリーダーの農場は,中でも1番きれいでした。

さて,話の方ですが。。。
主人公はミュンヘン事件を起こした11人のアラブ人の暗殺を請け負い,その仕事の様子を淡々と進めていきます。仕事は表面的には成功裏に進んでいきますが,主人公はだんだんと心理的に追い詰められていきます。映画が長く,話の奇想天外さはありませんが,意外にも長くて辛いという気にはなりませんでした。それはおそらく,主人公達の誠実さが,そうさせるんでしょうかね。その途上で会う人々,敵方である人達との一瞬の触れ合いが,辛いんですよね。アヴナーと一瞬同じ部屋に同居したPLOのテロリストが,彼に(エルサレムは)何もないのにどこがいいと訊かれて,何もないがそれが全てだという意味の事を言っていました。これはご存知の方も多いと思いますが,キングダム・オブ・ヘブンでサラディンが言ったのと全く同じ。そんなに長い時間を隔てても,この問題は根本的に何も変わっていないという事です。

そして彼らが仕事を進めるその裏では,1970年代に世間を騒がせたアラブ人ゲリラの事件が報じられて行きます。実は,彼らの起こした事件は,アヴナー達がミュンヘン事件の犯人達を暗殺した事による報復だったとしています。(この辺りがイスラエル人を怒らせた原因でしょうか)スピルバーグは,この時イスラエルがした事を,決して正しいとは言いません。そこはさすがだと思いました。

結局アヴナーは,最後にテロリストのリーダーは残したものの,大方仕事は成功し,家族とブルックリンに住む事になったようです。ラストで,公園で彼に次の仕事を依頼しようとするイスラエルの高官との話が物別れに終わり,高官が立ち去る時,私はこの映画最大の恐怖を見ました。カメラが引いてバックに現れたNYの高層ビル群の中に,何とあの世界貿易センタービルが2本,くっきりと見えていたのです。これはもう明らかに,CGを駆使して,わざとそうしたに違いありません。やがてそこへ話が繋がるという事ですか。。。いや~,この映画を観た甲斐があったと思いました。(汗)

アカデミー賞のノミネート

2006-02-02 02:16:55 | 映画
今年のアカデミー賞のノミネートが発表になりましたね。
普段あまり映画を観ないし,俳優さんも監督さんも知らないので,殆ど失礼な記事になってしまいますが,お許しを~;

まずポタファンとして嬉しいのは,おそらく初めて,アカデミー賞という物に,ノミネートされましたね。美術賞。ライバルは皆強そうなので,まあ今年は取れるとは思いませんが,7巻の映画辺りでは,是非,2つ3つは受賞できそうな物を作って欲しいですね。

そして,例のあの人,レイフ・ファインズが主演する,The Constant Gardener(ナイロビの蜂,という邦題なんですね)が,4部門もノミネートされています。ただ,残念ながら,主演男優賞のノミネートはなかったなぁ~。

で,次は指輪つながりですが‥,
主演男優賞と言えば,History of Violenceは期待していたんですが,ちょっと残念でしたね~,助演男優賞と脚色賞は入っているんだけどな~(泣) いやホント,指輪キャストで,最初にオスカー取るのは,ヴィゴさんだと思っているんですけどねぇ。。。

指輪キャストの出ている映画でと言えば,North Country/スタンドアップは主演女優賞入ってますね。そして,宇宙戦争が,3部門入ってます。

今回,私に取ってちょっと嬉しかったのは,指輪キャストが縁で観た映画から注目するようになった俳優さん達の出ている映画が,一挙に重要な賞の候補に上がった事です。例えば,Brokeback Mountain,ヒース・レジャーとか,プライドと偏見,キーラ・ナイトレイ,そして,エリック・バナが主演しているミュンヘンが,たくさんノミネートされてます。それと,ジョニデ,コープスブライドにチャーリーとチョコレート工場,ナオミ・ワッツ,キング・コングね。この俳優さん達,よく考えてみたら,全て同一の指輪キャスト,オーランド・ブルームが出ている映画を観た事が縁で,注目するようになったんですよね。(笑) そうそう,それを言ったら,リアム・ニーソンが出ている,バットマン・ビギンズもそうですよね。(笑)

私は,何故か,オーランド・ブルームの出演映画を映画館で観た確率も高いし,DVDの所有率も高いです。特別好きな俳優さんというわけではないのですが。(汗)ただ,演技に対してとても真面目で,好感は持てますね。10年20年したら,ドエライ俳優さんになる,かなあ。。。

