ターコイズ別館・読書録

――図書館へ行こう。

104 寿限無のささやき 立川談四楼

2010-04-29 17:14:40 | た行
 図書館より。暮しの手帖社。

 前三分一が自分史になっており、楽しい(後半も楽しいです)。談志が好きで弟子になったこと。鞄持ちでスナックに行ったら有名人ばかりだったこと。二つ目貧乏時代。なんと言っても三遊協会騒動、立川流独立のくだりがおかしい。当事者からの視点は新鮮である。
 無駄を削ぎ取った文体も爽やかである。

#(古今亭右朝を悼んで)寄席文字を書いていて、年上で、よくご馳走してくれて、それが落語家になってオレの後輩になっちまったんだもんな、驚いたよ。ほら、あんたよく言ってたじゃないか、「落語は大衆芸能じゃない」って。あれどういう意味だ? 古典一筋で、売れるのを拒否してるようにも見えたけど、あの姿勢と何か関係があるのか? ……ダンマリかよ、何か言ってくれよ。