とろん

きっと、就職したての頃に「味にパンチがねえなあ」とチーフから叱られ続けたせいだと思うけれど、私は何を作っても「ぼんやりしてる」のが許せない。ただ「やさしい」味っていうのは、熱が出たときのおかゆだけで沢山だ。
私の考えが偏狭なのだろうけれど、やたらふわふわしたスフレチーズケーキだとか、ただ甘いだけのムースだとかはマザコンっぽくて嫌だ。
こんな事を書いてしまっているのは、今日のお昼ごはんのせい。３０分近く待ってやっと座れたレストランで、お料理はかなり美味しかったのに、最後の最後でちょっとがっかりな事が！
ムース、ババロア、ゼリーが少しづつ盛られていて、どれもつかみ所のない味でも、そのお店は凄く混んでいたし、お客さんはみんな美味しそうにデザートまで食べていたから、やっぱり私が少数派なのです。（残すの嫌いだから、私も全部食べました。）

夕方帰ってきて、おもむろに作り始めたのが「黒糖ブランマンジェ」。
ブランマンジェは、白い食べ物っていう意味だけど、これは黒糖で作ってるからベージュ色。
「やさしい」味にちょっとだけアクセントが欲しくて、上に砕いた黒糖を少し乗せました。ゆるゆるの舌触りに、時々ざくっとした黒糖がイイんじゃないかなと思います。
しかし、父は甘いのが好きだから黒糖をたっぷり追加母は「黒糖がなくてもオイシイねえ」
がちょーん（死語）