そうだ,指輪ファンとしては,キング・コングが一杯ノミネートされている事も喜ばなくてはならなかったですね。(忘れてた(汗))

あと,ちょっとツボだったのは,ナルニアが3部門,March of the Penguins/皇帝ペンギンがドキュメンタリー賞部門に入っている事かな。。。そうだ,それとYahooの評価がボロクソで,恐々観に行ったMemoirs of a Geisha/SAYURIが,たくさんノミネートされてますね。やっぱしあの映画は良かったって事なんですよね。ほっ;

カッコーの巣の上で

2006-01-29 14:11:05 | 映画
まだ1/4しか読んでないのですが,別ブログで原作読書感想アップ中の本の映画をDVDで鑑賞しました。

この映画は,1975年のアカデミー賞で9部門ノミネートされ,5部門を獲得したそうです。ROTK等は11部門獲得しましたが,この映画はその半分の5部門と言っても,作品賞,監督賞,主演男優賞,主演女優賞,脚本賞,‥と,重要な賞ばかり取っています。実質的には,本当に素晴らしい映画という事なのでしょう。

これは余談ですが,この映画は,音楽も素晴らしいのに,何故作曲賞を取れなかったんだろうと思ったら,それを受賞したのは「ジョーズ」でした。そりゃしょーがないわ!(笑)

それにしても,優れた原作の映画化,という点に於いては,LOTRと共通ですね。また,それ以前はそれほど有名でなく,この映画で知名度がぐんと上がったというキャストがいるという点も共通ではないかと思います。

30年も前の有名な映画ですので,今更言ってもしょうがないのですが,ネタバレ注意,でございます。(笑)

主なキャラクタを演じた俳優さんからチェックしてみると,‥

McMurphyを演じたジャック・ニコルソン。もちろん今や押しも押されぬ大御所ですが,ハンサムというイメージではなかった? 私は映画を観るまで顔すら忘れてましたが(汗),でもこの映画のMcMurphyは原作通りの「いい男」でした。ハンサムというイメージがなくても,一流の俳優は見栄えを合わせてくるもんだなあと思いました。(笑)

仮病で入院してきた彼は,他の患者がもう既に疑問を持たないような,いろいろな「変な習慣」に,普通に疑問を持つのですが,その表情がカッコいいです。ある時は正攻法で,またある時は奇想天外な方法で,いろいろ改革を試みるのですが,ついに病院を見捨てて逃亡を図ろうとします。一緒に行こう,と,声を掛けるのですが,これに応えたのは,小説の語り手であるChiefと,McMurphyの連れの女性に一目惚れした吃音障害を持つ若い患者Billy Bibbitだけ。

今まさに出て行こうとする時,残していく患者を見ている表情がまた感慨深いものでした。でも,彼は結局,Billy Bibbitに時間を与えた為に逃げ損なってしまいます。そして,彼が,Billyにかけた気遣いを,完全無視したRatched看護婦に,溜まりに溜まった怒りをぶつけてしまいます。

問題のRatched看護婦を演じたのは,ルイーズ・フレッチャーという,現在も現役で活躍する女優さんです。原作では50才前後だけどグラマーで「well-preserved」(笑)な美人看護婦というキャラクタでした。さすがに当時50才ではなかったようですが(笑)年の割りに若く見えるきれいな女優さんです。また,看護婦のキャップが似合う方で,その後も看護婦さんを演じた事があったようですね。映画で驚いたのは,McMurphyに首を絞められた後,首に包帯を巻いてすぐに業務に復帰していた事です。

IMDBでキャストをチェックしたら,ぶったまげました。Billy Bibbitを演じたのは,ななんと当時新人のブラッド・ドゥーリフでした! 名前から「Hobbit」を連想してしまいます(笑)が,この病院でも皆から可愛がられる存在なんですね。McMurphyが逃亡を図った日に,彼が連れてきた女性に恋をした事をためらいがちに告白し,彼の許可をもらって彼女と一夜を共にして,一瞬まともさを取り戻すのですが,それは病院内の事。当然,Ratched看護婦に叱られ,お母さんに言いつけるという言葉に逆上,ひどく狼狽し,悲惨な末路を辿ってしまいます。この一連の「McMurphyの禍」(←LOTR風(笑))となる行為の演技が,本当に素晴らしく,完全に場をかっさらってしまいます。

