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ふむ道,小道,数多く

趣味いろいろ。2014/9に別ブログを合体したので、渾然一体となってしまいました(笑)

The Anger of God : プロローグ

2009-07-06 21:57:25 | Athelstan・Doherty
The Anger of God (Sorrowful Mysteries of Brother Athelstan)The Anger of God (Sorrowful Mysteries of Brother Athelstan)
価格:¥ 1,247(税込)
発売日:2001-06-09


結局,「いつもの奴」を読む事にしました。(笑)
1年ぶりのアセルスタンです。

ある男性が,さびれた墓の前で人待ち顔。フクロウにおびえるこの男性が待っていたのは,イラ・デイ=The Anger of Godと名乗る謎の男。どうやら2人共,フランスのガレー船による侵攻も,スコットランドの侵略も,農民の蜂起に対しても打つ手がないくせに,口先男(笑)のジョン・オブ・ゴーントの反対勢力のようです。

一方,ロンドン橋の,いつもの,「頭置き場」(汗)。泥棒が密かに侵入。この泥棒,どうやらクランストン卿の顔見知り(笑),ある「頭」を盗んで行きました。

そして,サザクのある家では,エクソシスト化した娘に,最初の妻を殺したと迫られ,困惑する父ウォルター・ホブトンと2番目の夫人エリナー。エリナーはイミシンに,娘には魔よけが必要ですわね,ウソを言っていると暴いてやりますわ,と,言ってます。

ふっふっふっ、やっぱ楽しみだわ~。



覚書

2009-03-29 13:00:37 | Athelstan・Doherty
突然ですが、Crownerに意外と苦戦(もう4ヶ月もかかってるよ(爆))しているので、ドハティ小説について、忘れないよう(爆)覚書です。

ドハティさんの小説は,全くの空想ではなく,実際に起きた事件に基づいているのだそうです。

ここで,3つのシリーズの主人公達の比較です。

まず年齢について。
アセルスタンは30才前後,クランストンは40代半ばです。
コーベットは1巻では30才前後,ラナルフは17才前後ですがシリーズの主な舞台はそこから15年後以降になるそうです。
しかしロジャー・シャロットシリーズは,語りこそ90才のシャロットですが(爆),1巻はシャロット20才,ベンジャミン22才,5巻でもそこから10年と経っていません。つまり,他のシリーズに比べ,圧倒的に若いコンビです。

次に主人公達の外見。
アセルスタンは小柄,クランストンは見事なメタボ体形,コーベットとラナルフについて,1巻でははっきりとは書かれていませんが(別の巻でコーベットは長身でハンサムと言われてます),2人共女性にモテるので,かなり良いのではないでしょうか。シャロットはサル?(笑),ベンジャミンはかなりハンサムらしいです。

外見と言えば,お色気シーンですが。。
アセルスタンに関しては,職業柄期待できないでしょうねぇ。
クランストンは「寝室の英雄」と言われてます(爆)が,実況中継される可能性は。。
で,最初にアセルスタンシリーズを読んだので,お色気シーンが描ける作家とは想ってませんでした。(爆)
コーベットとラナルフは,かなり女性にモテます。
シャロットは,主人の隙をついて,主人に色目を使う女性まで「頂き」です。(爆)
ベンジャミンは,ハンサムだそうですが,1人の女性を一生守ると誓っているのでどうなのでしょう? もっとも,シャロットの一人称で描かれているので,実況中継はなさそうですねぇ。

お約束の暗い過去について。
アセルスタンは,見習い修道士だった時,百年戦争に出征する兵士達に刺激を受け,弟を連れて戦争に参加,結果,弟は戦死し,両親も悲しみの為に早世。
クランストンは,一人息子を流行り病で失ってます。もっとも,3巻でその悲しみを打ち消してくれるおめでたい出来事がありましたが。
コーベットは,妻と娘を流行り病で亡くしています。
ラナルフは,若くして死刑寸前の身でした。
ベンジャミンは,想い人が他の男に熱を上げて捨てられ,気が狂ってしまいました。そして相手の男を決闘の末殺しています。
Shellotは,意外といろいろあるんですね。(^^;) ラナルフと同様の不良少年でしたが,一度極刑を免れ兵役に出て,その戦争で恐ろしい経験をし,戻った時に母を亡くし,仇と狙った医者に一旦仕返しに成功しますが,返り討ちに遭い無実の罪であわや死刑。。という所をベンジャミンに救われたのでした。


