Burning Pavilion Part3

日常のもろもろ

DODECAGON by Kirinji

2006-10-26 23:55:01 | キリンジ

本日キリンジのニューアルバム、DODECAGONを入手しました!!!!!!!!!!!!

オリジナルアルバムとしては実に3年ぶり。2003年のFor Beautiful Human Life以来。
04年に前年の武道館ライブCD・DVD(東芝)とベスト盤(ワーナー)、新曲のシングル2枚が出た後に東芝EMIから突如移籍。東芝のプロモーションはなかなか力が入っており、CCCDも回避するなど、キリンジ愛に溢れたスタッフが担当していたと思われ、シングルも力作だったのでアルバムも期待できた。それだけに、移籍はショッキングだった。あの移籍で明らかにブレイク時期を外した。いまだに悔やまれる

あの後のツアーがまた良かったんだ・・・あの内容で武道館やればよいものをライブハウス回って終わったんだよな~。あの頃のキリンジはどうも不可解だ。

その後、コロムビアへ移籍。アルバム制作かと思いきや、なんと泰行のソロが発表された。ほどなく高樹ソロも発表。この2人が冨田恵一から離れ、セルフプロデュースをやるというのは02年にもOMNIBUSというアルバムでやっていたので、なんとなく目新しさがないなぁと思ったが、年に2枚分の新曲が放たれることになることは素直に喜んだ。でも片方ずつ聴くとなんか物足りないんだよな~。
あれだけ好きな高樹曲もそれだけだとこってりしすぎというか、かえって泰行ソロの方が聞きやすかった。やはりキリンジのポップさはこの人が担っているのだろう。とはいえ高樹楽曲がキリンジに深さを与えていることも確か。高樹の『Home Ground』収録のSoft Focusはこれまでの切り花、嫉妬のような坂本龍一風耽美路線の最高峰。

とはいえ両方の個性が混ざり合って楽曲を作る方がいいだろうと、そのことをこのソロ活動は証明したと思う。この年にはそれぞれライブ活動も行うが、年末にはキリンジとして合体、COUNTDOWNJAPANFESで一夜限りのライブを行う。そこでは高樹のソロアルバムに収録された「絶交」が泰行のヴォーカルで披露された。そっちの方が良かったという。つまりこういうことだろう。
そもそもそれぞれのソロアルバムの楽曲の水準はキリンジのより低い。アレンジも冨田恵一参加の時よりも悪い意味でシンプル。
04年にアルバムが発表されなかったのは契約のゴタゴタの他に、単純にいい曲が出来なかったからではないだろうか。と、今になって思う。

と、辛口に前作以降のキリンジの活動について書きましたが、やっぱり2人揃うといいアルバム作るなぁ!と新作DODECAGONを聴いて思った。溢れ出るメロディと程良くアイディアの見えるアレンジ。このバランスはなかなかないね。キリンジならではのクオリティの高さを保ちながらちゃんと前作までとの違いが見えるアルバムになっている。これだからやめられまへん。

今日3回目を聴いてますが、すぐに全貌が見えないところがいい。飽きずに聴けることだろう。
1曲目から3曲目から珠玉の高樹ソングが続くのもこれまでにない展開。それぞれの曲の配置とかよりもアルバムのバランスを考えた結果?。1曲目のGolden Harvestの凄まじさ!。高樹の過去のどの曲よりも変態的な始まり方だ。このメロとコード展開は凄すぎる。曲聴いてこんなに鳥肌立ったことないかも。中島美嘉の「火の鳥」(編曲・冨田ラボ)の転調を始めて聴いた時よりも。
2曲目もまた・・・これは、スティーリー・ダンのような・・・というのは簡単だけどやるのは凄く難しいんだよね~という具合でとんでもなく期待通り。ソロアルバムを聴いて感じた不穏な空気は、ない。

前作から続いて発売されたと言っても違和感のない出来。しかし、各ソロ活動を通過しなければ決して出来なかっただろうということも感じる。何せ、全てこの2人の共同編曲。いいところが混ざり合ってキリンジになってるところがよい。かなりエレクトロニクスが強調されたような印象を受けるが、それがなんだ、と思う。曲にあったアレンジが成されていればそれでよいのだ。

とにかく気に入った、そして、安心した。
今日の所はこんなトコです


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