もしアカデミー賞に「新人賞」があれば,きっと取れたでしょうにと思ったら,この演技で,ゴールデン・グローブ賞の新人賞を取っていました。でも,元々舞台俳優だった彼は,その光栄にも,もちろんその後LOTR等での高い評価にも溺れる事無く,地道に活動していますね。

指輪キャストが出ていると知り,急に力が入って参りました。(笑) 

‥McMurphyを待っていたのは「ロボトミー」でした。しかし,McMurphyの行動に勇気付けられ,喋る能力を取り戻した語り手のChiefは,McMurphyに「君をこんな姿のままで置いていけない,一緒に連れていくよ。」と言って,彼を「連れて」病院を脱走して行きます。窓を割って走り去るChiefの後姿を,声にならない「ブラボー!」で見送っていたのは‥‥誰?! Harding? (すみません,キャストとキャラクタの顔が一致してない。。)

ところで,Chiefは小説上では混血ですが,演じた俳優さんはWill Sampsonという,クリーク族というネイティブの一員で,実際身長も原作のChiefのように2mあったそうです。どこかで見た顔だなあと思っていたら,この映画以降に,いろいろな所で「チーフ」を演じていたようです。ただ,残念な事に,1987年に53才の若さで亡くなったそうです。

‥で,まだ原作の方は1/4しか読んでいないのですが,この話にはいろいろな「テーマ」がありそうです。本の方はまた楽しみに読んでいくとします。

それにしても,いかに優れた映画と言っても,やっぱり原作には到底かなわないというのは,既にこの時点でわかります。映画では語られていなかった伏線もあるし,個々の患者についての説明もいろいろあるし,そうそう,原作では重要な役割を果たしているHardingが,映画ではあまり目立っていませんでしたね。また,Ratched看護婦のどこに問題があるのか,もっときちんと説明されています。(映画だけを見ると,単なる嫌なオバサン程度に見られてしまいそうなんですけどね)

高画質版!

2006-01-06 01:51:50 | 映画
ハリポタの記事をあさっていたら,見つけました。いよいよ,Sony提唱のブルーレイ方式でのDVDが出る事になり,その中に,LOTR,も,混じっているそうです。ハリポタ,LOTRをはじめ,キングコング,ミッション・インポッシブル等も入っているそうですよ。詳しいリリース予定日などはまた後日という事。おそらく夏以降なのでしょうね。

ただ,気になりますのは,既出の映画はいいのですが,新しい映画は,まさか高画質版だけしか出ないって事はないでしょうねえ? 当分プレーヤー買う気はないんですけど。。(汗)

Memoirs of a Geisha

2005-12-18 19:31:48 | 映画
Yahooでは,メッチャボロクソ評判の悪いこの映画,とにかく前売り券を持っているので,消化しなくてはなりません。ほとんど,怖いもの見たさ(笑)状態で,今朝のこの寒さの中,6時起きして行って参りました。

しかし,いざ観てみると,いや,別に前売り券を買ってしまった負け惜しみではなくて,全然嫌いではありませんでしたよ。そもそも,原作からガイジンさんの作ったもので,監督も「シカゴ」の監督さんだと思えば,十分許容範囲でした。

幸い?,私は右前も左前もわかりませんので(笑),着物の着こなしは気になりませんでした。子役の女の子はめっちゃかわいい(しかもうまい)し,チャン・ツィーもかわいいし,青い目も(画面暗かったので(爆))気になりませんでした。他の中国のお姐さん方も皆美しかったし,日本の俳優さん方も頑張っていて,特に桃井かおりと工藤夕貴はとてもよかったです。

ただ,不気味と言えば,お披露目の雪女?の踊りは本当にブキミでした。(笑) せっかく踊りの得意なチャン・ツィーが日本の踊りをどう踊るか,期待していたのに,さすがにアレはちょっと~‥‥ですね。

一体何が日本人の観客をこんなに怒らせるのか,残念ながら,デリカシーのない私には理解できませんでした。人物に深みがないって言われますけど,そ~んなのLOTRやハリポタで,原作の深みを削られて慣れっこですしね。ストーリーは特にエキサイティングというわけではありませんが,まあまあまとまっていて,無理はありませんでした。(原作ってこんな話だったのかなあ?????といかにもアヤシイ所はありますが)

1つ考えられるのは,「台本がめちゃめちゃ」と仰っていた方が多かったようなので,ひょっとすると,‥‥「字幕」?(ええ,例のあのしとでした) わざわざ吹替版もご覧になった方がいて,そちらは感動したという事ですので。。。(汗) 実はこの映画に関しては,日本人と,発音明瞭中国人の英語ですので,とっても聞き取りやすかった為,私は字幕をほぼ完全無視できました。それがよかったのかもしれません。

しかし本当に字幕のせいだとしたら,これはもう売り上げに直接響いている事になりますので,責任問題です。日本の映画マーケットは本当に,もう本気で考え直して欲しいですね!