Spy in Chancery : 余談その3

2008-12-07 08:43:24 | Athelstan・Doherty
3巻でコーベットの上司となったイングランド王エドワード1世が,あの手この手を使っていろいろ操作しているスコットランド王国についてです。

2巻で,名君アレキサンダー3世を事故で失い,国民の皆さんはさぞかし不安だったろうと思います。その後何が起きていたかというと,アレキサンダー3世と前妻マーガレット(エドワード1世の妹)との間にマーガレットという王女がいて,ノルウェー王家に嫁いでいましたが,そこにまたまた(^^;)マーガレットという娘がいたんですね。当時4歳位だったその女の子は,エドワード1世のワガママ(笑)で無理やり女王になりました。その後,幼い女王様はスコットランドに渡る事になりましたが,何と旅の途中,海難事故(船酔い説も)で亡くなってしまうんですね。その他に正統な跡継ぎがなかった為,13人の候補が乱立。ここでまたエドワード1世のワガママで王位に就いたのがジョン・ベイリオル。しかし,彼はイングランドを裏切る事(^^;)に失敗,ちょうどコーベットがウェールズに調査旅行していた頃,エドワード1世に蹴散らされ,廃位されてロンドン塔に押し込められてしまいます。

余談ですが,当時のノルウェー王家は,「Fairhair」王朝。何か,エルフみたい(^o^)でございます。

で,その後,しばらくスコットランドは王様不在となってしまいますが,やがて2巻でコーベットが面会したこわもてのおっさんの同名の孫ロバート・ブルースが1306年ようやく空位を埋めます。

その後もエリザベス1世の時代にメアリー女王が首を刎ねられるというショッキングな事件に見舞われるスコットランドですが,実は,スコットランドの王家の歴史はスゴイ!(汗)こちらの本を読んで,いろいろ勉強しました。

スコットランド王国史話 (中公文庫)スコットランド王国史話 (中公文庫)
価格:¥ 1,050(税込)
発売日:2002-03


元々この国の王位の継承方法が変わっていて,王家の親類一同の中から最も優れた者を選ぶタニストリーというシステムで,毎回大勢の候補の中から選ばれていたようです。現代なら有効そうなシステムですが,バーバリアンの時代にこんなシステムがうまく作動するとは思えませんな。(笑) これが王座を狙う者同士の争いを招き,何と,9世紀から11世紀まで約200年間,このシステムが廃止されるまで,王様の9割位の確率で血で血を洗う親族同士の凄惨な争いという運命に見舞われます。

タニストリーの廃止を最初に提案,王位は直系の長男が継ぐべきものと試みようとしたのはマルコム2世という王様だそうです。彼自身は息子がなかったので自分の孫に強引に王位を継がせます。まあしかし,先祖代々のシステム,最初からそううまくいくはずはありません。最初に試練に立たされた孫の名はダンカン1世。はい,この名前を聞いたらもうキタ~~~~~!(爆)ですよね。映画か舞台で見るなら豆兄貴顔がとても似合いそうな(爆)あの男がやって参ります。マクベス。実在のスコットランド王なんですね。

でも,あの話は決して特殊な話ではなく,元々スコットランド王家代々に引き継がれた,お約束(汗)だったんですねぇ。。

とはいえ,ダンカン1世の子孫がマクベスに反発の狼煙を上げまたしても同じ悲劇が。。。でも、まあ、少しずつ,直系の子孫が継ぐ形が認められるようになり,王様が生涯を全うする率も上がっていたのでした。(^^;)


