2016年10月30日(日)、胆沢郡金ケ崎町の金ケ崎図書館前の広い道路を挟んだ向かい側の民家の花畑に植栽されているコギク(小菊)が、様々な色の花を沢山付けていました。このような多彩な色をもつ小菊が、菊人形に多用されるのは当然のこなのですね。
こ
コギク(小菊) キク科 キク属 Chrysanthemum morifolium
日本にはキクの野生種が沢山あるが、栽培のキク(菊)については、中国から渡来したものであることに疑いはない。キクの祖先は中国の北部に自生するチョウセンノギクと、中部に自生するハイシマカンギクの交雑品から出発し、唐の時代には園芸品が存在したらしい。日本には奈良時代には伝えられたと考えられている。
キクの品種改良が急速に進んだのは江戸時代で、大小様々なタイプのキクの品種が生まれた。栽培ギク(家ギクとも呼ばれる。)は頭花の大きさによって、大菊、中菊、小菊の3つに分けられている。(大菊、中菊は省略)
小菊は頭花の大きさが直径9㎝未満の小形のもので、庭や畑でごく普通に育てられている。よく枝分かれして沢山花が咲くのが特性である。花形としては一重、八重、千重、丁子咲き、ポンポン咲きがあり、特異なタイプとしては伊勢菊に似た薊菊、ポンポンタイプの魚子(ななこ)菊、貝咲菊がある。(中略)
切り花を主体とする営利栽培の場合は、畑植えや温室植えで、一年中生産されている。これに使われるのは実用菊と呼ばれる品種群で、中菊と小菊の中で、花形がまとまっていて育てやすく、荷造りや輸送がしやすいタイプが育成されてきた。
小菊の実用菊としては、最近スプレー菊が市場に多く出回っている。これは花形が単純でよく枝分かれし、手間をかけないで多くの花が咲くような系統と、その栽培法を指している。キクは日が短くなると花を付ける短日性の植物なので、日照時間と温度の調節によって、開花を早めたり遅らせたりして、一年中切り花生産が行われている。[山と渓谷社発行「山渓ポケット図鑑3・秋の花」より]