‥という事で,全ての方におすすめかどうかはちょっとビミョーですが,まあ,それぞれの俳優さんのファンの方と,嫌われる原因が,映画そのものなのか,字幕なのか,見きわめたい方には,ちょっとお勧めです。

ハリポタ映画はそろそろLOTR映画と比べられるか?

2005-12-02 00:11:00 | 映画
ハリポタ6巻の内容に関するネタバレは入れませんが,最後の方にちょっと触れてますので,6巻についていかなる情報も見たくない方は避けた方が賢明です。

今度のGOF映画については,1回目の鑑賞から時間が経つにつれて,(私は事前に全く復習してなかったので(笑))後になってからいろいろ思い出して,結構大事な事が抜けていたりして,今頃文句が一杯出てきている(笑)のですが,それでも,やっぱり4つの中で最高だと思ってます。ブログに投稿した以外にも,友達にメールを出したり,某所に投稿したり,その他にもストックしているメモが一杯。ポタ映画でこれだけたくさん書く事が出てきたのは初めての事です。

これってLOTR映画にちょっと似た現象なんですよね。気に入らない所はあって文句をダラダラ言っていても,来週には2回目に行こうと思っているんですよね。(笑) しかし,では,いよいよついにポタ映画もLOTR映画と肩を並べる所まで来たか?かと言うと,それは結構根本的に違ってたりします。

今回のGOF映画,どうもハリー・ポッターシリーズそのものに愛着があればある人ほど,高い評価を与えているようですが,そうでない人は,‥‥‥なんですよね。わかり易く言えば,盛り上がっているのは,どうもポッタリアンと言われる人達だけみたいな感じです。(笑) 映画館も心なしかPOAまでの時代に比べて空いているような‥(汗) あまり原作に愛着を持っていない人でも,ある程度映画を楽しめたLOTRとは,そこが随分違います。(‥まあそういう事ですので,シリーズにあまり愛着のない方は,現在のこの映画に対する評価は少し眉につばをつけて見られたほうがいいかも(汗))

もう1つLOTRと大きく違うのは,LOTRは1人の監督が全部まとめて同時期に撮った物ですが,ポタは,既に監督は3人目,サントラ作曲もついに2人目です。だから,最初の2つ,3つ目,4つ目でそれぞれ全然雰囲気が違います。LOTRの時は,1人の監督がまとめて全部撮るのが正しいやり方だと思いましたが,1つ方向を間違えると結構取り返しがつかなくなるんですよね。実は,ポタファンでない方には怒られるかもしれませんが,ROTK SEEに比べたら,GOF映画の方がよっぽどいいなぁ~と感じていたりします。(いやもちろん,これは私の個人的な独断ですが(笑)) 

ポタ映画を観ていると,ホントに,LOTRも1話毎に監督替えもアリだったかなあと思ったりしますよ。(笑) 監督がしょっちゅう変わる事で,うまい具合に原作に忠実で,LOTRのような原作ファンへの裏切りは少ないんですよ。これだけは,ホントによかったなぁと思います。

ところで話は全然変わりますが,今回は,おそらく,6巻を読んでいるかどうかでも,かなり印象が違うと思います。(今この時点で6巻を読了しているのは,間違いなくポッタリアンですから!(笑)),前回の映画の時も,5巻を読了しているかどうかで,感動度が違って見えたはずですが,ただ,それは特定のキャラクタやシーンに関してだけだったと思います。しかし,今回の場合,6巻の読了効果はおそらく相当広い範囲に現れると思います。‥なので,今ここを読まれていて,6巻は翻訳版を待っているという方,是非,6巻読了後に,もう1回,観て下さい。きっと,全体の印象が変わりますよ。

ハリー・ポッターと炎のゴブレット(ネタバレです)

2005-11-27 11:09:08 | 映画
3つのブログのどこに感想を書こうと思いましたが,こちらに映画カテゴリがあるので,まずこちらに,5巻までを既読前提とした原作ファンの立場での感想を書こうと思います。