Spy in Chancery : 16-18 と感想

2008-12-06 00:41:38 | Athelstan・Doherty
Spy in Chancery : 16-18 と感想
Spy in Chancery (A Medieval Mystery Featuring Hugh Corbett)Spy in Chancery (A Medieval Mystery Featuring Hugh Corbett)
価格:¥ 1,079(税込)
発売日:1991-07-04


(16)
コーベットとラナルフは,ルイ・オブ・エブルーの一行について再びフランスへ。コーベットは陽動作戦で本物のスパイが尻尾を出すのを待ち構えております。しかし,彼らはフランスでまたしても「拘束生活」を余儀なくされますが,ラナルフがイングランドの人質を発見。テューバービルの息子達と会う事ができました。コーベットはそこで何と,ウォータートンと会っていた女性を発見。何と,リッチモンド伯の娘さんエリノアでした。実は彼女とウォータートンはお互い想っているのですが,父に反対され,引き離されているのだそう。そんな2人を,何故かドゥ・クラオンが支援しているのだそうです。

(17)
フランス王家総出のミーティングに呼ばれたコーベットを待っていたのは,フィリップ4世提案の平和条約。彼の娘イサベラと,エドワードの跡継ぎを結婚させるというもの。実は,ドハティさんは,イングランド最悪の愚王エドワード2世と最悪の悪妻イサベラ王妃夫妻の研究の第一人者。
Isabella and the Strange Death of Edward IIIsabella and the Strange Death of Edward II
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発売日:2004-02-26

まあ,それはさておいて,フィリップの孫がガスコーニュを支配するのか,イングランドの玉座に座るのかと,おそれおののくコーベット。(笑)
料理がなかなか豪華です。ヤツメウナギ,ウナギ,鮭,鹿肉,白鳥焼き。この組み合わせは現代ではなかなか食べられないでしょう。(笑)コーベットは,リッチモンドの娘と会った事がドゥ・クラオンにバレないうちに,さっさと帰国。人質達も解放されます。

(18)
いよいよ事件の謎解き。。。おっとその話はヌキ(爆)
コーベットは事件解決のご褒美に,モーガンについて。。言おうとしたら,王様自ら,モーガンの姪ミーヴが指輪を送り返して来たと。がっかりしているコーベットに,「その指輪を持って,ちゃんと私に下さいとの言伝だ」
ふうん,さて,続きはどうなるんでしょう? な所で,お話は終了です。

このシリーズ,前から思っていたのですが,13世紀のイギリスは,景色とかとってもLOTR的。やっぱりイギリスの景色が元になっていたんだなあと改めて思いました。シリーズの本は今後もたくさんあるので,これからも楽しんで読んで行きたいと思います。


Spy in Chancery : 13-15 おまとめ

2008-12-05 00:07:28 | Athelstan・Doherty
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(13)
コーベットはそろそろニースを発ちたい所ですが,オーウェンが部屋につかつか入ってきて,拘束。オーウェンて,なんか蛇の舌グリマみたいね。(笑)彼らはしばらく拘束。ラナルフは,ガレスを買収してはどうか(彼は完全には狂ってない)とアドバイス。
確かにガレスはお金を払うと少しずつ口を割ってくれました。2人が拘束されている間,フランス船が来ていた事や,ウォータートンの名前が出てきた事がわかります。
ところが,ガレスと話していた所をオーウェンに見られてしまいます。コーベット,何とか部屋に戻ると足音。鞄からクロスボーをまさぐり出し待ち構えていると,血の付いた剣を持ったオーウェンが入室。今ガレスを殺してきたと言います。慌ててクロスボーで応戦。
そこへミーヴ。彼女はてっきりコーベットが殺されたと思った様子。彼女はすぐニースを出る事をアドバイス。城の抜け道を経て海岸へ。彼女は,海岸沿いの漁村のグリフィスという漁師に見せてとケルト十字の指輪を渡します。コーベットは,とっさに既婚時代の指輪を彼女に渡します。