まず,本題に入る前に,いつも楽しみにしているのが,予告編です。今回は,「キングコング」「Mr.&Mrs.スミス」と「ナルニア」の予告編を観る事ができました。「キングコング」は,ご存知PJの最新作ですが,得意ジャンルではないので,おそらく観に行かないかなあ。「Mr.&Mrs.スミス」は,超人気俳優同士の共演だったので,へそ曲がりの私は最初全然その気がなかったのですが,予告編が面白かったので,観に行くかもしれません。「ナルニア」は最新の予告編でした。実は予想に反して,吹替版の予告編でした。(え!完全お子様向け前提映画だったのね!)ピーターの「Narnia~!」を大音響で聴きたかったのに,残念!‥と思いきや,吹替の「ナルニア~!」もなかなかカッコよかったですよ。

話が逸れてしまいましたが,まずは今までの4つの映画の中では,噂どおり1番よかったと思います。前半はかなりちょっと無理矢理な駆け足でしたが,後半は,省略は多かったですが,落ち着いて観る事ができ,原作ファンとしては,特別嫌な改変もなく,まあまあ安心して観る事ができました。ちなみに,ハリポタ映画としては初めて「もう1~2回観に行っちゃおうかなあ~」と思っています。(私は前作も2回観ましたが,それは1回目の席が悪過ぎ(1番前)だったからです。)

ただ,原作ファンの方は,映画を観る前に,本を読み返したり,朗読CDを聴いたり,予習をしないで行く方がいいかなあ(笑) 私は前作の時にそれをやって,省略がとても気になったので,今回は一切しないで行きました。

今回新しく加わったメンバーで,特によかったのは,私的にはセドリック・ディゴリー,マッド-アイ・ムーディ,ヴォルデモート,リータ・スキーターだと思いました。セドリックは原作以上にいい感じで皆に愛される優等生らしくて,彼が殺された事が本当に悲しいと思えるし,マッド-アイ・ムーディ先生は,俳優さんの役柄に対する解釈がよくて,原作の雰囲気をうまく醸し出していました。フェレットの後の「あっかんべぇ~」が最高(笑)。ヴォルデモートは,レイフ・ファインズの素顔が台無し(笑)ですが,演技は素晴らしかったですよ。都合上吹替え版を鑑賞される方も,機会があればぜひ,生の声を聞いて頂きたいです。また指が美しいです。史上最悪の悪役としては,何とも~な効果がありました。リータ・スキーターは,原作のいやらしさが感じられませんでしたが,きれいだし,むしろ頭悪くてかわいい人だなと思わせられてしまいました。

私にとっては,バーティ・クラウチ Jr.は,死喰い人で1番気になるキャラクタで,バーティ・クラウチ Jr.としての出番が思っていたより多くてしかもカッコよかったりするのは嬉しいのですが,結局単純な悪役としてしか描かれてなくて,マッド-アイ・ムーディ先生としての場面も含め,父親との軋轢はチラッと程度で,彼が何故死喰い人になったのかなど,殆ど描かれてなかったのが残念です。

クラムとフラーはもっとたくさん見たかったなあ。6巻より長い4巻を2時間半にまとめる上では仕方ないのかもしれませんが。。。チョウ・チャンはちょっといまいちでした。しろうとっぽさが初々しいかなという見方もありますが,次回は重要な役割なので頑張って欲しい所です。

いつものメンバーについては,まず3人組は,やはり年齢を重ねる毎にいろいろ進化の跡が見えますね。特にロンが地味ながらいい味出しててよかったなあと思いました。彼はこれからも微妙に1番演技力を要求される役柄ですので,5巻6巻の映画化が楽しみです。何気に笑い所を押さえていた双子もよかったですよ。出番はあまり多くありませんでしたが,ネビル君の成長に思わず目を見張らせられました。

出番が少ないと言えば,声の出演とカルシファーな場面(笑)しかないシリウスでしたが,久しぶりに,シリウスが生きていたという実感が感じられたのは嬉しかったです。

実はダンブルドア先生は大丈夫なのかと心配していたのですが,思ったよりちゃんと原作に忠実だったので,安心しました。前作の時よりずっとダンブルドア先生らしくなりましたね。

今回「いつものメンバー」で特別賞をあげたいのはミセス・ノリスでした。ダンパの時,皆が踊りだすと,彼女もフィルチの腕の中で嬉しそうに「ゴロゴロ」と言っていたのが不気味かわいかったです。(笑)

ところで,ネタバレクリップ等でセドリックの傍にいた男性,私はバグマンさんだと思っていたのですが,バグマンさんは映画には登場せず,バグマンさんだと思っていたのはセドリックのお父さんのエイモス・ディゴリー氏でした。(汗)でも原作の「人のよさそうな人」という記述とぴったしですね。

最後はいわゆる「すっきりしない」終わり方ですね。続き物だし,原作もそうなのだから,それはそれでいいと思います。

‥という事で,こちらのブログではこの辺までとしたいと思います。そのうち6巻既読での立場の感想をネタバレブログの方に書こうかなと思います。

ズレ

2005-11-13 22:16:01 | 映画
普段あまり映画を観ない私が,いかに「日本の映画界の感覚」を全く理解してないか,という見本のような話です。(笑)

私はAppleのHDトレーラーでそのトレーラーを見つけました。これって「地味だけどそこそこ面白そう。日本でもやるといいねえ。」‥‥と思っていたら,なんと既に日本で公開が始まっておりました。‥って,意見が合ったのではって? いえ,そんな事ではありません。私はこの映画が,本当に日本で公開されるとは思ってなかったんですよ。(笑)それがこんなにスムーズに公開されて,超~ビックリしております。

その映画の名前は,「イン・ハー・シューズ」でございます。

やはり年に1度の楽しみか?(汗)

2005-11-08 07:26:09 | 映画
何のカテゴリーにしようか迷いましたが,結局映画にしました。

思えば,去年の今頃はROTR SEEを(期待を込めて)待っていたんですね。11月は,まだ,「例のネタバレ掲示板による,SEE実態の暴露」のある前でしたので,まあ幸せな時代でした。(笑)

PJが(あるいはもはや他の人でもよいのですが)いつ「ホビットの冒険」に着手してくれるか,なんですが,実は,キングコングの次は(これはやや古い噂なので,現在も進行しているのかどうか定かではありませんが),あるソフトウェア開発がテーマの映画を手がけるとか。「ソフトウェア開発がテーマ」の小説と言うとウチの業界(私もその業界の端くれです(汗))では,Show StoppersというWindowsNTの(ド根性(笑))開発物語が有名ですが,その話とは違う物だそうです。そんな有名なソフトウェアの話ではなかったと思いますので,もしかするとNZのローカルな話かもしれません。(うろ覚えですみません) それにしても,そんな話,業界以外にウケるとは思えませんが,プロジェクトXのようなものなのでしょうか? でもPJと言うか外国映画だと何か素直な作りになるような気がしなくて,「誇張」が入りそうで,それはそれで心配ですが‥。

‥と話が脱線してしまいましたが(汗),次にそんな映画をやるという事は,ホビットはまたまた遠のくという事ですね。

今はハワード・ショアのFOTR完全版を待っているのですが,本当に年に1度の楽しみとなっています。この間,(Gさんの所ででしたっけ?)「ハワード・ショアの完全版もまさか1年に1度ではないでしょうね。」と言いましたが,これはあながち冗談ではなくなるかもしれませんね。

祝!ヴェニスの商人公開

2005-10-30 09:17:32 | 映画
ずっと前にネタバレブログでこっそり特集しましたが,アル・パチーノ酒宴じゃなくて‥主演,のヴェニスの商人,地味ながら公開です。詳しくはこちら。東京では公開映画館は2つしかありませんが,テアトルタイムズスクエアに行くと,品のよいキャンペーンをやっているようです。

この映画は,シェークスピアの原作に忠実っていうか,「そのまま」でございますよ。私は英文字幕付きDVD持っていますが,これはなかなかキビシイものがあります。しかしそれだけ格調高く,ホンモノの舞台の雰囲気を垣間見る事もできるのではないでしょうか。そして,俳優さん達が素晴らしいです。難しいホンモノのセリフを使いながらも,生き生きとしているんですよね。

指輪物語がお好きな皆さんには,ガンダルフがバタバーさんに託した手紙に書いた,アラゴルンを意味する,"All that is gold does not glitter"は,このお話に出てくる"All that glister is not gold."をヒネったモノなんですよ。このセリフは英語の諺的にも使われていますね。

字幕は少し心配ですが,字幕翻訳+字幕監督が付いているので,期待できるでしょうかね?

Run!Run!Run!