(14)
コーベットとラナルフは,無事,漁村でグリフィスに会います。ミーヴの名と指輪を出すと,すぐに船を出してくれました。彼らは,リッチモンド伯の支配下にいるのだそう。(ミーヴはこんな事に備えてそんな用意をしているのね。伯父さんを信用してないのかしら?)約1週間かかってブリストルに到着。ただのボートだったようだけど,トイレとかオープンなんだろか?(^^;) ヘンな所が気になってしまいました。(爆)
その頃パリには,ぐずぐずしていたコーベットの代りに,財務室の事務官ロバート・アスペールがスパイとして送られていました。いろいろな噂話を収集している彼に近づく高級娼婦。ところがこれが殺し屋を運んで来たんですね。。。。

(15)
コーベットとラナルフはブリストルからロンドンへの帰り道,スコットランドから戻ってきた軍隊と遭遇。ベイリオルもう負けちゃったんですねぇ。(^^;) ウェールズで大した収穫もなく戻ってきたコーベットは,ランカスター伯から,ウォータートンが逮捕された事を聞きます。しかしどうもウォータートン以外に本星がいると思うコーベット。彼はフィリップの弟ルイ・オブ・エブルーの外交団とのミーティングに呼ばれます。ここで彼は一計を案じ,ランカスター伯に「スパイを捕まえた」と言ってもらいます。これでフランス側の反応を探るつもり。
その後,コーベットは,ロンドン塔に拘留されているウォータートンを何とか助けようと話をします。パリで会っていた女性の事を聞きだそうとしますが,ウォータートンが「恋を知らないお前なんぞに言いたくない。」と逆ギレ。


Spy in Chancery : 11 12

2008-11-29 12:22:24 | Athelstan・Doherty
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発売日:1991-07-04

(11)
コーベットは,モーガンの宮廷の裁判を見る機会がありました。重罪者には厳罰が処され,しかも刑は素早く執行されます。でも夕食の時間は,地元の芸人が来て会話はウェールズ語,モーガンとオーウェンはコーベットとラナルフを馬鹿にしているように見えて落ち着きません。

ある晩,ミーヴがコーベットに「チェスを教えて」と近づきます。早速ドキドキしながら(笑)一生懸命教えるコーベット。でも,いざゲームをすると完敗。実は「私はどの殿方より強いのですよ。」冗談で誘ったのね。でもこれがきっかけで2人は屋上へ。ミーヴは,両親をイングラントとの戦争で失いおじに育てられた事(エオウィンだ~(笑)),退屈な時はチェスをしていた事,等をひとしきり話すと,コーベットにキスして行ってしまいます。

その後,2人は付き合うようになります。不思議とモーガンはジャマしませんでしたが,オーウェンは挑発。何か蛇の舌グリマみたいな奴だな(笑)

(12)
所変わってスコットランド。ジョン・ベイリオル(Wikipediaでの衣装は下着姿?みたいで気になるなあ。。(汗))はアレキサンダー3世亡き後,いろいろなゴタゴタを経てエドワードの後押しで王になりました。おかげでエドワードには「臣下」扱い,スコットランドの有力貴族ブルース家等には後ろ指,の辛い生活です。でも最近の行いがエドワードにバレたら,と,ハラハラドキドキ。彼は,フランス王フィリップと与する事を決意したのです。

この王の決意を聞いたテーブルの隅にいた,オーグルビーという若い騎士,こっそり城を抜け出して,町の酒場に向かいます。そこには,エドワードにスパイとして送られた,公文書部屋の長アプ・リーズ(王宮の書記官全てスパイかい!(笑))がいました。アプ・リーズは話を聞くと謝礼を支払って立ち去りますが,これを影でこっそり見ていた2人組が,オーグルビー(もしくはアプ・リーズか)の命を狙っているようです。(汗)

実は、歴史上、ジョンがイングラントとの戦争に敗れ退位する時期(1296年7月)があと1ヵ月後に迫っているんですね。そろそろ宮廷スパイ事件解決が近づいているのでしょうかね。


Spy in Chancery : 10

2008-11-26 23:11:06 | Athelstan・Doherty
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発売日:1991-07-04

10章読むのに,すっかり時間がかかってしまいましたが,実は,とても面白かったんですよ♪

コーベットとラナルフは,幾つかのイングランド領主の家に泊まりながら(おおこれが現代では英国でなくニュージーランドに残る,いわゆる「ロッジ」の習慣ね),旅を続けます。当時ウェールズ人の中にはキリスト教でない「怖い」宗教があったり,その辺りには何と狼もいたそうで,何だかビルボが旅した中つ国の世界そのものみたいですね。(実は2人はポニーに乗っているのでなおさら。。)

2人は,谷間の入り口からニースという地に入り,モーガン卿の城(砦)が見える平原までやってきました。すると,数人の馬に乗った騎士のお出迎え。何かここの雰囲気,アラゴルン,レゴラス,ギムリがエオメルに出会ったシーンを彷彿とさせるのですが。。。ついでにコーベットは自慢のナイフも没収です。

砦の入り口には首吊り場があり,内部は,これまた何となくエドラスの雰囲気なんですが。。。。

オーウェンという騎士のリーダーに案内され,いよいよ黄金館じゃなくて(笑),モーガン卿の砦に到着。コーベットとラナルフは2階のメインホールに来ました。建物は木造でタペストリーなどいろいろかかっていて,奥に台座が見える構造。で,かつては教会だったのかな,のような造りだそう。頭上の止まり木に,peregrine falcon(ハヤブサ)が停っている,という景色,好きだわ。(^^)

そして,チェスをしていた2人組の所に通されます。1人は,ギルバート・ミーダーという若い金髪色白の男,そしてもう1人は,焦茶の髪と髭,やや使い古しの青いラムウールのマントに,綿シャツ,アメジストのブレスレット(どっかのド派手君主に比べりゃまあ質素で,私は好感持てると思うなあ(笑)),ハヤブサのような鋭い眼を持つ,モーガン卿です。ボルドー産のワインを出しながら,お互いを観察。

で,「名目上は」エドワード1世の遣いであるコーベットは,エドワードは,もしモーガンがタルボット殺しの下手人を捕えたなら,いかなる嫌疑も解くと請け合うと,と,適当な口上(^^;)を伝えます。狸(笑)モーガンは,エドワードに感謝する,が,下手人はまだ捕えてない、と、答えます。

こいつらどうしてやろか~と考えてるコーベット。(笑)

と、その時,ええええ?! エオウィン?? 緑の服,腰に金のベルト,センター分けスレンダー金髪美女が,スカートを少したくしあげて登場。(そりゃ誰だってエオウィンだと思うな(笑))本にそう書いてあったわけではありませんが,おそらく(笑)お口ポッカ~ン,の。コーベット。

ミーヴという名のその女性,「私は牛革のブーツを履いてます。それと濃紺のタイツを履いてます。それでよろしいですか!」モーガン卿,ちょっと嬉しそうに「こやつはわしの姪だ。ちょっと口が悪いがの。」するとミーヴ「いいえ!違いますわ。このイングランド人が,女というものに会った事がないかのように,無礼でしたので!」(ラナルフがこっそり笑っていたのは言うまでもありませんっ(笑))

コーベットとラナルフは,その後しばらくモーガン卿の砦に滞在する事になりました。一応客なんだよね?ですが,牢屋のような部屋。(笑)でもコーベットは,屋上で,爽やかな海風に吹かれながら,モーガン卿の領地の景色を眺めるのが気に入りました。ただ,彼は峰火台のような物を発見。そういえばこの地に来る間にも峰火を目撃しており,何か怪しいと感じるコーベットです。

LOTRチックに見えたのは,気のせいではありませんでした。(笑)エオウィンから峰火まで,使いましたね。(爆)


Spy in Chancery : 9

2008-11-22 10:38:33 | Athelstan・Doherty
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コーベットは,リッチモンド伯爵との面会待ちの間に,ラナルフと一緒に"The Creation"という舞台を楽しみます。話はまあアレ(笑)ですが,豚皮で作った水バッグで洪水を起こしたり,動く天井を使ったり,金属製の道具で神の声や稲妻を作り出したり,なかなか画期的な舞台だったそう。でもいつの間にか消えてるラナルフ。(笑)

市場には,クレオパトラを噛んだというコブラとか,モーゼの"foreskin"(おいっ,ど~してそんなモノ取れるんかいっ)とか,相変わらず怪しげなモノを売っていたそうで。。(^^;) 当時は十字軍時代ですね。何か,その手のおみやげは大流行していた,と,どっか他の本で読んだ事があります。

アパートに帰ると「叫び声」慌ててドアを開けたら,。。。ラナルフお楽しみの最中(爆)でございました。コーベット,酒場に退避。(笑) でも,罪の意識やら,羨ましい気持ちやら,何らや複雑でございます。(^^;)

翌日ようやく,リッチモンド伯との面会が叶いました。
リッチモンド伯は,金髪で贅沢な毛皮の縁取り付きのマントなどをまとい,潤んだ青い目,赤い鼻,釣り上げた魚のように下がった口?(mouth turned down like a landed fish)なヤツで(^^;),コーベットはあまり好きではないようです。リッチモンドによれば,ガスコーニュの敗戦は,イングランドのサポートがなかったせいで,テューバービルは停戦を乱したばか者なのだそう。コーベットは娘との仲を聞いてみましたが,怒られちゃいました。おまけに思いっきりバカにされてしまいます。

という事で,コーベットとラナルフは,ようやくウェールズへ向かいます。1巻でもちらっと触れられていましたが,コーベットはかつて戦争に参加して,ややトラウマ気味な土地です。道すがら,ラナルフに,その10年前の戦いの話や,ウェールズの偉大なリーダー,ルウェリン・アプ・グリフィズと弟ディビッドを襲った厳しい運命等を話しながら,ふと亡き妻メアリーや娘の事を思い出すコーベットです。


Spy in Chancery : 6 7 8 おまとめ

2008-11-16 09:16:03 | Athelstan・Doherty
Spy in Chancery (A Medieval Mystery Featuring Hugh Corbett)Spy in Chancery (A Medieval Mystery Featuring Hugh Corbett)
価格:¥ 1,209(税込)
発売日:1991-07-04


(6)
酒場の外で,ウォータートン,美女,ドゥ・クラオンの逢瀬を出歯亀(笑)していたコーベットに,よつんばいの乞食が近付きます。お恵みを。。という彼に,スー硬貨を出そうとしたその時,乞食が突然襲ってきます。慌てて応戦のコーベット、お~~っと防弾チョッキ着用ですっ(笑),逆に乞食に一撃。やはり,戦争経験のあるコーベット,文科系としては,弱くありませんなあ。(笑)

コーベットはこの件を,あまり信頼してないとはいえ,一応上司であるランカスター伯に報告。伯爵は,ウォータートンを罠にかけるなら,ここよりイングランドの方がよかろう,と,言い,外交団はすぐにパリを発つ事になります。コーベットは,ポエールやフォーヴェルを殺した下手人は乞食だという事を,アパートの管理人の話(フォーヴェルが硬貨を握っていた)からちゃんとわかっていたんですね。

という事で,外交団は早々にフランスから引き揚げです。
ラナルフは,フォーヴェルのアパートの管理人とお楽しみ(笑)だったそうで,ちょっとがっかり?(爆)彼は確か,コーベットが1巻で住んでたアパートの管理人とも。。。(^^;)

まだ,誰が裏切り者なのか,はっきり決まったわけではありませんが,コーベットは,ランカスター伯爵は違うだろうと何となく感じております。

その頃,ヘレフォードのディビッド・タルボットという人物(エドワードのスパイだな)は,ウェールズでフランスと通じている間者の情報をゲット。谷を一生懸命馬を走らせておりました。ようやく出口に到達,これで追手から逃れられると思って安心,喜んで加速したら。。。。。(汗)

(7)
コーベットはウェストミンスター宮殿に呼び出されます。エドワード王とランカスター伯爵の兄弟,Philip le Bel(イケメンフィリップw)に比べたら,地味やなあと思ってるコーベット。(笑)彼は,王様の顔に表れた斑点から,兄弟で言い争ったなと密かに気づいております。白人はこうなるんですね。
やや色黒な日本人ではほとんどわかりませんが,怒るって,結構,体(頭)に負担かけるんですね。(汗)

さてここで,ロイヤル・ブラザーズは,タルボットの事件,ウォータートンの出生のさらなる詳細(母がフランス人であるばかりでなく,父はサイモン・ド・モンフォールのサポーターである事)またその裏には妹婿リッチモンド伯の陰が見え隠れする事など,新情報を提供してくれます。ちなみにリッチモンド伯はフランス人だそうで。。。。それで当時国と国がそんな関係にあっても,イングランド王女と結婚しなくてはならないなんて,フクザツですねぇ。

サイモン・ド・モンフォールの名前は1巻に出てきました。こちらで復習しましょう。

王様によれば,自分が決めた事が,もう数日でイケメン王に伝わっているので(それじゃあ確かにお○○をしただけでも伝わる可能性が。。(爆)),犯人はすぐそばにいるだろうとの事。

という事で,コーベットは,今度はウェールズのモーガンという人物の調査に行く事になりました。

(8)
コーベットは,ウェールズに行く前に,王の忠実な騎士テューバービルに会いに行きます。彼は元々リッチモンド伯に従って,前年のガスコーニュの戦いに参加していました。仏軍は,Le Loup du Guerre(Warwolf→werewolfじゃないぞ(爆))というたいそうな武器で攻めて来たそうです。英語名から想像すると,LOTRに出てきた「グロンド」みたいな物なのでしょうかね?(^o^;) 火の玉と岩の攻撃にたまらず,英国軍敗退とありますが。(それなら同じLOTRでも巨大カタパルトの方が近いような。。)ああそう言えば,汗留守端(すごい面白い変換ミスもったいないからそのまんま(笑))シリーズの方で,フランス軍はネコパルト攻撃(^^;)をしてきたとありましたね。当然クビパルト(滝汗)攻撃もあった事でしょう。もしかすると,ペレンノールの戦いって,百年戦争時代の英仏の争いがモチーフになっていたりして。。

で,話が完全に逸れてしまいました。え?どこだったっけ?(爆) 。。ええそれで,リッチモンドの戦い振りは相当腰抜けだったようで,テューバービルは業を煮やして,勝手に突撃,リッチモンドには怒られたようですが,エドワードに気に入られて,現在の地位を得たのだそうです。

ところで,この戦いでリッチモンドやテューバービルはフランスに家族を人質に出す羽目になったのだそうです。という事で,コーベットはテューバービルを訪ねた後,今度は人質に送る手紙のコピーを保管している公文書倉庫を訪れます。

公文書倉庫と言えば,コーベットの師であり旧友のナイジェル・クービルの職場ですが,爺さん,まだ生きていたな。(笑)ただ,責任者はゴロンディ・アプ・リーズという,名前から明らかにウェールズ人。彼は現在それでもイングランド王に忠誠を誓っているそうですが。しかしイングランドも大変ねえ。フランスとの関係と言い,これじゃ一体誰を信じて良いかわかりませんよね。誰だって反逆者になり得るし。

コーベットは,リッチモンドやテューバービルの家族宛ての手紙をチェック。後で,筆跡から密かに,ウォータートンが,コピー屋である事に気付きます。(え,ゼロックスありませんから,手書きコピーよ。(笑))


Spy in Chancery : 余談その2

2008-11-09 11:50:38 | Athelstan・Doherty
本家UKのAmazonをあさっていたら、何と、カセット版を発見! ドハティ小説にオーディオがあったなんて、初めての発見です。う~~ん、欲しいんだけど、いくら円高で千載一遇のチャンスとはいえ、送料も含めたら、決して安くないし~。せめてCDなら挑戦するんですどねぇ。。。。(泣)



Run!Run!Run!